2008年6月29日

徒然

 大雨、との予報だったが、あまり降らなかったようで、職場はそこそこ盛況。相互貸借の依頼に応えたり、本の紹介の原稿を書いたり。書くのは好きだけど、人前で話すのはとても苦手だ。

 気がつけば、明日は夏越の大祓で、今年も半分終わり。明日も朝から仕事だし、茅の輪くぐりに行けないなあ。職場の近くに神社もないし・・・。せめて水無月は食べたいものだ。

 世の中はすごいスピードで過ぎていくし、わたしはぼ~っとしているし、手に入りそうなものまで手に入らないどころか、手に入れたと思っていたものまでが、砂のように指の間から流れ落ちていくように感じる日々。自分自身とつきあっていくのはかなりしんどい。

 さて、冷たい白ワインでも・・・。001  

 ちょっと変わったラベルのアメリカのワイン、マグニフィセント・ワインカンパニー フィッシュ・ハウス・ワイン 2006

 シャルドネ100パーセント。ちょっと感じる微炭酸。飲みやすくて、よく冷やして飲めば、このじめめした季節にいいかも。Cau4b36g

 先日買った、シュヴロタンというチーズは、牛と山羊の混入。強烈そうな色合いだけれど、実は穏やか。しばらく室温で置いておくと、白い中身がとろっと出てくる。

 ワインと合ったかどうかという点ではちょっと違ったかも。

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2008年6月25日

カンパイアーモ!

 リストランテ美郷にて、キアンティの生産者、サン・ファビアーノ・カルチナイアのワイン会。イタリアのワインはあまり飲んだこともなくて、ほとんど知らないのでいろいろお話が聞けるのが楽しみ。カルチナイアさん、輸入会社のお若い社長さん、『イタリアワイン最強ガイド』という本を書かれたワイン商ご夫妻(奥様はイタリアの方で、美しい日本語とこまやかな気遣いで通訳をなさっていた)がゲスト。それぞれにこのワインに対して熱い思いをお持ちで、それがびしびし伝わってくるのがよかった。やはり愛がないと・・・。

 最初のワインは、実はカルチナイアではなく(トスカーナではスパークリングは作っていないとか)、ヴェネト州のプロセッコ、ル・マンザーネ プロセッコ ディコネリアーノ エ ヴァルドッヴィアデーネ NV(長っっ。しかも読み方わからないのでこれでいいのかどうなんだか。)

 蜂蜜のような香りがしてほんのり甘い。食事の前の一杯にとてもいい感じ。001

 キャンティのツナ

 なんだか豚肉みたい、と言っていたけれど、実は豚肉。「貧乏人のキャヴィア」みたいに、ちょっと遊び心のある名前なのかな。下にゆでた大麦と古代小麦。

 次は白ワイン。チェルビオーロ ビアンコ 2005。生産本数が少なくて、多いときで7000本ほどしか作らないのだそう。シャルドネ85%、ソーヴィニヨン・ブラン15%、とぶどうはおなじみの品種だけれど、樽の香りもしっかりついているからか、ちょっと変わった感じがした。ソーヴィニヨン・ブランと樽というのがそんな印象を持たせるのかなあ。002

 前菜の盛り合わせ

 リボッリータ  馬肉のタルタル サマートリュフ添え  キャラメリゼしたアーティチョークのフラン

 この白ワインはスープに合います。今日はちょうどリボッリータがありますね・・とカルチナイアさん。リボッリータというのは写真左端の、ミネストローネのようなスープにパンを浸して食べるものだそう。本来気楽な料理だそうなので、日本で言うなら、汁かけごはんみたいな??確かに白ワインと好相性。

 次のワインは、キアンティ クラシコ 2005。うん、これは一口目で、素直においしいワイン。キアンティは安ワインというイメージがありますが(そうなんだ?)、これはちょっと違いますよ、との言葉どおり、安っぽい味はしない。この地方では魚とも気にせず合わせますとのこと。そこでお料理は、004

 カッチュッコ 美郷風

 お魚のスープ。隠れて見えないけれど、大きなクルトンの後ろにはえびと帆立のすり身を揚げた、さつま揚げみたいなの。濃い甲殻類の香り。白よりもむしろこの赤と合ったのは意外だった。

 次のワインは、キアンティ クラシコ レゼルヴェ チェッロレ 2004。チェッロレというのは畑の名前。複雑な香りを持つ、ゆっくり飲むワイン、とのこと。う~ん、同じキアンティとは言いながら、重厚になっている。サンジョヴェーゼ95%、メルロー5%。イタリアにはあまり知られていないぶどうの品種が、とてもたくさんあるのだとか。005

 タリアテッレ ホロホロ鳥モモ肉と若ゴボウのラグー

 パスタは手打ち。柔らかいごぼうの香りで、ラグーのお肉も脂が少なくてあっさり重くない。とは言え煮込みなので、重めの赤ワインとよく合う。

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 養老豚バラ肉とそのサルシッチャのロースト 白いんげん豆添え

 付け合せの白いんげんにもサルシッチャの風味が染み込んでいて美味。お肉もジューシー。

 最後のワインは、真打ってところ?カルチナイアさんが、ぶどうの配合や何やを、「自分で考えた」、とても大切にしているワインなのだそう。先のワインを、さらにさらに重厚にしたようなワインで、迫力があった。もっと重いお肉料理にもよく合いそうだ。

