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vendredi 29 février 2008

閏年ですよ

 多くの人々が今年の2月は29日まであるということをお忘れになっていたのでしょうか。金曜日だというのに、出遅れた電話ですんなり予約が取れたさゝ木。大将の雰囲気とシンクロするかのようなパワフルな料理をいただくと、熱くなる感じがする。小豆もわたしも久しぶりなのでかなり緊張・・・。

 二杯でやめよう、と思うのについつい三杯飲んでしまうのも一種のさゝ木マジックかとも思う。いつも冷酒ばっかり。今日は、さゝ木→〆張鶴→松の司。小豆が二杯目に飲んでいた三十六人衆も、グラスを回すと香りが立ち、大変個性的なお酒だった。この香りをエステル香っていうんじゃなかったかなあ・・と思うけど確信できず。001

 鯛の昆布じめ 千枚漬け ねぎ 自家製からすみ

 鯛は二日間しめたものだそうで、旨みが凝縮。あぶったからすみも香ばしくておいしい。

002  揚げた鮎と白アスパラガス

 わあ、もう鮎?和歌山で獲れた鮎だそうで、夏の鮎よりも繊細な味がする。アスパラガスは香川のもの。しゃきしゃきとして香りがよくて。どちらも塩味だけなのにとてもおいしい。

003  赤貝(肝なども) 鰆の焼霜  寒ぶり(辛味大根) 大とろの握り

 どれもほんとにおいしいお造りだけれど、鰆が特においしく感じた。赤貝、香りそのものをもっと味わいたかったのだけれど、わさびをつけすぎてわさびに泣かされた。無念。

 写真はないけれど、この後いつものように、鮪のヅケの握り004

 お椀代わりの蒸しスープ 大根

 あまだいと干し貝柱を大昔の土器(?)みたいな蓋物で「朝10時から蒸した」というスープ。中には柔らかくおだしを含ませた大根。

 なんでしょうねぇ・・。こういうの。一見質素に見えるんだけど実は贅沢なのだ・・みたいな。湯気の香りだけでもほわ~んとなる気持ちのよさ。005_2

 鮑と葱 甘だれ 振り柚子

 葱と肝ソースが合いにくいので、と、穴子の骨を煮詰めて作った甘だれをかけた鮑。わたしは肝ソースよりもこちらが好みかな。

006_3  水菜の和え物

 「しょうもないもん出します」と、大将。いえいえ、しゃきしゃきした水菜大好き。甘だれの後で口の中をさっぱりさせるための一品。

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007_4 008_4    ピザ釜の焼物は蟹。そろそろ最終だそう。

 レアの蟹とミディアムの蟹。身が甘い~。

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009  あまだいとおあげの小鍋

 猫舌には辛い料理(笑)。早く食べたいんだけど食べられないディレンマ。おあげの焼き目が香ばしくて、やっぱりおあげは京都人の潜在的な好物さ、と思う。

 この後に蟹身たっぷりの蟹チャーハン012

 もう一つの御飯は、麦飯とろろ

 びっくり。じ・つ・は、ぬるぬるしたもの苦手です(泣)。なので生まれて初めて食べる・・・。小豆が、どうしましょうねぇ、みたいな感じでわたしを見るけど、もちろんいただきますよ。苦手なものだって、おいしいものはおいしいんだ。011

 きゅうりの柴漬け 白菜 たくあん

 たくあんがとてもおいしい。奥様のご実家で漬けておられるものだとか。

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カスタードプリンのアイスクリーム カラメルソース 苺 マンゴー ブルーベリー

 カスタードの風味がとっても濃くておいしいアイスクリーム。その内パティスリーさゝ木とかもオープンされるのでは(笑)?

 冬の味覚と春の味覚を同時に味わえたみたい。季節のあわいならではかな。

 014 席空いてないかなあ・・とダメ元で行ってみたクープ・ド・ワイングロッサリー。まだ飲むのかわたしたち(笑)。しかし神はわたしたちに更に飲むことを許された。お久しぶりです、Kさん(^^)!

