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2008年3月31日

兵どもが夢の跡

008 とうとうやって来た、今の職場での勤務最終日。少し早めに出勤して、課内会費の清算と収支報告だとか督促だとか、いくつかの仕事をすっきりさせる。さらにできる限りのカウンター内の整理。業務を元締めに引き継ぐ準備。資料の整理は昨日までできっちり終わっているので、今日も書類やファイルや消耗品の整理が中心。キャビネット、デスク、個人用のPCの中身や自分のロッカーをすっかり空にしたり。バタバタが夜の閉館後まで続く。

 もちろん通常どおり開館しているので、カウンター業務は通常どおり。「最後の日」というのを、人は案外、ふだんと変わらず過ごすものなのかもしれない。明日死ぬことになっています、という前の日も、いつも通り暮らすのかも。

 「お姉さんもいっしょに」と、小さい子といっしょにカウンターで写真に納まったり、わたしなんかよりずっと長くこの図書館に通っておられる常連さんから、しみじみとした言葉をかけられたり、というのだけはいつもと違うところ。003

 この職場で働いて丸6年。過ぎてしまえばあっという間で、夢のまた夢、という感じ。いろいろなことがあった。来て2年目くらいまでは、どうしてもこの職場が好きになれなかった。泣いたこともあった。そんな自分がここで6年を過ごし、クローズに立ち会うことになるとは思いもよらなかったことだ。

 写真の読書テラスは気持ちのいい場所だった。もちろん飲食は禁止だけれど、何日間か閉館しての作業のときなんかには、ここでお昼ごはんを食べたりもした。「カフェを併設したらいいのにねぇ・・」などと言いつつ。

 閉館間際になって、「やはり、最後に見ておきたくて」、とNさんご来館。そう、もうここは、物理的になくなってしまうわけだから、完全に、心の中にしかない場所になる。

 毎日当たり前に通った場所に明日からもう行くこともない、というのは不思議な感覚だ。「卒業」に似ている。長い一日が終わって、M嬢とあいさつしたときが一番寂しかったかも。彼女は一人だけ異動先が違う。気が合って、単なる仕事仲間の域を越えて、友達になってしまうと別れが辛い。夜、帰る間際にくるりと館内を回って、いろんな場所で、「6年間ありがとうございました」と心の中でお礼を言った。

 帰りに、TさんとH嬢と、すぐ近所にできて、気になっていた「黒毛和牛」と書いてある店に、最後のチャンスとばかりに行ってみる。M嬢が来られなかったのは残念だけど、ほんとの内々の打ち上げだ。ビールを飲みながら、タン、カルビ、ほほ肉、赤セン、ホソ、レバーなんかを焼いて食べる。ナムル、白菜キムチ、最後には牛すじピビンバなど。この店はヒットだ。肉の質もよくてとてもおいしかった。「もっと早く来てみればよかったねぇ」などと言いつつ食べる(笑)。001_2

 テラスの桜も既に満開近く。藤棚もあったし、梅も、椿も、シナモンの木も、いろんな木があった。あの木はどうなってしまうんだろう。もったないねぇ。

 明日はお休みで、二日から行くところは、言ってみれば、「この仕事をしているわたし」の原点となった場所。でも長い年月が経って、自分をかわいがってくれた先輩方も、仲の良い友達も、退職や異動でもうほとんどそこにはいなくなってしまった。

 誰をかも 知る人にせむ 高砂の 松も昔の友ならなくに

 気持ちは限りなくそれに近い。               

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2008年3月30日

春の別れ

 今の職場での仕事も残すところ、今日と明日の二日間となった。昨日でほぼ自分の担当している仕事は終わらせたので、今日はすごい勢いでカウンターの整理。書類を破棄するにしても、どこかに個人情報が混じっているかもしれないので、丁寧にチェック。シュレッダーは一日中うなり、いるものといらないものを鬼のように仕分け。天候に助けられて、思ったよりも作業がはかどったのでよかった。 

 夜は二條ふじ田にて、打ち上げ会。これが最後の会食。007_2

 ボスのあいさつ、ビールで乾杯。ボスはいつも「○○のますますの発展を願って、乾杯!」と言うのだが、今回はその言葉がないことを思うとやはり寂しいかもしれない。

 あとは、きんと冷えた松の司菊正宗の熱燗をそれぞれ楽しむ。006 

 さざえ 菜の花の炒りからすみがけ 長芋のわさび漬け 子持ちわかめ 飯蛸 空豆 山桃

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009  丸のお椀

 とろ~んとしたゼラチン質、脂の乗った肉。しょうがの効いたお汁にもよくコラーゲンが溶け出していて、微妙なとろみが・・・。すっぽんってほんとにおいしいし、よく体が温まる。一種の薬膳のような気もする。

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鰹のお造り 薄切り生姜 みょうが 大葉011_2

 二皿目のお造りがすごかった。

 平目の薄造り・えんがわ・肝 はまち 蛸 雲丹 まぐろ いか

 ポン酢しょうゆをお好みで。

 盛りだくさんの海の幸は新鮮でどれもおいしい。特に平目のえんがわと、肝は美味。こんなにたくさんの魚を食べることって、そうないような気がする。冷酒が進む。012

 あぶらめの葛たたきのお椀

 山菜の色や香り、花麩のピンクが春を感じさせる美しいお椀。おだしの味がとても澄んでいる。

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 鱒の木の芽焼き

 鱒の色もなかなか春らしい色。脂がきつすぎない上品な身はやさしい風味。

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 鯖寿司

 この身の厚さ!これはすごい・・・。ご存じの方はご存じだけれどわたしは鯖寿司が苦手。とは言え、出されれば食べてみる。やはり苦手は苦手で、まだ克服できてはいないけれど、この鯖寿司は、鯖寿司が好きな人にとっては、最高に近い味のものではないだろうかと思った。015