 パン2種類(プレーンとぶどう)008_2

 ドルチェの盛り合わせ 

 カントゥッチのブディーノ バニラジェラートを詰めたプチシュー 夏のモンテビアンコ

 プラス、季節の佐藤錦も。

 エスプレッソ

 カンパイアーモ!というのはイタリアの乾杯、という言葉と日本の乾杯、を掛け合わせたカルチナイアさんの造語だとか。この言葉が気に入っておられるようで、何回もカンパイアーモ!でした。

 会の後は、イタリアつながりということで、お久しぶりにお目にかかったP師(破門にならずに済みました)に、のどかさんと共に初めてロスコに連れて行ってもらう。若者の街にありながら、すっきりした内装の大人のワインバーだ。マクラン ディンダレッド2006という、ヴェネト州のデザートワインをいただいて、今日はイタリアワインのフルコース。

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2008年6月21日

松華堂

 弟夫婦が家に来て、一週間遅れの父の日の会。父は人生の一大事(と、彼は思っているが実のところ子どもたちはさほども思っていない)を来月に控えているので、元気付けをかねて。わたしとよく似て、いや、わたしが父によく似て、心配性で小心なのだ。

 弟たちから、ほしかった小さな肩かけかばんをもらって、父は大喜びだ。わたしは先週に、テレビウォッチング(テレビは彼の友達)用の枕をプレゼントしている。

 祖父母の代からこの家の者は、一族郎党、まあさすがに郎党は現代にいるべくもないが、友人はもちろん、公私両方の知人、ご近所さんまで集まって酒を飲み、ごはんを食べるのが大好きで、とかく来客の多い家。祖父母が現役の頃には、毎日のように御飯時にやってくる近所の友達までいたという・・・。母が他界した後の今となっては、すっかり寂れた家ではあるけれど。

 そういうわけで、父はやはり皆が家に集うのをことのほか喜ぶのだ。003

 京都はまだまだ仕出しの文化が廃れていないので、とても便利だと思う。うちでもだいたい決まったところが二軒ほどある。

 今日は、岡庄松華堂をお願いした。このお店も、もともと仕出し専門だったが、近年店を改装して、中でも料理を出すようにしたようだ。

 松華堂という名前は、石清水八幡宮の社僧であった、松花堂昭乗という人が、農家で種入れとして使っていた仕切りのある器を、絵の具箱や煙草入れに使い始めたことにちなんだものらしい。それをお弁当箱に使い、松花堂弁当を始めたのは、吉兆の湯木貞一さんなのだそうだ。

 蓋を開けて、四つのしきりに美しく詰められた料理を見るのはいつでもわくわくするものだ。てんぷらとお椀とかやくごはんが別に付いていた。岡庄のは、炊き合わせなど、ほんの少し甘めの味つけ。001 004

 ワインは、ギ シャルルマーニュエミリアン・ジレのヴィレクレッセ 2002

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2008年5月28日

アマンディーヌ

001_3 今日は焼き菓子塾の日。午後からのクラスに行って、アマンディーヌを焼いた。お菓子ももう1ヵ月以上作っていなくて、かなり久しぶり。

 タルトの空焼きの説明。先生が、切り込みを入れた紙を手に持ちながら、「今日はこのシキガミを使います」と言った。

 ??

 シキガミが敷紙であることを理解するのに2秒はかかったような気がする。式神を使えば、お菓子作りにも非常に便利ではあるだろうけど(笑)。 

Cimg1552_2

 今日一番勉強になったことは、パート・シュクレを作るときは、台で作らず、ボウルで作るときも、できるだけ空気を含ませないように作る、ということだ。そうすればざっくりとした食感に焼き上がる生地ができる。以前家で作ったときに、もうひとつやわらかくて頼りない感じの焼き上がりになってしまったのは、配合の問題ではなく、作り方に問題があって、空気を含ませ過ぎていたことがわかった。やはり使うのはシリコンへらで、決してホイッパーではいけない。道具の選択は非常に重要だ。

 空焼きをした、ざっくりしたおいしいパート・シュクレに、ラム酒入りのクレーム・ダマンド。こちらはできる限り空気を含ませるように作る。小麦粉が少し入った配合。小麦粉なしではどんな食感になるのだろう?もっときっちり目が詰まる?クリームの間には木苺のジャム。表面にはアーモンドスライス。仕上げはシンプルに粉糖で。うっすら振り掛けるのが一瞬力が入り過ぎて、一部豪雪地帯となる。

 わたしにとってお菓子を作ることはある意味「闘い」といった部分もあるので、「癒し」というわけではない。でもきちんと身支度を整え、手を洗い、材料と道具の前に立つと、気持ちがしゃっきりして、ぼんやりした脳細胞も目覚めるような気がする。集中・・・。よい心のリハビリができたみたいだ。

 お菓子は一人一台作り、そのままお持ち帰りなので、おすそ分けをしようとトモちゃんを呼んだ。せっかくなので会社帰りの弟も呼び、いっしょに晩ごはんを食べる。弟夫婦に会うのも1ヵ月ぶりくらい。ほんとにPassent les jours et passent les semaines だ。 ずっと寝てたような気がするな。006_2