 ポン柑のカクテル(冬は柑橘でしょ?)と、小豆は乙女なので(?)苺のカクテル

 イベリコ豚のチョリソにレーズンを何かのお酒(なんだったっけ)に漬けたものとマスカルポーネのクリーム、薄切りのパンにブルーチーズのディップを乗せたもの。どちらもおいしかった。

 スペインのワインの話などしながら、ロドリゲスさんのワインを一杯。M2(エメドス)。すごくしっかりした、男っぽいワインだった。枝付きレーズンをつまみながら、いろいろお話。ソムリエK氏はいろいろなことをよくご存じで、どんな話題にも対応可能(たぶん)だし、お話もおもしろいのだ。スーパーソムリエKだ!今日は、『花の慶次』について。「UKロック」と言うと、どんなイメージを人は思い浮かべるのか、などなど。

 K氏「フルトヴェングラーの第九はロックですよ」(??)小豆も「ベートーヴェンはロックですよ」(??)。そうなんだろうか??むしろ「バッハは・・・」の方がわたしとしては納得できるんだけど。

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mercredi 27 février 2008

Livin' Lovin'

 ケータイメールの着信音を変えたいと思って、あらかじめ中に入っている音を適当に選んでセットしておいたら、たまたまその音がヴァン・ヘイレンのジャンプの出だしのシンセの音に酷似していて、メールが来るたびにむやみに驚く。この曲なあ・・・。嫌いでもないけれど、妙にアメリカっぽい明るさがちょっと・・・。ヴァン・ヘイレンそのものがそうか・・。でも久しぶりにジャンプ聞いてしまった(笑)。002_2

  今日も晴れたりしぐれたり、真冬の天気。寒い夜にはオニオングラタンスープ。バゲットがなかったので上に乗せたのは薄く切った食パン。今日もお茶を濁してるなあ(笑)。上のチーズは先日買った、グリュイエール・ダルパージュ。

 でもわたしは超猫舌(Langue de chat とは言わないよね・笑?)なので熱いうちには食べられないのだ(;;)。

Photo_2  午前中、祖母のところに行ってから、京都国立博物館の「憧れのヨーロッパ陶磁―マイセン・セーヴル・ミントンとの出会い―」を見に行く。修好通商条約締結150周年の特別展覧会、ということだ。

 ヨーロッパで日本の文物がもてはやされていたのと同じ頃、日本では同じように、西洋の文物が憧れを持って見られていた。異国の見慣れぬ風物に対する憧れはいずこの世界でも同じらしい。

 陶磁器に関してはアジアの中でも後発の日本でさえ、17世紀には磁器が製造されていたにもかかわらず、かの地では長く磁器が作れなかったというのはやはり不思議な話ではある。05_003_m

 色絵勿忘草飾合子(砂糖入れ)

 19世紀後半のマイセン。京都国立博物館にドイツの磁器をたくさん寄贈してくれたフリッツ・ホッホベルク伯爵という人のコレクションの一つ。

 この伯爵は旅行での短い滞在であったにかかわらず京都がとても気に入って、自国の美術品を日本に寄贈しようと思ったときに、東京ではなく、京都の帝室博物館を選んだらしい。

 博物館が独立行政法人となって、展示の企画そのものもおもしろいものが増えたし、キャッチコピーの付け方など、宣伝も上手になって、各展示物に付けてある説明書きもなかなかおもしろいもの(変なもの?)が増えて、読んでいると妙におもしろいことがある。

 たとえばこの伯爵は、船便で送った品の一部が破損していたと聞かされ、もう一度送ってくれたりする。そういうことが書かれた説明書きの最後は「親切な人である。」と締めくくられている。また、寄贈は博物館側からねだったらしい、との説明が書かれた説明書きの最後は「非常に親切な人である。」対をなしているのだろうか(笑)。これだけのことなのだが、妙におかしかった。

 その他、目をひいたものは、イギリスで景徳鎮の図柄を模倣して作られた、ウイロウ・パターンのお皿など。好きなものであるので、久しぶりに名前を聞き、実物を見たのがうれしかった。

 さあ、京博は、4月の河鍋暁斎だ。わたしとしては今年上半期の一番の期待。

 展覧会を見終わって、トラットリア・セッテでコーヒーを飲む。内装はすっかり変わってしまったが、ここは以前、パークホテルの、エリゼという喫茶室だった。

 まだ学校に通っていた時分、幸い学校から呼び出されたことはいくら何でもなかったはずと記憶しているが、学校の行事や何かで母が学校に来たときは帰りによくここでいっしょにお茶を飲んだものだった。折りしも時刻はちょうど下校時間で、広い窓から見えるバス停には制服を着た女の子たちが群がっている。そんな風景を眺めていると不覚にも涙がこぼれた。怪しい・・・。怪しすぎるしイタすぎる・・。一人でケーキを食べながら泣く女(笑)!!