 若竹煮

 どちらかと言うと、このお店はお魚中心なのかな?お魚の合間に食べるから、ということもあるのかもしれないけれど、先のお椀も、この煮物も、味に透明感がある。たけのこの繊細な香りも、わかめの香りも、ふきの青い香りも、すべてが生きている。わかめは食感もしゃきしゃきして、新鮮な野菜を食べているような感じ。016

 ちらし寿司

 椎茸を煮て、細かく細かくしたものをよく混ぜ込んだ、茶色い御飯に香ばしいもみのり。細かなでんぶも入っているのかなあ・・?寿司飯が独特でとてもおいしい。たっぷり乗った錦糸卵も甘すぎもせず、しつこくなく、卵の風味が上品。上には、海老、まぐろ、いか、平目、椎茸、きゅうりなどが彩りよく乗っている。乗っているお魚も皆おいしかったけど、それまでにお魚はたくさん食べたので、わたしは錦糸卵と寿司飯だけでもおいしかったかも。赤だしと共に。021_2

 柚子のシャーベット

 フランス料理で言うところの、アヴァン・デセールといったところかな。

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 嗚呼、春爛漫・・・cherryblossom

 このお店のご主人のご実家は、二條若狭屋さんなので、食後にはそちらの和菓子とお薄が出される。

 目にも明るい、春色の生菓子たち。ずらりと並んだ美しい姿に、皆、歓声を上げる。全部で七種類。どのお菓子を食べるかをめぐって、さして若くもない男女8人が、きゃあきゃあ言いながら、じゃんけんの死闘を繰り広げている様は、かなりおかしかったに違いない(笑)。024

 わたしは3番目に選ぶ権利を得て、「桜だより」というこのお菓子を。桜の花がとてもかわいい。なかなか女子魂がくすぐられる造形。025

 食事の後の和菓子ってちょっと重いかも?思っていたけれど、この軽やかでやさしい甘味は実においしくいただける。お菓子を食べた後のお薄もおいしかった。

 帰りに家の近くの花屋さんの前を通りかかったら、11時前だと言うのにあかあかと電気がついて奥では花束を作る作業をやっている。店先にはあふれんばかりの花束。近隣の会社からの注文の花束なのだろう。

 明日は3月31日。明日で退職の人、異動の人がたくさんいるのだなあ。わたしたちの職場も明日でおしまい。春は別れの季節ですね。

 *二條 ふじ田

  中京区二条寺町東入ル

  TEL 213-0511  水休

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2008年3月28日

知る楽しみ作る楽しみ

001_2  遅番だったので、いつものように、朝、夕食の準備をしてから出勤。鶏肉とペンネのグラタンを作った。今日は夜、けっこう寒かったので、自転車で冷えて帰宅して、熱々のグラタンを食べるのはなかなかよかった。いつもはおあげと菜っ葉の炊いたんとかひろうすの炊いたんとか、そういうのばっかり作ってるけど、たまにはハイカラな料理も作ります(笑)。

 今日、嵐電の新しい駅、「嵐電天神川」駅が開業したようだ。嵐電の駅にしては大きくて、かなり大きな駅だった。これからはあの辺が右京の中心となるのだろう。Photo_2

 午後、K嬢がご来館。彼女とは丸2年(?)いっしょに現職場で働いたかな。閉館まで秒読みとなってから、この館に思い入れのある人がちょこちょこやってくる。

 彼女からの陣中見舞いは、満月阿闇梨餅。これは母の好物のお菓子で、よく他県の親戚へのお土産に持って行っていた。独特のもっちりとした生地と粒餡の組み合わせは、昔からコアなファンを持つようだ。でもわたしの子どもの頃は、そんなに有名なお菓子ではなかったのに、近年とみに人気が出たようで、デパートの売り場では行列ができていたりしたけれど、今は落ち着いているのかな?

 先日、「知り合いの知り合いをたどっていくと、世の中の人は だいたい6ステップ以下でつながるらしい」ということを本で読んでおもしろいと思ったという話を書いたが、数学の先生によると、そういった、「最低何ステップでつなげられるかで測る距離」を「グラフ距離」 と言うらしい。知り合いの知り合いなら 2、知り合いの知り合いの知り合いなら 3 。

 なるほど。物事には、どんなことでもきちんと名前がつけられているものだなあ。いい年をして、あんまり感心されないことだろうけれど、世の中知らないことだらけで、いろんなことを教えてもらうたびに、へえ、と思っておもしろく楽しい。そういう意味ではわたしは幸せかも(=能天気?)。

 お菓子の名手、ごうやんさんとメールにて先日来2度ほどわたしが焼いているケイクの話。実に的確な指摘とアドヴァイスをもらって、さすがだなと思う。

 ケイクの食感で、「しっとり」と言うのは本当に難しく、それぞれに好みもあろうけれども、「ねっとり」と紙一重であるといったような話。ねっとり感が勝って、生地の軽やかさが少し損なわれているような感じがするのは、果たして配合の問題か技術的な問題か。型で焼いた生地の中央部分の盛り上がりを減らすにはどうすればよいか、などなど。

