2008年6月23日

りんごのケイク/ランジェ公爵夫人

Photo_2  ごうやんさんからいただいた、りんごのケイクが今日のおやつだ。香りのよいフレーバーティーも・・。完璧なおやつセットだ。

 表面に散らされた半透明のりんごのガルニチュールが、太陽の光を含んできれい。強すぎないシナモンがふわっと香る。ガルニチュールだけにシナモンが入っているのね。

 生地はしっとりと均一。いつも思うことだけれど、いびつな膨らみ方をしないのはすごいと思う。さすがの高い技術。大変おいしくいただきました。ごちそうさまです(^^)。

 閑話休題。先日見に行った映画、「ランジェ公爵夫人」について。京都では上映しないようなので、大阪は九条のシネヌーヴォまで行ってきた。この映画館はまだ行ったことがなかったのだけれども、庶民的な商店街近くにありながら、なんとも濃い~映画館だった。京都シネマとみなみ会館を合わせたような感じかな。

 わたしは西洋時代劇(特にフランス)、コスチュームプレイが好きなのでそのジャンルはわりと見に行っているかも。フランス語を聞くという楽しみもあるので、フランスが舞台のはずなのに、登場人物が英語をしゃべっているとがっかりしてしまうのだが、とてもありがち(笑)。

 この作品は19世紀の貴族社会が舞台なのだけれど、衣装や調度など、一分の隙もない感じに作られている。フランス貴族と言っても、18世紀の衣裳とはまったく異なっているので、そういうところも見ていておもしろい。

 執事が「神父様がお菓子を残したぞ~」と、メイドのところに嬉々として持ってきたお菓子がルリジューズ(「尼さん」の意)だったり、細かいしかけがおもしろかった。あと、ランジェ夫人が手にとった本が、当時の話題書だった、スタール夫人の『デルフィーヌ』だったりなど、このあたりは原作にはないところ。

 映画はバルザックの原作にとても忠実。時折、画面にバルザックのテクストがそのまま出るのだけれど、ほんの短い文章しか、消えるのが早すぎ読めない。字幕とも離れているし。

 でもこれ、あまりにも忠実すぎるので、物語の成り立ちを知らなかったら、わけのわからないところもわりとあるような気はした。突然出てくる、焼きごてを熱してた怪しい仮面の男たちはいったい何者なんだ?とか、ラストに出てくる頼りがいありそうな仲間の男たちは誰なんだ?とか(笑)。

 この『ランジェ公爵夫人』は、バルザックが書いた「十三人組物語」というシリーズの中の一編で、「十三人組」というのは、貴族の男の謎の秘密結社みたいなものらしい。必殺仕事人とか、さらい屋五葉とか、そんな感じ?表の社交界にいるときは互いに知らないふりをしているけれど、実は固い結束と友情がある・・・みたいな。メンバーには外科医もいるらしい。

 この物語は、その十三人組のメンバーのモンリヴォー侯爵とランジェ公爵夫人の恋の話。したがって、唐突に登場した怪しい男たちは皆、十三人組の仲間だというわけだ。

 「文豪」と称されるバルザックだが、かなりのエンターティナーだと思う。 

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2008年6月20日

こぶみかんの香り

 降れば土砂降り。というのはどこか外国の諺だったと思うが、ここ数年の梅雨の傾向だろう。それにしてもよく降るなあ。御池通で、梔子の花が咲いているのを見る。あの花びらの柔らかな白と、物憂いような甘い香りがとても好きだ。

 ハカセさんと、映画『相棒』を見に行く。かなり大掛かりなロケやセットはやはりドラマではなく、映画、という感じだ。水谷豊というと、わたしたちには、♪ぼくの先生は~(フィーバー)、なのだけれど、今の若い人にとっては、「杉下右京」なんだろうなあ。刑事がペアになってるドラマって、「トミーとマツ」が元祖だろうか、とかくだらないことを考えつつ、十分映画を楽しんだ。おもしろいよ~。

 そもそもタイ料理を食べる企画なので、映画の後は、タイカフェkati(カティー)へ。001_2

 飲み物はその地のものを、がモットーなので、シンハービール。ハカセさんはいきなりアラック(タイの焼酎のようなお酒)から始めているので 驚く。二杯目は、スターリーというスターフルーツのリキュールのソーダ割りを飲んだけれど、これは女子どもの飲むもの(笑)。とはいえ酔ったので飲み切れず。002

 ヤム・ウンセン

 春雨のサラダ。冷たいのかと思っていたら温かい。いかにえびに玉ねぎ、トマト、干し海老などなど。味がしっかり春雨となじんでいておいしい。003_2

 トム・ヤム・クン

 タイ料理でたぶん一番有名なえびの辛いスープ。パクチーや、カー(タイのしょうが)、こぶみかんの葉、レモングラスがたくさん入っていた。こぶみかんの葉は硬いので食べられないけれど、その香りは独特で、とてもおいしいもの。ベトナム料理によく使われていて、知ったものだけれど、タイ料理でも使うのか~。パクチーもこぶみかんの葉も大好きで、この二つの香りがあるとベトナムの味だなあと思う。タイ料理はほとんど食べたことがないので・・。004_3

 牛肉のレッドカレー炒め

 牛肉がとっても柔らかい。カレーも辛くてこくがあってごはんが欲しくなった。

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 揚げ春巻き スイートチリソース

 ソースをつけないでも、香ばしい皮としっかり味つけされた中身の豚挽き肉が十分においしい。

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  センレック・パット・キーマオ

 スパイシーバジル焼きそば。おいしいんだけれど、何で味つけしてあるのかほとんどわからない、というのが東南アジアの料理(笑)。ヌックマムとかナンプラーとか必ず魚醤系は入っているのだろうけれど。007