 Livin'  Lovin'  I'm on the run, so faraway from you...

 亡くなって17年。生きて、愛して、あなたから遠く離れた場所で、わたしは今も走っている。

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mardi 26 février 2008

お茶を濁す

 お休みのたびに雨・・・。6時ごろに目が覚めて二度寝したら次に起きたのは10時前。洗濯(ガスストーブの上はよく乾く!)やらいろいろとしていたらすぐ昼になる。

 お昼に昨日のワインの残りを飲んだら何だかだるくなって、こたつでぐずぐず、うとうとする。あ~、掃除しな・・、おばあちゃんとこ行かな・・。買い物も行かないと・・・、と思っているだけで結局動けない。ようやく昼ごはんの後かたづけを始めると、父が、娘が家にいるとお父さんは何もする必要がない♪などと、ごろごろしつつ嬉々として言うので、思わずこめかみがピキピキ言う。昨日は職場で、ボス絡みでこめかみピクピク。おお、神よ。わたくしの安住の地はいずこにあるのでしょうか?

 さらにこたつでぐずぐず、うとうと。ようやくぼちぼちと自室の掃除。古いカセットテープなどを掘り返し、来し方を思ってみる。ちゃんと大人になっているのかわからない。雨はますますひどくなる。5時を回って、雨の中近くの小さなスーパーに買い物に行く。すっぴん!ほとんど犯罪か?

 帰ってすぐに夕食の用意。005

 肉じゃが。他には菊菜のナムル、おあげと玉ねぎの味噌汁(好物)、冷や御飯。代わり映えのしないものでお茶を濁す日々の食卓。

 食後はここしばらくの「実験室化」で粉で汚れた台所の掃除機がけと拭き掃除。

 走りながら補給する自転車のロード選手みたいに、先日「辛い仕事をさせた報酬に」と、小豆からもらった、パスカル・カフェのキャラメルを五つ食べる。だってこれが予想以上のおいしさで、特にヴァニラが最高。さらにニットを手洗いして干す。

 1時間ほどで作業終了。寸止めしておいたキャラメルの最後の一個と、ハワイコナを一杯。

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lundi 25 février 2008

ロリヴィエット

 7連勤、やっと終わり。しんどかった、と父に言うと、「わしが就職した頃は休みは月2回しかなかった」と言った。一日と十五日??そこまではいかなくても、確かにわたしの子どもの頃はまだ、学校も仕事も土曜日はあった(昼までだったけれど)し、週休1日が当たり前だった。人はだんだん怠惰になっていくのだろうか。もし週休3日が当たり前の時代が来れば、皆「今週は5連勤だからしんどいなあ」とか言うようになるのだろうか。

 ともあれ。後半は睡眠不足が効いてきたけれど、明日はお休み。ほんとに何もせず休めるかどうかは別として(笑)。ワインを開けた。001_2

 クロ・マリ ロリヴィエット 2006

 クロ・マリは、マノンという名前の白がおいしかったのだけれど、赤は初めて。グラスに注ぐと、その色の濃さにびっくり。紫がかった、ほとんど光を通さないようなマットな色合い。今塗っているペディキュアの色に似ている。なんとなく渋そうな感じもしたのだけれど、まったく逆だった。

 南仏の太陽でよく熟しましたよ、という感じの果実の甘さ。気難しさはなくて、するすると喉を通る。

 料理を作る気力も時間もなかったのでパンやチーズと後は出来合いのお惣菜で。チーズは先日買った、グリュイエール・ダルパージュ。香りに力がある。ぎゅ~っと旨みが凝縮された感じはさすが。 ワインともよく合ったと思う。

 父と二人でボトル四分の三を飲む。父が何を思ったか、「お母さんはお父さんと結婚してよかったと思っていたかな?」と言うので、「きっと今でも思っているよ」と言っておく。ほんとに母がそう思っていたのかどうかは知らないが、こういうことは誰かがそう言ってあげることに意味がある。

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dimanche 24 février 2008

Rock Will Never Die

 雪の中を出勤。昼からは回復するのかと思ったが、ぐずぐずと夕方まで降っていた。こんな悪天候だというのに、図書館は予想外の盛況で、勤務6日目の体にはこたえた。明日一日がんばれば、7連勤コンプリート。

 わたしの休憩時間にはたまたま事務室に誰も人がいなかったので、休憩室には行かずに、自分のデスクでお昼ごはんを食べながら、YouTubeで検索しつつ、ずっとハードロックの古典を聞いていた。探せば懐かしい曲もけっこうあるものだ。