 調子に乗って、もう1ヵ月以上も飲んでいなかったワインを開けた。

 マルク・クライデンヴァイス アンドロー リースリング 2005。酸もしっかりあるおいしいリースリング だったのでお寿司ともOKだった。一杯目でちょっと酔ったけど、おいしいので3杯飲んだ。

 が・・・。しばらくするとビミョーに痒くなってきた!お酒はもうしばらくやめておいた方がよさそうだ。調子に乗るべからず。

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2008年4月 1日

父の誕生日

 公休日。明日からは少々緊張の新職場なので、少しの家事のほかはあまり何もせず、体を休めておくことにする。

 今日は父の誕生日。いつも家族の誕生日には祖母がそうしていたように、朝、赤飯を神棚とお仏壇にお供えして、無事を感謝する。父自身、今ちょっとした心配事があるので、お祝いをしてくれるなら後日落ち着いてからの方がいい、と言うので、弟夫婦も呼ばなかったが、何もしないというのも寂しい話なので、家で二人だけでささやかなお祝いをすることにした。

 近所の料理屋さんから仕出しを取ろうかとも思ったのだが、別の店でもっと気楽な折り詰めを頼むことにした。夜桜でも見に行ければいいのだけれど、気分だけ(笑)。頼んだのはあと村のお弁当。夕方、店まで注文の品をもらいに行く道、四条木屋町北側の桜がほぼ満開なのを見る。でもこの寒さと風にはそぐわないような感じだった。004

 誕生日なので、ちょっといいシャンパーニュを開けた。父はいつも「わしは500円のワインで十分だ」と言っているので、どうかと思ったが(笑)。

 ヴィルマール グランド レゼルヴ

 やはり、ヴィルマールはとてもおいしい。開けたばかりの温度が低い状態でもはっきりわかる果実味とこく。温度が上がるにつれ優しく、柔らか~くなっていく感じ。和食にもよく合ったと思う。005_2

 この3500円のいろいろなお料理がぎっしりの折り詰めはかなりおすすめ。今の季節なら、お花見に持って来いだろう。味もいいし・・・。

 ゆかり御飯 手毬寿司(煮穴子・鯖・壬生菜) 花びら百合根 だし巻き 炊き合わせ(車海老・里芋・さやいんげん・にんじん・筍) 菜の花のおひたし 鰆の西京焼き 帆立貝柱の黄身焼き スナップえんどう 大葉 鴨ロース 堀川ごぼうの炊いたん ごぼうを巻いた昆布巻き からすみのあられ揚げ 白身魚の薄焼き卵巻き(?) 八幡巻き 茄子の田楽 ゆで卵の黄身を甘く味つけしてスモークサーモンで巻いたもの(初めて食べたけど、何ていう料理なんだろう?) 沢庵

 ちょっと思ったのは、同じお店のお弁当でも、デパ地下に出ているのを買うよりかは、店に直接注文して作ってもらう方が、若干内容がよいような気がするってこと。あくまでもちらっと見た印象だけれど・・・。

 ケーキも買おうと思って、ほんとに久しぶりにオ・グルニエ・ドールに行く。店内はやはり混雑。こんなに観光客が多いケーキ屋さんもめずらしいだろう。001_3

 ポワブル・ショコラ。たぶん新作。003

 木苺のシブースト002_2

 オペラ。小豆が入っていてびっくり。

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 さあ、明日からどうなりますことやら・・・。    

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2008年3月25日

ワインバーにて

 ついに実現、ごうやんさんとの初飲み会。新町六角のワイングロッサリーワインバーには、たくさんの人が集うけれども、だいたいそれぞれお店に行く時間帯は決まっているのではないかな。ごうやんさんもわたしも、かもめさんも(たぶん)、基本、平日の早い時間帯の人。というわけで今日も6時始まり。と、そこに、週末の深夜族のPICARLEさんが途中で来られて活況。さて、ごうやんさんはPF会に入られるのでしょうか(笑)。

 最初の乾杯は、シャンパーニュで。フランソワ・スコンデ。さわやかかつこくもあるおいしい泡。セットを頼んでも3人なのでいろいろなお料理が食べられてうれしい。010

 アミューズはやさしい味のコーンクリームスープを一口。いちばん始めは、鯛のカルパッチョ。フルーツをたっぷり使ったソースがいつもほんとにおいしいと思う。やはりこれには泡か白。いつかこれを赤といっしょに食べて、後でいろんな友人から、「料理がもったいない!なぜ好相性のワインをグラスで頼まないのか」と非難ごうごうだった・・・。今日はばっちりですよ。012_2

次はどうしますか?3人いるのでボトルにしましょうか。メインは豚の白ワイン煮込みにしたので、それに合う白をお願いした。何本か候補を出してもらって、ソゼのブルゴーニュ・ブランにも惹かれたけれど、かなりのレアもの、日本に99本、というイタリアの白を選んだ。