 嬉々としてハカセさんが食べていたデザートを一口味見。

 杏仁豆腐のライチシロップがけ。ぷるんと濃厚でおいしかった。

 「カフェ」と言ってはいるけれど、ここは立派なタイ料理屋さんだ。料理の種類も豊富だし、おいしい。すっかり気に入ってしまった。タイと言えば、ムエタイとかマッサージとかしか思い浮かばない貧困な知識だけど(笑)。008_2

  さて、食後は久しぶりにアイリッシュパブ(ヒル・オブ・タラ)に行くと言うので、ついていく。ギネスの誘惑には勝てないのだ。生を出してくれる店は限られているし・・。クリーミィな泡の上のクローバーの模様がギネスの証。ちょっとデザインカプチーノみたい。1パイント飲む。いいんだよ。。Guinness For Health だから。

 アイルランドの音楽のライブをやっていた。ギターとヴァイオリン(fiddleと言うらしい)のアンサンブル。アイルランドとかイギリスとか、一度は行ってみたいものだ。

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2008年6月 5日

勘定

32055960  『数学で犯罪を解決する』 キース・デブリン ゲーリー・ローデン/著 山形浩生 守岡桜/訳 ダイヤモンド社 2008年

 先日この本を読んで、大変おもしろかったのだけれど、その第13章 「カジノでの犯罪 数学で胴元を負かすには」に取り上げられていたのが、カードカウンティング。カードカウンティングとは、カジノでプレイされるブラックジャックで、文字通り、カードを正確に勘定して(細工をしたりなどのイカサマとは違う)有利な局面になればここぞと大金を賭け、ディーラーとの勝負に勝って大儲けすること。ブラックジャックというと、昔々「にじゅういち」という名前のトランプゲームとしてやった覚えがあるくらいで、もうほとんど覚えていないけれど、そんなこともできるのか、と興味深く読んだ。

 この本の中で「近日公開予定の映画」(たぶんこの本が書かれた時点のアメリカで)として『21』という映画が紹介されていた。これが今、日本でも公開されている映画『ラスベガスをぶっつぶせ』で、わたしは知らなかったのだけれども、何となく映画の広告を見ていて、ああ、これは・・とはたと気付いて、見に行ってみた。

 もちろん、カードカウンティングの話で、MIT(マサチューセッツ工科大学)の優秀な学生たちが、ある教授によって秘密裏に集められ、チームを組んでラスベガスのカジノへ行き、見事な手練手管を使って大金を儲けるが・・・、という話。 51f0vbsr82l__sl500_aa240__2

映画ではフィクションも交えてお話を作ってあるのだろうけれど、元になったのは実話らしい。原作本は、『ラス・ヴェガスをブッつぶせ!』 ベン・メズリック/著 真崎義博/訳 アスペクト 2003年 で、本の方も人気が高いそうだ。わたしも近々読む予定。

 映画もなかなかおもしろかった。ただ、主人公の、MITの21歳の優秀だけど貧乏な学生ベンが、ハーバード医科大学で学ぶための学費30万ドルを手に入れるためにカードカウンティングをやり始める・・・という設定なんだけど・・、う~ん。アメリカの大学事情とかまったく知らないのだけれど、お医者さんになるんだったら、最初からハーバードに行ったらええやん、MIT卒業せんでもええやん、お金無いんやったら・・。などと思って、よく事情が飲み込めなかったりもするのだった(笑)。 

 そのベンが、映画中で、授業中の「内職」として一生懸命に勉強していたのがこの本、『Beat the Dealer』。表紙が写ったときはちょっと笑ってしまった。

 邦訳は、『ディーラーをやっつけろ!』 エドワード・O・ソープ/著 宮崎三瑛/訳 パンローリング 2006 で、アメリカで1962年に出版されたこの本が、ブラックジャックにおける戦略を示した魁で、70万部を超えるベストセラーになったと言う。 おもしろいのは、この一人の数学者が出した本を読んで、たくさんの人々が我も我もとブラックジャックのテーブルに押し寄せたということで、こういった人々は、

 「戦略の細かい部分をきちんと正しく実施できるほど覚えきれていなかったし、厳しい現実の手札に直面すると、数学的に導いた最高戦略をあっさりと放棄してしまうのだった。いい手や悪い手が続いただけで―たとえば基本的な戦略にしたがって何度か続けて負けてしまうと―そのプレーヤーはソープが慎重に計算した指示を無視するようになってしまう。」 ―『数学で犯罪を解決する』 p.286

 ・・・のだそうだ。さっそく自分もやってみようとするところがすごい。よっぽど腕に覚え、いや、頭に覚えのある人が多いと見え、その浅はかさがかなり笑える。

 ただ、今は、ルールが変わったり、新しい機械が導入されたり、上方からのカメラなどでの監視が厳しくなったりして、頭に覚えのある人もラスベガスで大儲けはできないもよう。

  残念ですか(笑)??