 MSGの"Doctor Doctor"。きれいなイントロのメロディーと、"Livin' Lovin' I'm on the run So far away from you....."など、一節がすぐに思い浮かぶ。MSGは、"Armed and Ready""Into the Arena""Rock Will Never Die"などはかなりよい動画があるが、"Doctor Doctor"についてはあまりよい動画がないのが残念だ。ヴォーカルがあまりよくなくて、すでに違う歌になってるのまであるしな・・・。

 男の人が、フライングVやストラトを持って悦に入ってイントロの部分を奏でている動画多し。ギターを弾く人なら、一度はコピーしてみたくなるのだろう、マイケル・シェンカー、「神」と呼ばれた男・・・。気持ちはわかるなあ・・と思いつつ何件か聞いてみる。ふうん・・。やっぱりキーボードとからんだ方がいいのになあ・・とか思っているとわたしも弾きたくなってきた。

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今日は自転車通勤ではないので、帰りに三条の明治屋に、サバトン社のオレンジピールを買いに行く。オレンジピールとマロンクリームは、このサバトンのものがダントツにおいしいと思う。そのまんまで食べてもおいしいものだから、お菓子の材料にすると当然ながらお菓子もおいしく仕上がる。

 その帰りにハーゲンダッツの誘惑に負け、ラズベリーチョワイトチョコレートサンデーをぺろっと食べる。中のアイスクリームは、パンナコッタラズベリーとカスタードクリーム。

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 夕食後はキーボードで"Doctor Doctor"のイントロを悦に入って(笑)弾いて、ケータイで動画撮ってみたりして遊ぶ。

 ひとり上手、と呼ばないで・・。

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samedi 23 février 2008

実験室

 フランス語で、レストランの厨房をcuisine(キュイジーヌ)と言い、お菓子屋さんの厨房をlaboratoire(ラボラトワール)と、「実験室」と同じ言葉で呼ぶ。

 料理の現場よりも更に厳密に材料を計量したり、温度や加工の時間を計ったりする様子や、道具や作業台が化学の実験室のようだからそう呼ばれるようになったらしい。確かに、小麦粉、砂糖、バター、卵といった基本の材料の配合を変え、工程を変えしてまったく異なった形状、味、食感の生地が作り出されるのは不思議でもあり、いかにも化学の実験のような感じがするものだ。

 先日、痛恨の計量ミスをしてしまったショートブレッドを今度はきちんと作ってみようと早朝、深夜に毎日黙々と実験。ひと~り上手と呼ばないで~♪・・・。上手だけどね。

 さて、この前作ったショートブレッドの配合は、以下のようなもの。これをバターを砂糖と小麦粉の中で切り混ぜる方法で生地を作る。

 小麦粉  150g

 グラニュー糖 100g

 バター 90g

 このときはたしか小麦粉の計量を間違えて少なく計量してしまって、生地が流れ、食感は非常にクロッカンで、味はよいものの、ショートブレッドとはまったく違うものができたのだった。003

 そこでこの配合で正しく作ってみたのがこれ。ただ砂糖はブラウンシュガーに替えているので色は濃い。これも食感は非常にがりっとしており、それはむしろ粉とバターが、というよりも、砂糖がキャラメル化したためとも思われた。一部、ねっちりとしてもいる。これはこれでやはり食べられるのだが、わたしの思うショートブレッドとは違うものだった。

 この配合に難があるのではないかと思ったわたしは、すぐにいくつかのショートブレッドの配合を調べてみた。米粉の入るものは除外して、単純に小麦粉とバターと砂糖で作る、もののみ。右端赤字が、くだんの配合。

 小麦粉  180g  120g  140g  180g  150g 

 バター    100g  80g   60g   140g   90g

 砂糖    50g   40g   60g   40g   100g

 明らかに右端の赤字の配合は砂糖が多すぎる。これでは焼くと砂糖ががりがりになるのも無理はないし、生地のまとまりも非常に悪い。生地を作る方法を変えても、ちょっと難しいのではないか。ショートブレッドの配合としては特異なものであるようだ。これでうまくショートブレッドらしいものが焼けるかどうか、お試しいただきたいと思う次第。