 ロダーノ ビアンコ トスカーナ トゥアリアータ 2003。シャルドネ、リースリング、ゲヴュルツトラミネールが三分の一づつ、というちょっと不思議なアッサンブラージュ。リースリングやゲヴュルツトラミネールが前面に出ているようではなく、一口飲んだ印象は、樽。かなりまろやかでこくがある。ほのかに感じる苦味は、シャルドネ由来?か、アルコール度が少し高いため?011

 挽き肉、ヤングコーン、トマト、菜の花の具沢山のキッシュ。いつもよりチーズが主張しているなあと思ったら、ウォッシュチーズを使っているとか。

 このへんでPICARLEさん、登場。よく定時で帰れましたねぇ・・・。そのわけは、出先から直帰だったのだそう。ごうやんさんと、初めましてのごあいさつをなさっている。

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 田舎風お肉のテリーヌ。これもFシェフ定番の味で大好き。奥の黒いものは、マスタードを葡萄果汁に漬け込んだものだそう。ちょっとジャムっぽい味でおいしかった。テリーヌ、ショップでも売ってほしいな~、と要望すると、それにはやはり食品衛生法やらなんやらの厳しい定めがあって、難しいのだとか。

 「煮込みいくまでに、既に白なくなりかけてますよ!」とソムリエに指摘され、「わ~、ほんとだ。何とかしなければ!!」・・・とここからPICARLEさんプレゼンツのワインをたくさんご相伴にあずかることに。015_2

 この、エルミタージュの作り手は・・・。ん~? そう、1978年の古酒だった!

 ちょっとほこりっぽいような香り。黒糖っぽいニュアンスも。シラーなのに強烈すぎないのは、比較的北の方のものだからなのだとか。確かに繊細で上品な感じがした。

 次のお料理は、鯛のポアレ トマトとバルサミコのソース。でもなぜか写真を撮り忘れ・・・。ジューシーな旨みのある鯛。赤と合わせてもおいしかった。ちなみに「桜鯛」というのは、雌のことを言うんだって。017

ブリッコなんとかの バルバレスコ 1997020_2

ペルカルロ? レンテンナーノ?

 イタリアワインが続いて、ちょっとよくわかりません・・・。PICARLEさんのところでならきっとわかるでしょう。

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016  きのこクリームソースのパスタ。きのこの土っぽい香りのソースにはやっぱり赤だと思う。でもたしか白派もいらっしゃるんだよねぇ?021_2

 もち豚と春キャベツの白ワイン煮込み。豚肉もキャベツもとろとろ~。 脂身の部分もぷるんとして美味。大事に残しておいた、白ワインと共に。

 最後は、ペルトワ・モリゼを一杯お相伴にあずかり、チーズをもらってわけっこ。ごうやんさん、実は酒豪だったのね。顔色がまったく変わっておられず・・・というのはかもめさんもわたしもだけど(笑)。嗚呼・・・。PICARLEさん沈没。南無~。

 楽しく飲んで食べて、しゃべって、すっかり長居の客になりました。ごめんなさい。Fシェフ、Oソムリエいつもおいしいお料理とワインをありがとうございます。ゆーたくんもなかなか板に付いてきたような?PICARLEさん、「プレゼンツ」ごちそうさまでした。

 ごうやんさん、かもめさん、ありがとうございました。またちょくちょく飲みましょうね(^^)!

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2008年3月22日

Not only strawberry but also....

 今週の土日は連休。お昼間はちょっと外出。先日リニューアルされたばかりのワイングロッサリーのショップに遅ればせながら遊びに行く。中は新しい匂いがして新鮮(笑)。商品の棚が白になったり、鏡が張られたり、といった効果で、店内が広く、明るく見える。バックスペースも段差が無くなって、作業のしやすそうなオフィスになっていた。スタッフの皆さんと社長に挨拶をしてしばらくお話。桜の季節にぴったりなロゼと白を一本づつとブリア・サヴァラン・アフィネを買って帰る。夜の会にちなんで、両方ともアメリカのワインを。そうそう。珍しいチーズが出ていると思ったら、神楽坂のアルパージュからも仕入れることにされたのだとか。

 夜は、ブションにてワイン会。オレゴンの、エルクコーヴとチェヘイラムという二つの生産者を招いてのディナー。アメリカのワインはあまり飲んだことがないのでとても楽しみ。お話によると、アメリカではまだほとんどスクリューキャップが普及していないのだとか。長期の熟成に耐えるかどうか、など、時間がたたないとわからないものなので、生産者も使わないのだそう。アメリカは生産者も消費者も保守的だということらしい。なんとなく意外な感じがした。

 005 ウェルカムドリンクは、Meriwether Discovery Cuvee Brut NV 。飲みやすくておいしいスパークリング。

 大きく切られたバタール(たぶん)とオリーブタプナード。パンに付けて食べればそれだけでワインが進む。

 ブションでは、これだけたくさんの会でもやっぱり一人づつ料理が選べる。でも今日は迷わないよ~。メインは決めてきたから(笑)。006

 前菜は、オマール海老のテリーヌ

 生クリームがふんわりと香る、やさしい風味。手前の黄色いのはマスタードかと思ったら、ちょっとふんわりしたマヨネーズのようなおいしいソースだった。近くの席の好青年さんが、このソースをパンに付けて食べたらとてもおいしいよ、と教えてくださったので、まねしてみるとやはりとてもおいしかった。