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2007年11月11日

『厨房で逢いましょう』

 登場人物がほとんど皆、病んでたり壊れてたりする話は時折あるが(メジャーなまんがで言えばNANAとか。)、この『厨房で逢いましょう』という映画も、どこか逸脱した人々ばっかりが出てくる映画だと思う。

 そういうことになるか?!という衝撃のオチがすごい。幸いわたしはそういう人に関わったことはないが、本人に悪意などはひとっかけらもなく、しかし周りの人を傷つけ、不幸にしていく人がいると聞く。そういう人がいるとすれば、まさのこの映画の女主人公のエデンだろう。一種のファム・ファタールなのか、まさに「悪魔のような女たち」の一人。でもそれがよき母であったりもするところがまた不条理と言うか何と言うか・・・。

 日々抑圧されていそうな、夫クサヴァーのキレやすさもかなりのひどさで壊れてるなあ・・・。ドイツ語の激昂がやたらと怖かったわ・・・。

 ○○パー○のシェフよりも太っていそうなシェフ、グレゴアは快演。「エロチック・キュイジーヌ」をうたっているだけあって、食材や料理の映し方のエロいこと・・・。つやつやぬるぬるぬめぬめしとしと、つるつるべとべとするするねとねと。下から光を当てるという手法は、前に『味に光を足す』という本で紹介されていた。東京のレ・クリスタリーヌという店が始めたようだ。

 エデン、クサヴァー、娘のレオニーがグレゴアの料理を味わうシーンがおもしろい。餓鬼道に落ちた人みたいにむさぼり食い、我を忘れて陶然とし、また、チョコレートの味が連れて行ってくれた天国から出たくないと泣き叫ぶ。まるで六道輪廻の図みたい(笑)。

 だんだんとグレゴアがかっこよく見えてくるのはすごいな。料理の魔力だ。

 ちょっと間があいたものの、『幸せのレシピ』とこの作品、二つの「厨房もの」を見たわけだけれども、断然こちらの方がおもしろい。

 京都シネマで16日まで。3日に始まったばかりなのにもしかして人気ない?『めがね』はまだまだやるようなのに。

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2007年10月22日

「クローズド・ノート」

 先日見に行った、映画の記事、このままだと放置されてしまいそうなので今日アップします。9時から「ガリレオ」見なくっちゃあ・・・(笑)

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「パッチギ!」のときもそうだったけれど、スクリーンの中ではあんなにかわいいのにねぇ、エリカ様?いいのだろうかあれで・・・。

 「クローズド・ノート」。この映画の中でもやっぱりかわいいのだ、沢尻エリカ。いつものどぎつい化粧もしてないし。この映画は、1・沢尻エリカを見に行った。2・京都の風景を見に行った、3・小説がおもしろかった。というわけで見に行ったもの。

 半月くらい前かな?小説を読んだのは。いやまあ、どういう展開になるのかは最初から読めるんだけど(笑)、読み終わるとすっかり伊吹先生のことが好きになっていて、自分が伊吹先生の生徒みたいな気持ちになった。「太陽の子」「心の力」ですよ。

 描かれた京都(映画では「京都」とはまったく言っていない)は美しい。

 冒頭の桜の道は、下鴨の洛北高校あたりから西へ伸びる、冷泉通。疎水端の道。桜がぐんと低く水の方に伸びて、花の季節にはことのほか美しい。車も人も少ない日曜日の早朝に、自転車を走らせれば最高の道。

 「イマヰ万年筆店」になっていたのは、寺町通の村上開新堂。レトロな雰囲気そのままに、いい感じの店に作ってあった。

 知恩院の門前や、白川の橋、水路閣など名所も豊富なのは火曜サスペンス劇場並みか(笑)。梅小路公園に植物園。

 「若草小学校」はあれはどこだろう?感じとしては、鹿ケ谷あたりの・・・という感じはするけれど。最後に少しクレジットが出たのだけれどわからなかったのが雨宝院で、どこに出てきたのやら。

 図書館が出てきたので、どこだろうと考えるもわからなかったが、クレジットによると、福生市立中央図書館だった。それは知るはずもない・・・が、本が高い所まで詰まっていて、ちょっといい感じの図書館だった。

 「京都もの」ではなく、ひそかに京都が舞台になっている映画を見るのは楽しい。

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2007年10月 9日

素直と言うべきか

 「幸せのレシピ」を見る。なんとも素直、というかわかりやすい展開で、なんだか気恥ずかしくなってしまって、あらまあどうしましょう?といった感じで、映画館で一人赤面・・・。出てくる料理は皆おいしそうなのだけれど、何て言うんだろうねぇ、そこに陰影がないって言うか・・・。アメリカ映画にそんなものを求めるのは無理?

 夜は、パリ・ビスにて習い事の先生を囲んでの親睦会。Ca5hwknh

 前菜 エスカルゴ 小海老・かぶ・キャビアのサラダ 子芋の山椒風味 小茄子のタプナードソース ブリーチーズのカナッペ ローストビーフ 豚バラ肉の燻製 野菜とハーブ

 玉ねぎのポタージュ、メインはジゴ・ダニョー

 デザートは、オリーブオイルとオレンジのアイスクリームとガトー・ショコラ 蜂蜜と青柚子風味、コーヒー

 パン(ローズマリー、カルダモン、プレーンの三種) バター(無塩)

 自転車で帰宅したら体が冷え切っていた。いやだなあ・・・。どんどん寒くなって行くよ。

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2007年10月 2日

「めがね」と芋煮

 「めがね」を見るために、京都シネマへと自転車を走らせる午後。よく晴れて、まだそんなに寒くもなく、既にそんなに暑くもなく。空は青く、光は明るく降り注ぎ、空気は穏やか。春でもないのに、歌を一つ思い出した。

 うらうらに照れる春日に雲雀揚がり・・・。「心かなしも・・」はちょっと違うな。でも上の句は、そんな気分だ。または、春の海ひねもすのたりのたりかな・・・。

 今日見た映画、「めがね」はまさにこんな気分の映画だった。キャストもいい。小林聡美は昔から好きだし、もたいまさこはほんとにいい味出してる。あれ?でもこのキャスト、「やっぱり猫が好き」もそうだったっけ?市川実日子もいい感じ。登場人物がみんなめがねをかけてるの。主題歌を歌う大貫妙子の声質もすごく映画の雰囲気に合っている。