 上手に作れるようになるためには、やはり根気と粘り強さが必要だ。なんでも一朝一夕には上達などしないものなのだ。

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2008年3月25日

ワインバーにて

 ついに実現、ごうやんさんとの初飲み会。新町六角のワイングロッサリーワインバーには、たくさんの人が集うけれども、だいたいそれぞれお店に行く時間帯は決まっているのではないかな。ごうやんさんもわたしも、かもめさんも(たぶん)、基本、平日の早い時間帯の人。というわけで今日も6時始まり。と、そこに、週末の深夜族のPICARLEさんが途中で来られて活況。さて、ごうやんさんはPF会に入られるのでしょうか(笑)。

 最初の乾杯は、シャンパーニュで。フランソワ・スコンデ。さわやかかつこくもあるおいしい泡。セットを頼んでも3人なのでいろいろなお料理が食べられてうれしい。010

 アミューズはやさしい味のコーンクリームスープを一口。いちばん始めは、鯛のカルパッチョ。フルーツをたっぷり使ったソースがいつもほんとにおいしいと思う。やはりこれには泡か白。いつかこれを赤といっしょに食べて、後でいろんな友人から、「料理がもったいない!なぜ好相性のワインをグラスで頼まないのか」と非難ごうごうだった・・・。今日はばっちりですよ。012_2

次はどうしますか?3人いるのでボトルにしましょうか。メインは豚の白ワイン煮込みにしたので、それに合う白をお願いした。何本か候補を出してもらって、ソゼのブルゴーニュ・ブランにも惹かれたけれど、かなりのレアもの、日本に99本、というイタリアの白を選んだ。

 ロダーノ ビアンコ トスカーナ トゥアリアータ 2003。シャルドネ、リースリング、ゲヴュルツトラミネールが三分の一づつ、というちょっと不思議なアッサンブラージュ。リースリングやゲヴュルツトラミネールが前面に出ているようではなく、一口飲んだ印象は、樽。かなりまろやかでこくがある。ほのかに感じる苦味は、シャルドネ由来?か、アルコール度が少し高いため?011

 挽き肉、ヤングコーン、トマト、菜の花の具沢山のキッシュ。いつもよりチーズが主張しているなあと思ったら、ウォッシュチーズを使っているとか。

 このへんでPICARLEさん、登場。よく定時で帰れましたねぇ・・・。そのわけは、出先から直帰だったのだそう。ごうやんさんと、初めましてのごあいさつをなさっている。

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 田舎風お肉のテリーヌ。これもFシェフ定番の味で大好き。奥の黒いものは、マスタードを葡萄果汁に漬け込んだものだそう。ちょっとジャムっぽい味でおいしかった。テリーヌ、ショップでも売ってほしいな~、と要望すると、それにはやはり食品衛生法やらなんやらの厳しい定めがあって、難しいのだとか。

 「煮込みいくまでに、既に白なくなりかけてますよ!」とソムリエに指摘され、「わ~、ほんとだ。何とかしなければ!!」・・・とここからPICARLEさんプレゼンツのワインをたくさんご相伴にあずかることに。015_2

 この、エルミタージュの作り手は・・・。ん~? そう、1978年の古酒だった!

 ちょっとほこりっぽいような香り。黒糖っぽいニュアンスも。シラーなのに強烈すぎないのは、比較的北の方のものだからなのだとか。確かに繊細で上品な感じがした。

 次のお料理は、鯛のポアレ トマトとバルサミコのソース。でもなぜか写真を撮り忘れ・・・。ジューシーな旨みのある鯛。赤と合わせてもおいしかった。ちなみに「桜鯛」というのは、雌のことを言うんだって。017

ブリッコなんとかの バルバレスコ 1997020_2

ペルカルロ? レンテンナーノ?

 イタリアワインが続いて、ちょっとよくわかりません・・・。PICARLEさんのところでならきっとわかるでしょう。

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016  きのこクリームソースのパスタ。きのこの土っぽい香りのソースにはやっぱり赤だと思う。でもたしか白派もいらっしゃるんだよねぇ?021_2

 もち豚と春キャベツの白ワイン煮込み。豚肉もキャベツもとろとろ~。 脂身の部分もぷるんとして美味。大事に残しておいた、白ワインと共に。

 最後は、ペルトワ・モリゼを一杯お相伴にあずかり、チーズをもらってわけっこ。ごうやんさん、実は酒豪だったのね。顔色がまったく変わっておられず・・・というのはかもめさんもわたしもだけど(笑)。嗚呼・・・。PICARLEさん沈没。南無~。

 楽しく飲んで食べて、しゃべって、すっかり長居の客になりました。ごめんなさい。Fシェフ、Oソムリエいつもおいしいお料理とワインをありがとうございます。ゆーたくんもなかなか板に付いてきたような?PICARLEさん、「プレゼンツ」ごちそうさまでした。

 ごうやんさん、かもめさん、ありがとうございました。またちょくちょく飲みましょうね(^^)!