 ワインは、Elk Cove Vineyards Pinot Gris '06 と、Chehalem Dry Riesling Reserve S'06 。テリーヌのやさしい風味とワインがよく合っていたのでうれしかった。

 お話によると、オレゴンと言えばピノ・ノワールの産地なのだけれども、実はピノ・グリも力を入れている栽培品種なのだとか。ピノ・グリもリースリングも好きな品種。ピノ・グリは、樽を使わず、ステンレスタンクを使い、アロマティックでピュアな味わいに仕上げているそう。ピノ・グリの香りはかわいい少女のようで、そういう特徴が生きていたと思う。リースリングは特徴ある「オイリー」といわれる香りはあまり強くはないようだったが、逆にそれが飲みやすいという人もいた。

 オレゴンと聞いて、まず思い浮かべるのは、ストロベリー。それは正しい認識で、オレゴンは苺の産地、でも苺だけではなくベリー類の名産地なのだそうで、実にいろいろな種類のベリーがあるのだとか。でもオレゴンはそれだけではなかった。なんと、サーモンが有名なのだそうだ。脂がのったサーモンをグリルしたものと、ピノ・ノワールは、とてもよい相性なのだそう。魚のピノという組み合わせは考えもしなかったので、大変興味深かった。007

 このお話を最初に聞いていれば、メインはサーモンを選んだかも?なのだけれど、メインはずっと食べたかったカスレ。スプーンですくって、白いんげんを写真に収めればわかりやすかったのだけれど、表面の香ばしいパン粉の下には、ほくほくの白いんげんがぎっしり。底の方には塩漬けの豚が隠れていて、ちょっと骨が飛び出しているのは鴨のコンフィ。噂どおりすごいヴォリュームで、師匠、友人に助けてもらって完食。某テーブルには厨房用の鍋でど~んと出ていたのがすごかった(笑)。念願かなったカスレ、とってもおいしかったなあ。

 カスレは冬の料理ですかとブションのスタッフに聞くと、うちでは冬に出しているけれど、カルカッソンヌやトゥールーズでは年間を通して食べているでしょうとのこと。

 赤ワインは、Chehalem Pinot Noir 3Vineyard S'04、Elk Cove Vineyards Pinot Noir Five Mountains '06

 同じオレゴンのピノ・ノワールでもやはり個性は違う。チェヘイラムの方が色が少し薄くて、透明感のあるかわいらしい感じの色。香りは、ベリーの産地というわけでもないと思うけれど、ちょっとガメイを思わせるような苺みたいな香り。3つのぶどう畑からとれたぶどうで作ったワインなのだそう。向かいでPICARLEさんが、甘いなあ、とおっしゃっていたけれど、わたしはそんなに感じなかった。確かに甘味はあるけれど、ほんのり果実、といった程度。

 エルク・コーヴは色も濃く、さらにしっかりとした感じがした。こちらも想像していたほど甘くはなく、濃く、しっかりしているという印象。また、2004と2006は対照的なヴィンテージなのだとか。2004年は涼しいヴィンテージで、熟度が高くなく、バランスがよくデリケート、かつエレガント。2006年はこくと甘味。

 次もピノ・ノワールで、Ribbon Ridge Pinot Noir '03。これはオーナーが一番先に植えた畑のぶどうだけで作ったワインで、アメリカでは3つの州でしか売っていないという貴重なワインだそうで、03年という暑かったヴィンテージのためか、より濃く、しっかりした印象。

 最後はシラー。Elk Cove Syrah Del Rio '05。オレゴンはそんなに暑くはないところ(?)だと思ったけれど、シラーも作っているのだということが少し意外だった。南仏のものよりは強力でない印象。008

 デザートは苺のタルトを。オレゴンだし、とやはりオレゴン=苺のイメージなのだった(笑)。

 たくさんのワインをいただいて、オレゴンのワインというものがほんの少しわかったような気がしたし、知らなかったことがたくさんあったのでとてもおもしろかった。「カリフォルニアではなくて、なぜオレゴンなのか?」という質問が出ていたようだけど、これに対してゲストは、「まだまだ完成されているとは言えず、チャレンジングであり、オレゴンのワインの質そのものを直接こういう場で飲んで検討していくのだ・・・」みたいなことを答えておられた。009_2

 Tさんはご帰宅、PICARLEさんとかもめさんといつものように新町六角に移動して、アンリ・ビリオコシュ・ビズアール ムルソー 2005テタンジェなどを。

 たくさん飲んだのに、不思議なほど元気・・・。

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2008年3月15日

おはぎ、ぼた餅

 極めて夢見が悪い。恐ろしくリアルな、血ぃ吐く夢を見た。実際胃もちょっと痛い。ストレス?ちゃうちゃう。食べ過ぎ。大量に血を失ってしまったようなので、キリストの血を補給だ。異教徒だけど。001

 シモン・ビーズ ブルゴーニュ ”レ・ペリエール” 2004

 シモン・ビーズは赤・白とも何回か飲んでいるけれど、いつもおいしいと思う。特にこの、レ・ペリエール。冬季のワイン置き場ではなく、違うところに1本だけ置いてあったので、存在をすっかり忘れていた。昨日見つけたときは思わぬ拾い物をしたようなうれしさ。