 好きか嫌いかなら、この映画は間違いなく好き。angelさんも日記に書いておられたけれど、食べ物の撮り方がほんとにいいのね。イセエビ(うまそう!)以外は日常の何気ない食べ物ばかりなのだけれど、作り手の食べ物への慈しみを感じる。そして、「共に食べる」ことの意味を知っているんだな、と思う。

 謎は謎のまますべて放置される映画なんだけど・・・。ふわっと浮かんでる感じがいいんだなあ・・・。

 「春の海ひねもすのたりのたりかな」が映画中に出てきてびっくり。昨日、テレビ(たしかネプリーグ)で一回聞いた。今日まで読んでた酒井順子さんの『甘党流れ旅』にも出てきた。この映画で三度目だ。よっぽどわたしも、のたりのたりな気分らしい。

 予告編の、「厨房で逢いましょう」(これも見たいのだ)の聞き慣れぬドイツ語を聞いて、その聞き慣れなさにもっと浸りたくなって、マダムUか、みーさんに頼んでドイツの詩でも読んでもらおうかなあ、と思っていたら、映画の中で、加瀬亮がドイツ語の、たぶん詩?を暗誦してくれたのでこれもびっくり。意味はぜんぜんわからないけど、読んでもらうのって気持ちいい。好きな響きかっていうと、実はそうでもないんだけど。

 いい映画見たなあ。パンフレットまで買っちゃった(^^)。Photo

 夕ご飯に、栗ごはんを炊いて、芋煮を作った。秋の味覚。

 芋煮は、東北地方一円に見られる、新しい子芋が出る秋の料理。そこここの河原では、芋煮会なる楽しい集まりが行われ、秋の風物詩になっていると言う。米沢のお肉屋さんには、「芋煮用」と書いた牛肉だってある。

 わたしの作る芋煮は、米沢で食べたものを再現しているつもり。子芋と薄切りの牛肉とこんにゃくと白ねぎを、しょうゆ味で。シンプルなんだけれどもおいしいんだよね~。郷土食ってほんとにいいものが多いと思う。

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2007年7月 6日

ナスレッディン・ホジャのおはなし(1)

 昨日、ブログのすみっこにちょこっと付いている、「検索ワードランキング」を見て、あれっと思った。検索フレーズ「ナジャ トルコ 物語 子供」。ああこれは6月29日放送の探偵ナイトスクープの依頼だとすぐわかったものの、わたしはこれについて書いてはいない。

 もう一度見てみると、「ナジャ」。アンドレ・ブルトンの『ナジャ』に引っかかってきたのだとすぐにわかったが、同時にこの検索主に申し訳ないような思いがした。正しくは「ホジャ」、これならわたしのブログは検索に引っかかってこなかったはず。

 この4つの言葉の組み合わせから、少ない手がかりを総動員して、どうしてもこの物語が読みたい、探したい、という気迫のようなものが伝わってきたから。あるいは、利用者から依頼を受けた同業者なのかもしれないとも思った。

 話が前後したが、その依頼とは、以下のようなものだった。

 依頼者は娘を一人持つ、41歳の女性。

 「30年前、子供の頃に大好きで何度も読み返した物語がどうしても見つからない。とても好きなお話だったので、娘にもぜひ読んでやりたい。白い表紙に、星新一の本の挿絵のようなタッチで、ターバンを巻いた人の絵が書いてあった。そのお話の中に出てきた料理がとてもおいしそうで、ぜひ食べてみたいと思った・・・。手がかりはそれだけ。たぶん通っていた小学校の図書室で借りて読んだと思う」

 図書館ではよくあるレファレンス。わたしはこれをどう探偵が解決するのか、わくわくして見ていた。最後に、探偵(石田靖だ)と依頼者は、吹田の大阪府立国際児童文学館で、スタッフに相談。スタッフは少ない手がかりの中から、何冊かの本に当たりを付け、書庫から出してくる。何冊目かに、探す本がついにあった。

 そのスタッフに探偵が「すごいですねぇ」みたいな意味のことを言うと、スタッフはさらっと、「いえ、ここの職員なら誰でも・・・」と言った。く~~、かっこいい!児童サービスをやるなら、ここまでになりたいもの・・・。と、話がそれてしまった(^^;。

 探し続けていた本と30年ぶりに再会した依頼者は本を手に取り、読み、思わず涙ぐんでいた。このときのうれしさは本当によくわかる。わたしも、小学校1年生くらいの国語の教科書に載っていた『チックとタック』に再会したときの喜びと言ったらなかった。

 ちなみにこの名作は、千葉省三作。どういう理由からか、一般の本としては出版されず、幻の作品とも言われていたのだった。出版されたのは『光村ライブラリー』の第一巻に収録される形で、ようやく2002年になってからのこと。これでは、再会できようはずもなかったのだ。

 「うまいや、ぎゅうにくのつけやきだよ。」  「これは、てんぷらだ。ぜいたくなおじさんだなあ。」  「おっと、おとうふのおつゆだ。」

 「ははあ、おすしだな。さっき、おじさんが、おいしそうにたべていたっけ。」とチックがいいました。  「どれどれ。」  くいしんぼうらしいタックが、くちいっぱいほおばっているこえがきこえました。と、「うわッ、からい、からい。」・・・・・・・・。

 この続きは、同年代の方、覚えていますか(笑)?わさびを食べたチックとタックは・・・。

 おっとまた話がそれ過ぎていけない。これにもやはり食べ物がたくさん出てきますね。

 続く。

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ナスレッディン・ホジャのおはなし(2)