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メランジュール

002 再び、オレンジのケイクを作った。分離を恐れず、前回から配合をオリジナルに戻し、バターを200gから160gにしたので、つまりこれはミディの「ミモザ」である。

 料理やお菓子の作り方そのものは著作物ではなく、著作権は発生しないけれども、それを文章や映像で創作的に表現したものは、言語の著作物や映画の著作物となるのであるが、このとてもおいしい生地のお菓子のルセットに敬意を表して、配合も手順もその通り作ったのであれば、はっきりと、津田陽子さんの「ミモザ」と言うべきだろう。

 昨今、無塩バターが非常に品薄で、ジャスコなどの大手スーパーでは特にまったく品切れになっていることがしばしばあるので、見つけたときに一箱二箱余分に買っておくようになった。パン屋さんなんかでも、バターを多く使うヴィエノワズリーを一時お休みしているところもあると聞く。その理由を、Fシェフとごうやんさんに聞いてみたところ、近年の牛乳の余剰で、窄乳量が減ってしまっていること、それに加えて、夏の暑さで、牛が十分な牛乳を出さなかったことが原因らしい。願わくば、安定供給を・・・。007

 少ない分量なのであえて使うほどではなかったのだけれど、練習がてら、今回は一部機械化(笑)。このメランジュールを使えば、3倍くらいの量でも楽々作れるだろう。ちなみにハンドミキサーは扱いがめんどうなくせにほとんど利便性を感じないので嫌い。ほとんど使わない。

 ブログにも何回か書いているけれど、わたしはバタークリームが好き。でもバタークリームのお菓子はあんまり売っていない。もちろん自分で作ればいいのだけれど、一人でイタリアンメレンゲを作るのはけっこう大変(メレンゲ担当の人とシロップ担当の人が必要)。それでも昔はやっていたけど、近年はどうもおっくうで、でも食べたいし(笑)。

 と、いうことで、おいしいバタークリームやクレーム・ムースリンヌを一度、胃がもたれるまで(?)食べてみたいという野望(小せぇ!)を叶えんがため、メランジュールを導入。それにしてもこんなに格安のものが今は出回っているとは知らなんだ・・。006_3

バターを減らした分、前回と比べて生地は軽めでふんわりながら、しっとり。当たり前だが、技術的な問題により本家の「ミモザ」には遠く及ばないものの、雰囲気は出ているかな、と自己満足(笑)。

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2008年3月24日

陣中見舞い

 遅番なので11時始業。貸返カウンター、予約入力、ブックメールの処理などの日常業務に加えて、選書チェック、利用者リクエスト、本の移動、除籍に関わる諸々の入力と作業(入力、帳票、除籍印、箱詰めetc.)、書庫の整理などで、今日もカウンターと事務室と1階の書庫1と2階の書庫2を本を抱えて行ったり来たりを繰り返す。

 職場もいよいよカウントダウンとなり、先日来てくれたS嬢を皮切りに、来客多し。夕方、マダムUご来館。陣中見舞いの品をいただく。彼女からは喜ばしい報告が聞けたが、それによって春から彼女の仕事環境も大きく変わるようだ。わたしはと言えば4月1日にどこで仕事をしているかさえわからない。 Photo_3 Photo_4

  長野県は飯田のいと忠というお菓子屋さんの、「カスタード巣ごもり」というお菓子。マダムUのおかげで、県北のお菓子はけっこう知っているけれど、県南のお菓子をいただくことは珍しく、これも初めてのもの。

 つるんとしたホワイトチョコレートの中には黄色いカスタード餡。ホイップした白餡のような食感。なんでも、中の餡には「πウォーター」と使用しているということで、何かとっても健康や美容によさそうな感じがするのだった。また、個人的にはいろは堂のおやきをたくさんいただき、春限定メニューもあるというので食べるのがとても楽しみだ。

 せっかくなのですっきりした書庫などを見てもらい、しばし歓談。帰りにわたしのパソコンから、「背ラベル印刷プログラム」を持って帰られた。こんな便利なプログラム、てっきり全館に配布されているものだと思っていたが、どうやらハイテクな当館だけのものだったようで、よそでは背ラベルを作るとき、いまだにクラシカルなゴム印を使って、596.6 ア 5 とかやっているらしい。

 夜になって、今度はN嬢ご来館。これまた陣中見舞いに焼菓子をたくさんいただく。また、個人的には桜のクッキーを。M嬢はおやつに笹屋伊織のどら焼きを持ってきてくれたし、わ~い。今日はお菓子運がとてもよいようだ。

 Tさんと変わるがわるしばし歓談。N嬢と一緒に働いたこの場所がなくなってしまうと思うと、なんだかしんみりするものだ。N嬢も、もう一度一緒に働いてみたい人の一人。閉館するまでに、と仕事帰りに来てくれたようで大変うれしく思う。

 今日もいろいろな仕事をした。は。 いろいろなことを聞いた。はあ・・。帰りに自転車に乗りながら思わず出た歌はComme D'habitude、「マイ・ウェイ」の元歌。

 Comme d'habitude , toute la journée

  Je vais jouer à faire semblent

  Comme d'habitude je vais sourire

  Comme d'habitude je vais même rire

  Comme  d'habitude , enfin je vais vivre

  Comme d'habitude

 いつものように 日中は

 うわべをつくろって

 いつものように 微笑むだろう

 いつものように 笑いさえするだろう

 いつものように 結局こうして生きて行く

 いつものように・・・。

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2008年3月22日

Not only strawberry but also....