 深いガーネット色。開けたときから、香る香る・・・。黒糖のニュアンスもあり。古酒ではないのに、古酒かと思うような風味がある。002

 リエットはとてもおいしいものだと思うけれど、売っている店はたぶん少ないんじゃないかな。明治屋で見つけて、珍しいので買ってみた。

 飛騨高山のキュルノンチュエという店(?)の、リエット・デュ・マン・スペシャリテ。しっかりと室温に戻してから食すべし。肉の繊維のほろっとした感じと香りがおいしくて、パンにつけて食べれば、とてもよい赤ワインのお供。パンは、ブルディガラ・エクスプレスで買った、バゲット・ルヴァン・ナチュール。1本270円、と安くはないけれど、噛めば噛むほど粉の味がよいのがわかる。もちろん酵母もよいのだろうけれど。他には、クーロンヌ・ロッショワーズという山羊のチーズなど。

 いや~、高脂肪食(「こうしぼうしょく」と変換したら「講師暴食」と出た。絵が浮かんで笑えた。)!こういうのが胃に悪い・・・んだと思う。

 003_2 今日まで帰省していたらしい小豆より連絡があり、母上お手製のおはぎをいただく。春のお彼岸だから「ぼた餅」と言うべきか。おはぎとぼた餅は同じものだけれど、一説によると、春のお彼岸に作るのがぼた餅で、秋のお彼岸に作るのがおはぎなのだとか。うちでも春と秋のお彼岸のお中日には祖母が必ず作っていた。

 手作りのぼた餅をいただくなんて、本当に久しぶりのこと。小豆の母上の料理はおいしいので、とってもうれしい。入れ物に所狭しとぎっしり収まったぼた餅の様子を見ているとしみじみとした気持ちになった。帰省の終わりに、お母さんが何やかやと作って持たせてくれる料理は本当にいいものだ。そんな家庭の料理がぎっしり詰められたお重なり、タッパーの様子は、見るだけで心を暖かくさせる。

 あんこもつやつやと、見目麗しいぼた餅は、やはりとてもおいしかった。塩が効いたあんこは小豆の香りもよくて、粒のつぶれ具合も固さもちょうどいいぐらいだった。すぐにお礼のメールを書くと、「うちは塩を効かせる派なんです」と返事が来た。家庭の料理にもお菓子にもそれぞれの家の味があって、そういうところもまたしみじみといいものだ。 

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2008年3月 6日

古酒とおすし

 今日、初めて太秦天神川駅から地下鉄に乗った。太秦天神川と、西大路御池の駅は黄色いの。二条から東はオレンジ。17日からは区役所も移転するようだし、うちの職場も慌しくなってきて、いよいよなんだなあ、と感じる。

 ちょっと変わったメンバーで松ヶ崎の日出鮓にて、おいしいおすしとワインを楽しむ。KちゃんとY氏。ちょっと緊張しますね(笑)。少し遅刻してお店に到着。席に着いてさて、何をいただきましょうと相談すると、ご主人よりうれしいサプライズのお知らせが・・・。これには一同びっくり(^^)!001

 乾杯のシャンパーニュはこれで決まり。

 モーリス・ヴェセル。ピノ70%くらいのわたし好みのふっくらとしたシャンパーニュ。ぱちぱちはじけるおいしい泡に、皆大満足。紳士だ・・・。本当にありがとうございました。

 おすしはお任せで。

 最初は、菜の花の辛子和え。握りは順に、やりいか(すだち塩)・鯛・鯛の昆布じめ・しまあじ・煮ほたて・たいらぎ貝の貝柱、焼き目がついてる・煮蛤・甘海老の昆布じめ+味つけした卵・鮑、肝乗せ・鮪のづけ・煮穴子・スモークした(あ、これは失念!)、鉄火巻き・デザート代わりの卵・かいわれの握り。

  ほんとにどれもおいしくて、一口の、えも言われぬ快楽・・・。鮪、鮑、穴子と赤ワインの合い方にはうっとり。

 ご主人と相談の上、ワインはこんなのを。004_2

 白は、アルノー・アント ブルゴーニュ アリゴテ 2003

 すっぱさが目立つアリゴテではない。こくもあって、時間をおいてもいい感じ。

 メインはこちらを。002 003 

 ジュヴレイ-シャンベルタン クロ・デ・ヴァロワーユ 1978

 ここへうかがったたら、ブルゴーニュの赤の古酒を一本!と思っていた。

 1978年。約30年前だ。そんなに長い時間を経ているのに、まだまだ色あせぬ美しいガーネット色。いろんな要素を含んだ香り。それが時間差で出てくるのがおもしろい。時間が経つごとに甘味も増して、旨みと絡まり合う。

 少ない経験ながらも、こういう感じは、古酒ならではかなあ、と思う。そしてそれに合わせるよいお料理があったればこそ。 

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2008年3月 1日

早蕨

石ばしる 垂水の上の さわらびの 萌え出づる春になりにけるかも

 春まだ早いこんな季節にぴったりな、志貴皇子のこの歌。まだまだ張り詰めた冬の空気が残る頃、清冽な水の流れの際に見た早蕨の若い緑・・・。これは早朝かな。思いがけなく目で感じた春の息吹。わたしの春のイメージは、桃や桜のピンクなのだけれど、今の季節はまだ、透明感のある若いグリーンだ。026