子どもは、おいしいものが出てくるお話が大好きだ。実際、食べ物の出てくるお話は、数え切れないくらいたくさんあるし、多くの場合その食べ物は、主人公とたちと、身近な縁者やお友だち(人間とは限らず、動物のお友だちとも)といっしょにおいしく食べられる。

神事の後の直会(なおらい)は、神と人とがいっしょに食事をするということだ。フランス語で、友だちや仲間を表すcopain(コパン)という言葉は、co・pain、「同じパンを分け合った間柄」という意味だし、日本にも「同じ釜の飯を食う」という表現がある。食事を共にする、ということはありふれた、単純なことながらも、大切なことなのだ。

その大切さを無意識にでもわかっているから、人は物語の中に食を共にするシーンを書く。また子どもも、ほとんど本能、くらいのレベルでその大切さや心地よさを知っているから、食べ物の出てくるお話を好んだり、そのシーンを強く記憶に残したりするのだろう

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なぜか番組中では、その本についての情報がほとんど明かされなかったが、その本はこれだ。わたしもどうしてもこの物語が読みたくなったので探して読んでみた。

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『天からふってきたお金―トルコのホジャのたのしいお話』 アリス・ケルジー/文 岡村 和子/訳 和田 誠/絵 岩波書店 1964年

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「岩波おはなしの本」の中の一冊。ナスレッディン・ホジャというのは、トルコの一休さんや、吉四六さんや、彦一のような、とんちのうまい人で、トルコの人なら誰でも知っている、お話の主人公らしい。ちなみに挿絵は和田誠。なるほど、星新一の本の挿絵のような絵だった、という依頼者の記憶は正しい。

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この本に収録されている、『スープのスープ』というお話が、依頼者が探し続けていた物語だった。幼いころの依頼者が、とてもおいしそうで、食べてみたいと感じた料理とは・・・?

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~~~そうしているあいだにも、ふたりのまわりには、ウサギをやくおいしそうなにおいが、いっぱいにただよっていました。

やっとドアがひらきました。ベールをかぶったファティマが、ウサギのやき肉とシチュー、それにうすくきったパンの大皿を、おぼんにのせてはいってきました。~~~

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~~~フセインとホジャは、さっそくパンむしって、スプーンの上にのせました。それから、その上に、ほかほかと湯気のたっているウサギのやき肉とシチューをしゃくいあげて、たべはじめました。

「あなたのおくさんは、料理がじつにうまい!」フセインはおもわず舌づつみを打っていいました。ニンニクも、おおからずすくなからず、ピーナツの分量も、もうしぶんなく、ごはんのたきかたも、かたすぎずやわらかすぎず、天下一品です。

「なんといううまいウサギじゃ!」ごちそうを口いっぱいにほおばりながら、ホジャもつぶやきました。

ふたりは、ゆるめにしておいた帯が、パンパンにきつくなるまでたべつづけました。それから、おさらについているおつゆも、パンできれいにふいて、たべました。

「まだ骨がのこっている!」ホジャはねむそうなこえでいいました。「そうだ、これでスープをつくってもらおう。ファティマのスープは、またすばらしいからな!」~~~

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~~~しばらくすると、ファティマは、スープのいっぱいにはいっているどんぶりを三つ、おぼんにのせて、へやにはいってきました。スープには、ごはんや野菜や、ウサギのこまかい肉が、こってりはいっていました。~~~

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うわ~、おいしそうう!!これは食べたくなるだろうねぇ・・・。わたしは今すごく食べたい(笑)。このおいしそうな描写が、30年前の依頼者に、強烈な印象を残したんですねぇ・・・。納得。さて、この依頼者は、心斎橋のトルコ料理店で、これと同じ、ウサギのやき肉とシチュー、スープを作ってもらい、30年来の夢を叶えた。なんともうらやますぃ~!!

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「ちびくろさんぼ」のホットケーキ、「ぐりとぐら」の大きなカステラ、「ロッタちゃんのひっこし」の、冷たくなったパンケーキとオレンジジュース、「若草物語」のマフィン・・・。

おはなしに出てきたおいしいもの、あなたはいくつ覚えていますか?

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2007年6月21日

『舞妓Haaaan!!』

 実は今日も妙な夢を見た。いやな感じだなあ。でも今日はお休みをもらってるから。こんな日は、やりたいことしかしない。行きたいとこしか行かない。しないったらしないよ!行かないったら行かないさ!

 ずいぶん前から気になっていた『舞妓Haaaan!!』を見に行った。やっぱりすごくおもしろかった。よくこんなものを撮ったものだと思う(笑)。けっこう制作費もかかっていそうな・・・。徹頭徹尾、なんというハイテンションなのだ、阿部サダヲ!あはは、ぷっ、くすっ、などなどいろんな種類の笑いの波状攻撃だ。展開の読めないおもしろさ。堤真一もかっこいいのに、この世界にしっかり収まっていい感じ。

 家の近くでロケをやってたみたいなんだけど、いつやってたんだろう?こんなロケなら見たかったなあ・・・。「あんさんのラーメン」。こんな企画品作ったら売れるかも。わたしは買うね(笑)。

 映画の後は本屋に行って、いつもだったらそれからお茶・・・のパターンを、今日はクープで一人アペリティフに変更。昨日ワインバーに行ったら、Kさんのところにも行きたくなったのだ。きっと夏のワインカクテルもあるだろうしねぇ・・・(^^)。

 早い時間で、まだ誰もお客さんはいない。アップルマンゴーのカクテルを作ってもらう。マンゴーを丸々一個使った贅沢なベースをクープに注いで、静かにギィ・ラルマンディエで満たす。とろ~んとしたやさしい味わいに、シャンパーニュのかすかな泡。おいしいマンゴーのお菓子を食べているみたい。