 今週の土日は連休。お昼間はちょっと外出。先日リニューアルされたばかりのワイングロッサリーのショップに遅ればせながら遊びに行く。中は新しい匂いがして新鮮(笑)。商品の棚が白になったり、鏡が張られたり、といった効果で、店内が広く、明るく見える。バックスペースも段差が無くなって、作業のしやすそうなオフィスになっていた。スタッフの皆さんと社長に挨拶をしてしばらくお話。桜の季節にぴったりなロゼと白を一本づつとブリア・サヴァラン・アフィネを買って帰る。夜の会にちなんで、両方ともアメリカのワインを。そうそう。珍しいチーズが出ていると思ったら、神楽坂のアルパージュからも仕入れることにされたのだとか。

 夜は、ブションにてワイン会。オレゴンの、エルクコーヴとチェヘイラムという二つの生産者を招いてのディナー。アメリカのワインはあまり飲んだことがないのでとても楽しみ。お話によると、アメリカではまだほとんどスクリューキャップが普及していないのだとか。長期の熟成に耐えるかどうか、など、時間がたたないとわからないものなので、生産者も使わないのだそう。アメリカは生産者も消費者も保守的だということらしい。なんとなく意外な感じがした。

 005 ウェルカムドリンクは、Meriwether Discovery Cuvee Brut NV 。飲みやすくておいしいスパークリング。

 大きく切られたバタール(たぶん)とオリーブタプナード。パンに付けて食べればそれだけでワインが進む。

 ブションでは、これだけたくさんの会でもやっぱり一人づつ料理が選べる。でも今日は迷わないよ~。メインは決めてきたから(笑)。006

 前菜は、オマール海老のテリーヌ

 生クリームがふんわりと香る、やさしい風味。手前の黄色いのはマスタードかと思ったら、ちょっとふんわりしたマヨネーズのようなおいしいソースだった。近くの席の好青年さんが、このソースをパンに付けて食べたらとてもおいしいよ、と教えてくださったので、まねしてみるとやはりとてもおいしかった。

 ワインは、Elk Cove Vineyards Pinot Gris '06 と、Chehalem Dry Riesling Reserve S'06 。テリーヌのやさしい風味とワインがよく合っていたのでうれしかった。

 お話によると、オレゴンと言えばピノ・ノワールの産地なのだけれども、実はピノ・グリも力を入れている栽培品種なのだとか。ピノ・グリもリースリングも好きな品種。ピノ・グリは、樽を使わず、ステンレスタンクを使い、アロマティックでピュアな味わいに仕上げているそう。ピノ・グリの香りはかわいい少女のようで、そういう特徴が生きていたと思う。リースリングは特徴ある「オイリー」といわれる香りはあまり強くはないようだったが、逆にそれが飲みやすいという人もいた。

 オレゴンと聞いて、まず思い浮かべるのは、ストロベリー。それは正しい認識で、オレゴンは苺の産地、でも苺だけではなくベリー類の名産地なのだそうで、実にいろいろな種類のベリーがあるのだとか。でもオレゴンはそれだけではなかった。なんと、サーモンが有名なのだそうだ。脂がのったサーモンをグリルしたものと、ピノ・ノワールは、とてもよい相性なのだそう。魚のピノという組み合わせは考えもしなかったので、大変興味深かった。007

 このお話を最初に聞いていれば、メインはサーモンを選んだかも?なのだけれど、メインはずっと食べたかったカスレ。スプーンですくって、白いんげんを写真に収めればわかりやすかったのだけれど、表面の香ばしいパン粉の下には、ほくほくの白いんげんがぎっしり。底の方には塩漬けの豚が隠れていて、ちょっと骨が飛び出しているのは鴨のコンフィ。噂どおりすごいヴォリュームで、師匠、友人に助けてもらって完食。某テーブルには厨房用の鍋でど~んと出ていたのがすごかった(笑)。念願かなったカスレ、とってもおいしかったなあ。

 カスレは冬の料理ですかとブションのスタッフに聞くと、うちでは冬に出しているけれど、カルカッソンヌやトゥールーズでは年間を通して食べているでしょうとのこと。

 赤ワインは、Chehalem Pinot Noir 3Vineyard S'04、Elk Cove Vineyards Pinot Noir Five Mountains '06

 同じオレゴンのピノ・ノワールでもやはり個性は違う。チェヘイラムの方が色が少し薄くて、透明感のあるかわいらしい感じの色。香りは、ベリーの産地というわけでもないと思うけれど、ちょっとガメイを思わせるような苺みたいな香り。3つのぶどう畑からとれたぶどうで作ったワインなのだそう。向かいでPICARLEさんが、甘いなあ、とおっしゃっていたけれど、わたしはそんなに感じなかった。確かに甘味はあるけれど、ほんのり果実、といった程度。

 エルク・コーヴは色も濃く、さらにしっかりとした感じがした。こちらも想像していたほど甘くはなく、濃く、しっかりしているという印象。また、2004と2006は対照的なヴィンテージなのだとか。2004年は涼しいヴィンテージで、熟度が高くなく、バランスがよくデリケート、かつエレガント。2006年はこくと甘味。

 次もピノ・ノワールで、Ribbon Ridge Pinot Noir '03。これはオーナーが一番先に植えた畑のぶどうだけで作ったワインで、アメリカでは3つの州でしか売っていないという貴重なワインだそうで、03年という暑かったヴィンテージのためか、より濃く、しっかりした印象。

 最後はシラー。Elk Cove Syrah Del Rio '05。オレゴンはそんなに暑くはないところ(?)だと思ったけれど、シラーも作っているのだということが少し意外だった。南仏のものよりは強力でない印象。008

 デザートは苺のタルトを。オレゴンだし、とやはりオレゴン=苺のイメージなのだった(笑)。

 たくさんのワインをいただいて、オレゴンのワインというものがほんの少しわかったような気がしたし、知らなかったことがたくさんあったのでとてもおもしろかった。「カリフォルニアではなくて、なぜオレゴンなのか?」という質問が出ていたようだけど、これに対してゲストは、「まだまだ完成されているとは言えず、チャレンジングであり、オレゴンのワインの質そのものを直接こういう場で飲んで検討していくのだ・・・」みたいなことを答えておられた。009_2