 弟夫婦が遊びに来て、雛祭り会(笑)・・・って、お人形さんも出していないのにねぇ・・。ともあれ、ひいなの祭りなのでちらし寿司を作ってみた。京都では「ちらし寿司」ではなくて、「ばら寿司」って言うと思う。

 雛祭りに祖母が必ず作ってくれたのは、ばら寿司、蛤のお吸物、しじみの身の炊いたん。あんなにいつも作ってもらっていたのに、実は自分では作ったことのない、ばら寿司。トモちゃんも来るし、おっかなびっくり作ってみた。029           

 御飯の中に入れたのは、炒り胡麻、大葉の千切り、しょうがのみじん切り、甘く煮た干し椎茸のみじん切り、おろした柚子の皮。果汁は合わせ酢にも入れた。

 上に乗せたのは、薄切りの鯛、菜の花、こごみ、長芋。色付け加減に失敗して、ピンクがかなりの毒々しさ。もうちょっと上品にお願いします(笑)。うちは基本、大皿料理なので、飯台をど~んと真ん中に置いて、ご自由にどうぞ、というスタイル。

 他には024

 菜の花の辛子和え。022

 セロリとうどと胸肉の冷製。

 思いつきで作ってる(笑)。

 あとは、海老のてんぷらを少しと、蛤のお吸物(うどと柚子)。蛤は、中国産は大きいのがあるけれど、国産のは小さい。でもやっぱり中国産は避けてしまうなあ。021

 ユベール・ポレ ブリュット・ゼロ 1999

  1.  年数が経ているからか、この厚みのある味はどうだろう。口の中で香りが膨らんで、とてもおいしい。031

 シャトー酒折 甲州 2004

 甲州らしい苦味をよく感じる。山菜や菜の花のほろ苦さとよく合うかも。

 おばあちゃんのばら寿司、懐かしいな。自分で料理を作らざるを得なくなってからもう長いけれど、やっぱりおばあちゃんの味にはかなわない。もしできるなら、最後の晩餐には、ほんと、なんてことのないものばかりだけれど、いつものおばあちゃんの料理を食べて死にたい。

 食後は、朝焼いたオレンジのケイクを食べつつ、紅茶を飲んでおしゃべり。結婚式の引き出物の有次の卵焼き器は使っているのか?と弟に質されるが、使っていない。昨日、クープで『花の慶次』(原哲夫のまんがの方ね)の話を聞いたので読みたくなって、弟に蔵書の貸出を申し込む。新居に持って行ってしまったらしい。ところがその後新居にも見当たらないことが判明。不明図書だ!

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2008年2月25日

ロリヴィエット

 7連勤、やっと終わり。しんどかった、と父に言うと、「わしが就職した頃は休みは月2回しかなかった」と言った。一日と十五日??そこまではいかなくても、確かにわたしの子どもの頃はまだ、学校も仕事も土曜日はあった(昼までだったけれど)し、週休1日が当たり前だった。人はだんだん怠惰になっていくのだろうか。もし週休3日が当たり前の時代が来れば、皆「今週は5連勤だからしんどいなあ」とか言うようになるのだろうか。

 ともあれ。後半は睡眠不足が効いてきたけれど、明日はお休み。ほんとに何もせず休めるかどうかは別として(笑)。ワインを開けた。001_2

 クロ・マリ ロリヴィエット 2006

 クロ・マリは、マノンという名前の白がおいしかったのだけれど、赤は初めて。グラスに注ぐと、その色の濃さにびっくり。紫がかった、ほとんど光を通さないようなマットな色合い。今塗っているペディキュアの色に似ている。なんとなく渋そうな感じもしたのだけれど、まったく逆だった。

 南仏の太陽でよく熟しましたよ、という感じの果実の甘さ。気難しさはなくて、するすると喉を通る。

 料理を作る気力も時間もなかったのでパンやチーズと後は出来合いのお惣菜で。チーズは先日買った、グリュイエール・ダルパージュ。香りに力がある。ぎゅ~っと旨みが凝縮された感じはさすが。 ワインともよく合ったと思う。

 父と二人でボトル四分の三を飲む。父が何を思ったか、「お母さんはお父さんと結婚してよかったと思っていたかな?」と言うので、「きっと今でも思っているよ」と言っておく。ほんとに母がそう思っていたのかどうかは知らないが、こういうことは誰かがそう言ってあげることに意味がある。

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2008年2月20日

シャブリと菊の井

 ワイングロッサリーのワイン会にちょっと久しぶりに参加する。今回は、真葛ヶ原は菊の井にて。もちろん未だ行ったことはございません・・・。敷居も高く、かなり緊張。こういう場所がさらっと似合うような人になりたいけれど、わたしにはたぶん一生無理・・・。今回は末席にて楽しませていただきまする。

 シャブリジェンヌのディナーなので、ワインはもちろん皆シャブリ。全部で4種類。

 Chablis 1er Cru Vaillon 2006     Chablis 1er Cru Mont Milieu 2006    Chablis Grand Cru Grenouille Château Grenouille 2004    Chablis 1er Cru Mont de Milieu 1999