 アミューズには、フレッシュトマトのブルスケッタと、山形の佐藤錦アメリカンチェリー。愛らしいな。次はセルジュ・ダグノー・エ・フィーユ プイィ・フュメ 2005。強いミネラル。ワインを今よりもよく飲んでいなかったころ、白ワインと言えば、思い浮かべるのはこんな味だったなあと思う。

 贅沢なことにKさん独占状態。この方も心にたくさんの引き出しを持っておられる方なのだなあと思う。聞き上手にして話上手。そしてその話に心がある。見てきた映画の話、ワインの話、故郷の風土と魂の話、たこ焼きの話(笑)。などなど実にいろんなことを話す。北前船の話。北前船の話を誰かとしたのはわたしも初めてです(笑)。

 Photo_95 おいとました後、当然の帰結として(??)教えてもらった、おいしいたこ焼き屋さんへ行ってみる。ソースのもおいしいけど、だしで食べるたこ焼きがとてもおいしいとか・・・。

 表面はしっかり香ばしくかりっと、中身は程よく(程よく、というのが肝心だとわたしは思う)とろっと。生地の味がおいしい。なるほど~、これはおだしで食べてもソースで食べてもとってもおいしい!Kさんによると、塩で食べて、シャンパーニュと合わせるのもよかったとか。ソムリエならではの発見?

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2007年5月16日

『黄色い涙』

 三浦しをんが、著書『三四郎はそれから門を出た』の中で、自分の読む本のチョイスを赤の他人にゆだねる、というマイ企画をやっている、といった話を書いていた。たとえば、電車で近くにいる人が何を読んでいるのかを突き止め、その人が読んでいる本と同じ本を読む、というもの。たとえば『白い巨塔』の2巻を読んでいたなら、1巻を読んでなくとも2巻を読む、といった感じだ。これがなかなかおもしろいのだ、と。

 映画『黄色い涙』もわたしにとってはそんな感じだった。ハカセさんチョイスである。このハカセさんという人は、少々ヲなところのある人で(笑)、昔のまんがに、わたしとはまったく違った方向性で詳しいのだ。

 この映画の原作は、永島慎二というまんが家の30年くらい前の作品なのだそうで、これを20年ほど前に買って読んだが、なかなかよかったので・・・ということらしかった。わたしはこのまんが家は知らなかったし(和田慎二と一瞬混同(^^;)、ホームページなどを見てみると、主演は嵐・・・。ジャニーズ系苦手なので、わたしにはあり得ないチョイスの映画だったのだ。脚本も市川森一と、ちょっとベテランすぎるほどのベテラン。この人が1975年に『黄色い涙』をドラマ化したときの脚本家のようだ。

 しかし、見てみると、これがまたおもしろかったのだ。青春の輝かしさとほろ苦さ・・・と言ってしまえば非常にベタだけれど、それがうまく、くさくなりすぎずに表現されていた。舞台は1963年(昭和38年)。わたしはまだ生まれていないが、わたしの子供の頃はまだなんとなく街はあの映画のような雰囲気を随所に残していたものだ。

 舞台になった阿佐ヶ谷付近の様子もかなり忠実に再現されているという。セットもそうだが、小道具にも感心した。とにかくデティールまで細かく細かく作り込んであるのだ。たばこ屋の店先に並ぶ、ロッテガムのパッケージなど、感動ものだ。今は無きコーヒーガム・・・。

 田畑智子が着ている服が、どれもとてもかわいくて上品。登場人物の会話も、坂口安吾がどうとか・・・などいかにもその時代っぽい。音楽もリメイクはしてあるにせよ、その当時の音楽であるので、懐かしさのあまりいっしょになって口ずさんでしまっているおじさん(おじいさん?)も映画館にいておもしろかった。

 東北新幹線ができてからの大宮駅しかわたしは知らないが、当時の大宮駅と、おそらくはこれも当時の様子に忠実なのであろうセットの大宮駅の違いに驚かされる。田舎の駅そのものだ。今は巨大ターミナルになっている新宿駅も、本当に小さい。

 昔、と言っても、たかだか40数年で、ここまで街が変貌してしまうとは・・・。わたしは古い街の写真を見るのが好きなのだが、京都なら、まだそう変わらないところも多い。しかし東京の変貌ぶりはどうだろう。ちょっと怖くなった。

 自分チョイスじゃない映画も思いがけない出会いがあって、おもしろいものだ。見に行ってよかったね(^^)。

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2007年3月18日

『バッテリー』

 以前このブログでもちらっと書いた、あさのあつこの『バッテリー』が、実写で映画化されたので見に行ってみた。ファンの中には、自分のイメージするキャラクターと違っていそうだから、と敬遠する向きもいらっしゃるが、わたしの見た感じではこれは合格!!確かにしっかり想像力を働かせて読む読み手には、時には挿絵すら邪魔なときがある。それはわたしもよくわかる。

 主人公の巧は、オーディションで選ばれたまったくの新人だそうだが、なかなかの美形♪で、ちょっときつめの顔立ちが巧のイメージによく合っているし、豪はもうちょっと大きめ(笑)をイメージしていたけれどそんなに外れてはいない。弟の青波は、だまっているときよりもしゃべるとかわいくていい感じ。目がやはり強くて、体は弱いけれど、芯はとても強い子供という役柄にぴったりだ。