 Tさんはご帰宅、PICARLEさんとかもめさんといつものように新町六角に移動して、アンリ・ビリオコシュ・ビズアール ムルソー 2005テタンジェなどを。

 たくさん飲んだのに、不思議なほど元気・・・。

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2008年3月21日

カクテル・パーティー

 サブボスから招待状をいただいて、職場関係の友人たちと、スペインの写真家(まったく知らない人)の展覧会のレセプション・パーティーに行く。案内状によると、パーティーは午後6時から9時までとのこと。仕事を終えて会場に着いたのは7時前。やはり先に作品は見ておかなくちゃね、と展覧会会場で作品を見てから、パーティー会場へ。スペインワインとガリシア料理が出るとのことだったので大いに期待。

 会場は既にたくさんの人で賑わっている。受付のところには、料理のメニュー表がおいてあり、おいしそうな料理の名前がたくさん書いてある。それによると、料理はルヴェソンヴェールが担当しているらしい。スペイン人らしい料理人の姿も見える。

 受付を済ませて中へ。まず飲み物wineをもらおうと、バーカウンターへ行くも、グラスが足りないとかで最初の一杯がなかなかもらえず。ではその間に何か食べるものを取ってこようとビュッフェ台に向かう。

 おお~!!なんと美しいビュッフェ台!shineそこには色とりどりのとってもおいしそうなガリシア料理!

 ・・・があるはずだった。

 パーティー開始1時間ほどなのに既にすべての食べ物は食べ尽くされ、テーブルには虚無の空間が広がるばかり。色即是空、空即是色、不増不減。羯諦羯諦 波羅羯諦 波羅僧羯諦 菩提薩婆訶!

 テーブルの上には飾りと思しき、ガラスの筒に入ったサラダ菜の切れ端と生のグリーンアスパラガスとホワイトアスパラガスがあるのみ。
係の人に訊いて見るも、料理の補給はないと言う。ただデザートは出るとのこと。

 あまりのことに脱力するわれわれ一行。とりあえずグラスだけはもらって、白ワイン、赤ワイン、セルベッサ(ビール)を飲む。ビールは香ばしくてとてもおいしかった。しばし歓談。しかし待てど暮らせどデザートは出てこない。どうやらこれも既に食べ尽くされた後のようだ。不増不減。

 仕方がないのでこれをアペリティフとし、ウェスティン都のカフェレストランのディナーブッフェで急遽お食事会となる。これが楽しくて、けっこう長居したけどね(笑)。

 「ただ」のレセプションにはご用心。

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2008年3月20日

桜コレクション

 今年も続々と出始めた桜風味のお菓子たち。わたしは桜餅を葉っぱごと食べるくらい桜味が好き。数年前までは、桜の洋菓子って少なかったけれど、最近ではわりとありふれた感じ?それに伴って、質も玉石混淆となったのは残念。Ca864ut2

 エクチュアの季節限定、ブルージュの石畳・桜。いわゆる生チョコで、上に乗っているのは桜の塩漬け。このお店は塩味が好きなようだ。塩チョコレートはスペシャリテだし、柚子塩のボンボンもあり。桜の塩がけっこう効いている。写真はないけれど、ホワイトチョコレートベースの、桜のトリュフの方が好みかな。Cazuw51r

 スターバックス桜のシフォン。スタバのお菓子はほんとに当たり外れが大きいけれど、これはおいしかった。Caecf89y

 最近よく見に行く、SUVACO の食料品店で見つけた、ドルチェ・サクラクッキー。桜の葉を(花だったかも)を練りこんであるらしいのだけれど、桜の風味はほとんどせず。ちょっと期待はずれ。Cazezmsp_2

 これはすぐれもの。セブンイレブンさくらろーる(餡入り)。たった150円なのにかなりおいしい。真ん中の桜の花がシロップ漬けなので、塩辛くないのがいい。真ん中には粒餡が入ってる。

 みなさん、おいしい桜スイーツ見つけたらぜひ教えてくださいねcherryblossom

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2008年3月19日

さいごのおたのしみかい

 降り続く雨。8時50分始業。返却ポストの処理、在架予約のピックアップと搬送、ブックメール(第一便)の処理、ミーティング。

 10時。ひたすら書庫1にこもって作業。書庫はやはりほこりっぽくて、大掛かりに本を移動させているとなんだか鼻がむずむず。肺癌になったりしないだろうな、と怖くなる。11時45分。いったん作業を打ち切って、同僚とごく簡単に連絡と打ち合わせ。ダムベーターでブックトラック1台の本を二階に上げておく。ささっと書類書き。

 12時。お昼休み。12時45分。カウンターにて分類訂正など。帳票打ち出し。13時30分。さらに書庫1に入り、作業。14時。ブックメール(第二便)の時間。14時15分。貸返のカウンターに座って貸返をやりつつ、ブックメールの処理15時。15分休憩。

 15時15分。おたのしみ会の準備を始める。15時30分。最後のおたのしみ会。先日来、秋田嬢といっしょに練習していた、人形劇『ぐりとぐらのえんそく』をやる。

 今日は天気も悪く、児童館の子どもたちも来ないので、いつもは大掛かりな会も、幼児コーナーの小さな座卓を舞台にして、こじんまりと。でもわたしはこんなこじんまりとした会の方が好きだ。少人数で、子ども一人一人に語りかけながら絵本や紙芝居を読んだり、手遊びをしたりするのがいい。