 シャブリでありながら、それぞれが異なった味わいも持つ。どんなワインも決して一くくりにはできないものだとあらためて思った。どれもしっかりしたミネラルの味わいを持ちながらも、香りにはしっかりと個性があって、本当におもしろい。

 色の濃淡とワインの良し悪しはあまり関係がないという話や、テロワールからの色味は目で見てはっきりわかるほどではない、といったことなど、興味深いお話をたくさん聞く。

  Château Grenouille のGrenouille(グルヌイユ)は蛙のこと。名前を見たときからずっと変な名前だなあ、と気になっていた。そのことについて聞いてもらったところ、地名としてあるものだから、今となっては由来はわからないが、スラン川に注ぐ水たまりに今も蛙がたくさんいるから、そういったところから名前がついたのではないかとのことだった。

 最初にお薄とお菓子(しょうがとみかんの香りのあずきの棹物)をいただいてからお料理が始まる。お料理はどれも本当においしかった。ボリュームもかなりのものなので、さすがにおなかが苦しく・・・(笑)。001 

 八寸  手綱寿司 のし梅 白魚柚香煮 梅豆腐 ふきのとう味噌漬け 菜種辛子和え 助子落雁 葡萄豆 花山葵 梅の枝

 早春の素材を集めて。002

 先付  白子蒸し トリュフあん

 蓋を開けると濃厚なトリュフの香り。003

 向付  車海老 鯛 水前寺海苔 より独活・人参 山葵004 

 鮪 辛子 黄身醤油

 辛子を乗せて食べるのも、黄身醤油も今までに出会ったことのない食べ方。黄身醤油が鮪の脂とよく合っていて、濃厚+濃厚の相乗効果でもしつこくならず、とろけるようなおいしさになっていた。005 

 煮物椀  丸仕立て

 丸胡麻豆腐 草餅 焼き九条葱 絵馬慈姑 薄氷蕪 小梅柚子・人参 金箔

 ほう・・・というほど美しい・・・。おだしの香りもしゃきっとした半透明の乳白の光を含んだ蕪も、とろとろの胡麻豆腐も、よもぎの香りも、葱の甘さも。それぞれがおいしく、組み合わさってもまたおいしい 006_2 007_2 

 焼物  魴鰹南蛮焼き 網笠柚子

 上に乗っているのは葱やしょうが。身はあらかじめ漬け込まれ、中までほどよく味が染み込んでいてとてもおいしい。

008_2  中猪口  海老スープ 露生姜

 海老の頭で取ったスープ。こくはしっかりあるのに、当たりがすごく柔らかい。009 

 酢肴

 てっぱい  分葱 赤蒟蒻 うるい 針陳皮

 てっさ 浅月 てっぴ ポン酢ジュレ

 あん肝奈良漬け博多   帆立貝柱唐墨粉焼き   生子 辛味大根 あられ柚子   百合根茶巾

 また八寸が出てきたのかと思った。それぞれ味の変化に富んだお料理ばかり。お酒がすすむのもやむなしかも010   

強肴  京野菜鍋 蕪 大根 海老芋 金時人参 生湯葉 畑菜 蟹身 アラレ柚子

 野菜の甘味とたぶんミネラルと言ってもいいくらいの旨みがすばらしい。こんな野菜の料理が毎日食べられたら、わたしにとっては最高の贅沢だろうな。011 

 御飯  穴子飯蒸し 叩き木の芽

 香の物  茎大根 友菜刻み 柴漬け

 止椀  粕汁 大根 人参 揚げ せり 七味012 

 水物  金柑ソルベ 苺スープ ミント

 やはりデザートは別の場所に収まるようで・・・。苺の香りが甘く広がって、とてもおいしかった。

 贅沢な晩餐会でした・・・。

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2008年2月11日

僥倖

 今日から三連休。日差しも穏やかで明るく、暖かなよい日。ふだんどおりに起きて洗濯など、ふだんどおりに何だかんだと。朝ごはんを食べて、ショートブレッドを作ろうと思い立った。おやつの時間に、甘くて濃いミルクティーといっしょに食べたいな。さて・・・。作り始めるも、何だか生地のまとまりが悪い。う~ん。寝かせるとさらに悪化。ようやく成形し焼き始めた。胸騒ぎ・・・もしや・・?焼成。経過を見るべくオーブンを覗き込んでいる間に疑惑は確信に変わった。

 計量ミス!!

 し、しまった~!こんなことをしたのは実に18年ぶりぐらいである。003

 できたのはこれ。ショートブレッドなれのはて。できそこないのテュイール・ダンテルみたい・・・。

 ところがこれ、食べられぬことはあるまいと食べてみれば、かなりおいしい。生地は少々甘いながらも、かりかり、がりがり、とまさに食感はクロッカン。割って食べているとやめられない止まらない。父も、後で家に来た弟夫婦も、うまいと言って食べていた。不思議な人気(笑)。タルトタタンよろしく、この失敗計量を書き留めておいて、また作ってみよう。ちょっと成形を変えれば見栄えもよくなる。失敗からおいしいものができるというのはまさに僥倖であること