 主人公は、青波を含めたこの3人、だとわたしは思っているが、3人とも控えめで抑えた演技であるところがとてもよいと思った。大げさになりすぎず、自然だ。

 脇の子役たちも皆うまい。たぶん皆ほんとの中学生なのだろうな。ただその中で門脇くんと瑞垣くんだけ、どう見たって中学生ちゃうちゃう~(笑)。監督よりガタイのよい中学生はいませんよ~(笑)。というか、新田中の監督「オトムライ」役の萩原聖人が小さすぎなのか?ちなみに彼、目つき悪っ。俳優・女優陣もよかったと思う。菅原文太は、文太=じゃけんのイメージの人選かとちょっと笑ってしまったけど(笑)。ちょい役(でもセリフあり)に、原作者のあさのあつこも登場してた。

 ストーリーは、単行本全6巻プラス1(最近出た『ラストイニング』も含めて)をまとめて2時間の映画にしたものだから、ちょっとはしょりすぎの感はなきにしもあらず。え?もう??と思わせたりちょっと唐突かと思われる展開もあり。でも原作を読まずに見た人にはそう違和感はないのかな?もうちょっと豪と巧の心の機微や、手に汗握る門脇くんとの勝負シーンを書き込んでほしかったなあと思うけれど、そこまでしてたら時間が足らなさ過ぎて、連続ドラマになってしまうかもね(笑)。

 もともと腐女子好みのこの小説(^^;、中には、おやおやいいのかしらこんなシーン(^^;というのも意図的にかどうかはわからないけど散りばめてあって、腐女子心をこちょっとくすぐるのであった。

 原作を読んだ人も読んでない人も、楽しめる映画だと思う。

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2007年3月 6日

『さくらん』

Photo_17  蜷川実花と土屋アンナが好きな豆さんと、『さくらん』を見に行く。いつもはけっこうすいている京都シネマも今日は満席で、係の人が座席の調整をするような状態で、かなり人気があるようだ。

 原作は読んでいたので、これは『マリー・アントワネット』と同じく、ヴィジュアルを楽しむ映画だと思って見に行く。館内には衣装が一枚展示されていて、質感などもなかなか美しい。スクリーンはとにかく色の洪水で、実際の吉原もここまではなかったろうという感じだけれど、あふれ出る極彩色の世界に目が釘付けになる。好みは別れるところかもしれないが、めくるめく人工楽園のイメージとしては当たらずとも遠からず、という感じがした。

 同じヴィジュアル系(?)でも、マリーアントワネットの世界とはまったく違う。花魁の重そうな髪型は、ヴェルサイユにも匹敵するけどね(笑)。

 金魚鉢の中の美しい流金が、遊郭から出ては生きられない女たちと重ね合わせて繰り返し写し出される。水から飛び出ては命を落とす金魚のイメージも繰り返し写し出される。金魚の赤と血しぶきの赤。人工楽園の中で暮らすも地獄、さりとて外も地獄。

 脇を固める俳優がすばらしい。玉菊屋のおかみを演じる夏木マリなどもう、ほとんど妖怪(笑)だし、主人を演じる石橋蓮司の最後のセリフなど、さすが名悪役!と思わせる凄みである。そう、彼は今でこそちょっとヘンなユーモラスな役もやるけれど、もともとは凄みのある悪役俳優なのだ。市川左團次のご隠居も、ぴったりのはまり役だ。Photo_18

 『さくらん』 安野モヨコ/著 講談社 2003年

原作はこちら。「第一部完」となっているので、まだ続くのかもしれないが今のところは続編はまだ出ていない。映画は原作よりも先まで書いているのか、脚本オリジナルなのかはわからないが、ストーリーはだいぶ長くなっている。これ以降少々ネタバレの危険あり。これから見に行く人はお読みにならないでくださいまし。

 ただ、ラストは、わたしの好みの終わり方ではなかったな。椎名桔平が(後にどんな行動に出るかはわからないけれど)いい人であるゆえにコケにされたまんま(まるで冬ソナのサンヒョクみたいな役回りぢゃないか!)だし、玉菊屋には大迷惑(いかに女郎屋だとて、商売は商売だ)。わたしはどちらかというと周りの人々に思い入れてしまうので、恋愛至上主義的なラストはどうも好きになれない。ここは一つ、ストイックに二人にはそれぞれの道を行ってほしかったなと思う。ただ、この後の二人の行く末は決して幸せなものでないだろうことは、金魚のイメージと、「きよ葉が世話している禿の見た怖い夢」というのにたっぷり暗示されているけどね・・・。それはそれで悲しいことだ。

 お昼ごはんは錦大宮のピッコロ・ジャルディーノにて。前菜(キノコのキッシュ・野菜のマリネ・わかさぎのエスカベーシュ)、小海老と菜の花のオイルスパゲティー、バゲット、デザート(ガトー・ショコラと牛乳のジェラート)、コーヒー。1280円也。

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2007年2月22日

ドラマ放映日

 こんばんは。音羽図書館のはたこです(笑)。わかった人は今日の『新・京都迷宮案内』を見た人である。先日わたしの職場でロケをした回の放映が今日あったのだ。遅番だったので、ビデオで見る。設定の図書館の名は「音羽図書館」で、東山辺りにある図書館ということになっていた。カウンターでは予約の本をめぐって職員がいちゃもんをつけられ、その後に館内で異臭騒ぎがあって、利用者も職員も書架でばったばた倒れ・・・なんていうろくでもないシーンばっかり(笑)。ほんとにあったらやだな。

 利用者検索をして「該当者なし」の画面表示などを小道具で作るとスタッフが言ったはったけど、なかなかうまくできているし、どさどさ書架から落ちてくる本も実は小道具で、これも画面で見るととてもうまくできている。どんなふうになっているのかなと思って楽しみにしていたのでよりおもしろかった。

 どなたか見られた方おられます(笑)?