 わたしは人前に出て話をしたり発表をしたりすることが大の苦手だけれど、子どもと絵本を読んだり、紙芝居を読んだりするのは平気だし、文句なく楽しいと思う。少ない人数なら、子どもの反応を見ながら、双方向でやれるのでもっと楽しい。

 中にはそんな児童向けの行事が嫌いな人もいるけれど、子どもに対してある程度の愛情のない人に公共図書館で働いてほしくないと思う。

 会は大成功。小さなお客さんは、いたくご満足のご様子。

 16時。後片付け。さらに書庫1にて作業。16時30分。貸返カウンターに座る。17時15分。新刊全点案内をチェックして選書の準備。17時35分。終業。

 仕事に関して、諸々の問題が発生しており、夜になっても戦友たちからのメール多数。

 驗(しるし)なきものを 思はずは 一坏(ひとつき)の 濁(にご)れる酒を飲むべくあるらし

  甲斐のない物思いなんかしないで、一杯の濁り酒を飲んだ方がまし!!

                            ―by 大伴旅人 

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2008年3月18日

京都の本質

 室町今出川から室町通を自転車で一気に下がって、22時20分頃帰宅。暖かくなったとはいえ、夜の長時間の自転車で、さすがに体が冷えた。でも空気の匂いは冬の夜とは違ってきていて、春来ぬと目にはさやかに見えねども・・・なのである。

 秀吉の大改造以前の京都は、上京は一条通以北周辺、下京は三条通以南から今の松原通にかけて、それぞれわずかばかりの都市域を持ち、きっぱりと分かれていた。それをつなぐ道は室町通ただ一つ。その周り、つまり京都の中心部には田畑が広がっているばかりだったという。つまり、室町通は、かなり古い時代から変わらず、今もほぼ途切れることなく京都の南北を貫く、長い長い通なのだ。

 京都は「碁盤の目」とよく言われるけれど、これは嘘。よく見ると、各区画は正方形ではなくて、長方形になっている。これも秀吉の改造によるもので、彼は区画半町ごとに南北の新しい道を作ったのだ。上京と下京の間をうめて、何本もの道を通した。都市の大掛かりな整備には強権が必要と見える。オスマンのパリ改造しかり。

 ・・・ってわたしは京都の語り部か(笑)?

 先日読んだ本によると、『誰か適当に二人の人間を選んだとき、知り合いをたどっていくと、「six degree of separation(六次以下の隔たり)」でつながる』らしい。

 つまり、Xさんは、わたしの、知り合いの知り合いの知り合いの知り合いの知り合いかもしれない可能性が濃厚、というわけだ。

 そう言えば、以前、探偵ナイトスクープか何かの番組で、これに似たような調査をやっていたが、そのときも、範囲は外国に及んでいたにも関わらず、意外に早い段階で日本の一個人まで知り合いの輪がつながったのに驚いた記憶がある。世間は狭い、というが、これは本当のことだったのだ。

 もしこれが京都なら、任意の二人の人間は、two or three degree of separation で繋がるのではないかと思われる。それほど京都の世間は狭い。

 またこれを垂直方向に考えるとどうなるだろうか?任意の二人の人を何代遡れば、親戚関係になるか、とか。これも京都に限定するなら、かなりの少ない数で繋がりが現れるような気がする。

 都市の体裁を取る、土着民の村、というのが京都の本質であると思う。

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2008年3月16日

100年くらい生きるって・・・?

 どんな感じなのだろう?100年くらい生きるって・・・。昨日、15日は祖母の誕生日。おかげさまで、97歳になった。97歳の目には、世界はどんな風に映り、耳にはどんな音が届いているのだろう。常々考えることだが、まだまだ生きてそばにいてほしいと思うのはわたしのエゴだろうか。祖母が死んでしまったら、わたしも十中八九死にたくなると思う。生きているのが珍しいくらいの年の人であるにも関わらず。祖母がたとえ120歳で亡くなったとしても、きっとわたしには十分ではなく、決して「もういい」ということはないのだろう。

 お祝いを言いに、午前中に作ったお菓子とろうそく(笑)を持って、祖母に会いに行った。祖母は今日も機嫌がよい。何よりのことだ。001

 焙じ茶のフィナンシェ

 フィナンシェは思い立ったらすぐ作れる簡単な焼菓子。特にこれは焙じ茶の香ばしい香りを生かすため、バターすら焦がしバターにしなくてよいのでさらに工程が楽。計る→茶葉を細かくする→バターを溶かす→どんどん混ぜて行く→焼く。シリコンの型を使えば、型の準備すらいらない。めんどうなのは茶葉を細かくするくらい?わたしはすり鉢とすりこ木でごりごりと。

 缶の底に、粉混じりで少し残っていた、柳桜園の「光悦」。計ったら10gくらいあったのでちょっと多いかなと思ったけれど全部入れてしまう。この焙じ茶はとても香りがよいので、焼き上がったフィナンシェも香ばしい焙じ茶の香りが効いている。002_2

 シナモンキャラメルのプリン

 卵黄のみを使うお菓子と卵白のみを使うお菓子では、圧倒的に卵黄のみを使うお菓子の方が多いわけで、余ると言えば卵白。でも今日余ったのは卵黄が2個。

 これで何かもう一つ作ってしまおう。冷蔵庫を見れば、この間フォンダン・キヨミを作ったときの生クリームが少し残っている。また、牛乳がわりとある。・・・プリンかなあ?

 ということで、残っている材料の量を見て、こんなものでいいかなと、適当に(うわあ!)配合を考えて作った。雑!・・・にしては、このプリンは上出来。固さはパステルのプリンくらい。シナモンとキャラメルとヴァニラが香る、かなり好みの味。ただ忘れないうちに書き留めておかないと・・・。砂糖の量とか、まだもうちょっとさわれるはず。006_2  

祖母は二つともいたく気に入ったらしく、まさに一心不乱に、といった感じで食べていた。その様子はまさに子どもで、年をいくと人はやはり子どもに帰っていくものなのだろう。

 ろうそくをふっと吹き消す肺活量は十分。それにしてもこれ、どうも線香っぽいのがどうかと思うな。

 

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2008年3月15日

おはぎ、ぼた餅

 極めて夢見が悪い。恐ろしくリアルな、血ぃ吐く夢を見た。実際胃もちょっと痛い。ストレス?ちゃうちゃう。食べ過ぎ。大量に血を失ってしまったようなので、キリストの血を補給だ。異教徒だけど。001

 シモン・ビーズ ブルゴーニュ ”レ・ペリエール” 2004

 シモン・ビーズは赤・白とも何回か飲んでいるけれど、いつもおいしいと思う。特にこの、レ・ペリエール。冬季のワイン置き場ではなく、違うところに1本だけ置いてあったので、存在をすっかり忘れていた。昨日見つけたときは思わぬ拾い物をしたようなうれしさ。

 深いガーネット色。開けたときから、香る香る・・・。黒糖のニュアンスもあり。古酒ではないのに、古酒かと思うような風味がある。002

 リエットはとてもおいしいものだと思うけれど、売っている店はたぶん少ないんじゃないかな。明治屋で見つけて、珍しいので買ってみた。

 飛騨高山のキュルノンチュエという店(?)の、リエット・デュ・マン・スペシャリテ。しっかりと室温に戻してから食すべし。肉の繊維のほろっとした感じと香りがおいしくて、パンにつけて食べれば、とてもよい赤ワインのお供。パンは、ブルディガラ・エクスプレスで買った、バゲット・ルヴァン・ナチュール。1本270円、と安くはないけれど、噛めば噛むほど粉の味がよいのがわかる。もちろん酵母もよいのだろうけれど。他には、クーロンヌ・ロッショワーズという山羊のチーズなど。

 いや~、高脂肪食(「こうしぼうしょく」と変換したら「講師暴食」と出た。絵が浮かんで笑えた。)!こういうのが胃に悪い・・・んだと思う。

 003_2 今日まで帰省していたらしい小豆より連絡があり、母上お手製のおはぎをいただく。春のお彼岸だから「ぼた餅」と言うべきか。おはぎとぼた餅は同じものだけれど、一説によると、春のお彼岸に作るのがぼた餅で、秋のお彼岸に作るのがおはぎなのだとか。うちでも春と秋のお彼岸のお中日には祖母が必ず作っていた。

 手作りのぼた餅をいただくなんて、本当に久しぶりのこと。小豆の母上の料理はおいしいので、とってもうれしい。入れ物に所狭しとぎっしり収まったぼた餅の様子を見ているとしみじみとした気持ちになった。帰省の終わりに、お母さんが何やかやと作って持たせてくれる料理は本当にいいものだ。そんな家庭の料理がぎっしり詰められたお重なり、タッパーの様子は、見るだけで心を暖かくさせる。

 あんこもつやつやと、見目麗しいぼた餅は、やはりとてもおいしかった。塩が効いたあんこは小豆の香りもよくて、粒のつぶれ具合も固さもちょうどいいぐらいだった。すぐにお礼のメールを書くと、「うちは塩を効かせる派なんです」と返事が来た。家庭の料理にもお菓子にもそれぞれの家の味があって、そういうところもまたしみじみといいものだ。 

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2008年3月14日

ロケ弁

 朝からの雨は止まず、絶好の作業日和。遅番。11時ごろ出勤すると、元上司、”職人”が来ていた。いつもマイペースに飄々と、仕事にとても役に立つ工作やプログラミングをわたしの隣のデスクでやっていた人。昇進してもそんな空気は変わっていないようで、いい感じ。ボスたちより、ホワイトデーのお菓子をもらう。グラマシー・ニューヨークのフルーツタルト。Sn390040

 秋田嬢と共に、今月のおたのしみ会(最後の)でやる、『ぐりとぐらのえんそく』の練習。ちょっとした人形劇なのだけれど、けっこう人形を動かすのが忙しい。児童向きの行事を担当するのはほんとに久しぶり。

 12時。昼休みの時間なので、一旦練習は切り上げてわたしはカウンターへ出る。カウンターにて除籍本のデータ処理と帳票の打ち上げ。同時にカード発行や予約やら、やってくる利用者の応対。13時前。休憩を終えたバイトちゃんに除籍印押しと箱詰めをお願いし、その間にまた『ぐりとぐらのえんそく』の練習。

 13時30分。昼休み。Ushimeshi

 SUVACOのお弁当コーナーで見つけて買ってみた、穂久彩というところの「牛めし」なるものを食べる。この店は太秦にあるらしく、撮影所なんかにロケ弁を配達したりしているのだそうだ。近所なのに知らなかった。SUVACOにはなかなかかわったものが置いてある。カレーいなりもここで見つけたのだ。で、この「牛めし」は、ロケの夜食の定番なのだそうで、包み紙には侍のシルエット。「お疲れさまです!牛めしです!」と書いてある。けっこうおいしかったので全部