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2007年2月12日

ラ・プティット・ローズ

 先日買ったモンドール、ほぼ毎日のように真ん中からすくって食べて、ドーナツ状になっていたのを、焼きモンドールにして食べる。白ワインもにんにくも何も入れずにそのままオーブントースターで数分。とろ~っと溶けた熱々のモンドールを、バゲット、チンしたじゃがいも、ゆでたブロッコリー。カリフラワー、にんじん、ソーセージにつけて食べる。急いで食べないとまた固まってきてしまうけれど、う~ん、美味♪。ワインがほしくなった。

 10時からNHK総合でやっていた「プライム10」がおもしろかった。1時間半の長い番組で、昨年秋の、パリのサロン・デュ・ショコラを特集。ジャン=ポール・エヴァン、フランソワ・プラリュ、アンリ・ルルーといった名立たるショコラティエや、日本人として初めてサロンに出品した渡辺美幸、メリー・チョコレートのブランド、マダム・セツコ開発チームのアワード出品へ向けての作品作りを軸に、フランス、ベルギーなどのチョコレート事情も紹介され、飽きさせない構成となっていた。

 それぞれの試作品製作の過程がとても興味深くて、画面から味を想像して楽しんだ。プラリネ部門で優勝したエヴァンの「サフィール」は画面からも濃い~ヘーゼルナッツやピスタチオの味がしてきそう(^^;だし、出品(ガナッシュ部門)は別のものにしたようだけれど、プラリュのきのこのガナッシュもおもしろそう。

 パリで「ラ・プティット・ローズ」という店を持つ、兵庫県出身の渡辺美幸さんという女性。店をオープンされて3年目、徐々に人気が出てきているとのこと。Photo_303 Photo_304

 先日買った、詰め合わせの中に、出品作「ローザ」が入っていた。わかりにくいけれど、写真一番奥の右。ばらの香りはあまり強くなく、少し甘めの穏やかな味だった。

 惜しくも賞は逃したけれど、日本での発売も決まり(たぶんこのアソートメントのことかな)、まだパリのお店に来たことがないというご両親に、自分のお菓子を食べてもらいたいと、インタビューに答えて思わず涙ぐまれる様子が印象的だった。

 今年の各部門の優勝者、伊勢丹のバイヤーさんががんばって、来年の日本のサロン・ド・ショコラにやってくるかなあ。早くも来年が楽しみなのだった(笑)。

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2007年2月 9日

ロケ見物 2

 夜、映画村の門の前で、お気に入りの時代劇、『逃亡者(のがれもの)おりん』のロケがあった。ちょうど遅番だったわたしは帰りにちょっくらロケ見物。おりんさんいるかなあ。爆破シーンの撮影と聞いていたから、ひょっとして植村道悦(榎木孝明)・・・?

 小雨の降る中、ロケは行われていた。大道具の石垣の前で、大八車にしかけられた爆弾が爆発する。大八車を突進させる手鎖人(てぐさりにん)たちは6人。その中にたぶんおりんに手鎖でとどめをさされるっぽいリーダー格の手鎖人。暗がりでよく顔が見えないけれど、きっと顔くらいは知っている俳優に違いない。

 何度か違うシーンを撮って、いよいよ爆発のシーンらしい。ヘルメットをかぶったスタッフ、消火器の点検をする人、消防のホースを運ぶ人・・・。現場に緊張感が走る。爆発のシーンなどを撮影するときには、管轄の消防署に「爆破届」なるものを提出しないといけないらしい。音も出るし、火も出るので、数日前に近所にスタッフがあいさつに回ってきてた。

 テストなしでいきなりの本番。わたしたちの近くで待機していた手鎖人が振り返って「爆発しますんで・・・」と言う(笑)。

 まもなく「ぼん!!」という大きな音とともに大八車の荷が爆発炎上。小さな爆発なのに、はっきり感じた熱風。監督の「OK!」の声でいっせいに消火作業が行われる。手馴れている・・・。

 実はとっても期待していた、おりん(青山倫子)はいなくて残念だ。このロケは最終回の収録なのだそう。ああでも、いつもなら金曜が遅番のときでも急いで家に帰ったら「おりん」半分見られるのに、今日はロケ見てたからぜんぜん見られなかったよ・・・。あ~あ。

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2007年1月24日

ロケ見物

 職場で『新・京都ミステリー案内Ⅳ』(第8話)のロケがあったので、休館日の朝だというのに職場に見物に行く。始まりが1時間くらい遅れているみたいで、9時過ぎごろからバスが何台か来て、狭い館内に人がわらわらと。役者さんとスタッフと合わせて30人ちょっとはいたようだ。有名な俳優では、鳥羽潤が来ている。

 シーンは図書館の利用者と司書とのトラブル。そしてその後で異臭騒ぎがあり、人がばたばた倒れて病院に運ばれるという、なんともゲンの悪い(笑)シーンである。もちろん、司書も利用者も、またセリフのないその他館内にいる利用者もすべて役者さんだ。鳥羽潤、顔小さい~。

 ほんの短いシーンの撮影らしいのに、スタッフの数は多いし、撮影にかける時間はけっこう長い。ドラマの制作とは大変なものなのだなあと思う。テスト、本番の緊張感がよい。司書役の女優さんとちょっとお話して演技指導(?)、でもないけど雑談。間近で撮影現場を見ることもそうないのでこれはなかなかおもしろい経験。撮影が終わると鳥羽潤も、司書役の女優さんもわたしたちにも「ありがとうございます」と言って帰られた。礼儀正しいんだなあ、と思う。あの女優さんたち、いろんな役をやって人気が出たらいいなあ、と思った。

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2007年1月23日

『マリー・アントワネット』

 前から楽しみにしていた『マリー・アントワネット』をM嬢と見に行く。ヴェルサイユ風(なんのこっちゃ)にマカロ