 わたしはショートブレッドを習ったことはたぶん一度もないはずだから、基本の配合(言い換えれば簡単で失敗のない配合)を知らないのだが、また少し調べると

 小麦粉:バター:砂糖=3:2:1 にするのがよいとの記述が何件か見られた。002

 そこで、小麦粉 150g バター 100g 砂糖 50g の配合で、柔らかくしたバターに砂糖をすり混ぜる方法で作ったのがこれ。

 生地はさっくり~ざっくりとして、非常に好みの食感で味もよいが、歯ざわりが軽く、ウォーカーのショートブレッドのような、もっさりしたような食感ではない。味は確かに、粉とバターの、いかにもショートブレッドであることを主張する味になっていた。

 成形上の注意点は、型抜きできそう、とかは考えないで、セルクルなり型なりに詰めてそのまま焼くことと、生のうちにではなく、焼き上がってからまだ熱く、生地が柔らかい間に切るなり切れ目を入れるなりすること。

 いろいろ細部を変えて焼いてみたいけれど、あと一回だけ作って一旦は終了する予定。ショートブレッドの食べ過ぎでちょっと苦しいので(笑)。

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vendredi 22 février 2008

ミディ仕込み

 七連勤中の遅番。今日は夜までなんだかばたばたしたなあ・・・。自分のやることが多かったからかな。

 常連さんのリクエストにより資料を探し、府立から取り寄せてみると、それは館外貸出不可の、古い古い日活映画の本物のシナリオだった。映画関係者から寄贈があったものらしい。資料を手にした常連さん、「うわ~、ようまあこんなんあったなあ。誰が探してくれんのん?」「わたしが探しました・・。いらんかったですかねぇ?」「いやいや。見る見る。」

 巧妙なテクニシャンを目指しているのに、しょせんわたしの仕事は力技よ。うりゃっ。

 夜になって、ごうやんさんがご来館。うれしいことにお菓子をいただいた。004

 オレンジのケイク。ミディ仕込みのごうやんさんの作るお菓子はさすがのおいしさで、お店で売っているのに比べてもまったく遜色なし。オレンジの香り、生地のしっとり感・・・。とにかく生地がおいしいの!わたしも作りたい・・・。

 なんかね、元気が出る。ほんとにありがとうございました。毎日一個づつ食べちゃう(^^)。

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古典に親しむ時間

 七連勤中の遅番。今日は夜までなんだかばたばたしたなあ・・・。自分のやることが多かったからかな。以下、埒もない、何のためにもならない話ですので、「直江」という名前にピンとくる人以外読まないでください。何の意味もオチもありませんので。

 Tさんが、「はたこさんとM嬢に言おうと思ってたんですが、次のNHK大河、妻夫木くんが直江ですってよ?上杉はまだわからないけど(笑)?」

 「えええっ!!直江って、まさか『炎の蜃気楼(ミラージュ)』なんて大胆なことはないよね?大河やもんね??」

 「それはないでしょう、大河やもん・・ふふ。」「だよね~。」

 一瞬騙されかけたが(ほんとにわたしはよく騙される)、聞けば原作は、火坂雅志の『天地人』だそうだ。書架から取って来て見てみると直江兼続と上杉景勝の話だった。ふ~ん、信綱と景虎じゃないんだ。(当たり前だ)

 この『炎の蜃気楼(ミラージュ)』、これから読もうとしている利用者さんがいて、実は今最初の方の巻が職場の予約取り置き棚に並んでおり、何かと話題にしてはM嬢と楽しんでいる。最近、外伝の新刊も出たしね。

 ブックメールを処理しながら、「ミラージュやん?!これ、これから読もう思ったらかなりしんどいですよね?」

 「ほんまやねぇ・・。最初の作品と趣旨違ってくるしなあ。一作目なんかその片鱗もないのに。」

 「おわ~。「覇者の魔鏡」「わだつみの楊貴妃」!このへんめっちゃおもしろいとこですよね?」 「そうそう!夢中になって読んだわ~。」

 「うわ。この表紙!直江大胆~~。高耶さん!!」

 「この作品、既に”古典”と言ってもいいかもねぇ・・・。風格と言い、構成と言い・・。」 「そうかも。」

 「全巻揃えて、テーマ展示”古典に親しむ時間”っていう企画できひんかな?」 !!

 「他にはね~、”まよてん”『真夜中の天使』と~、『朝日のあたる家』と~、『私説三国志』は必ず置きたい!だってテーマは”古典に親しむ時間”やからね。」

 「無理?公共図書館では?」 ま、市○への手紙書かれそうやもんね。限られた人にのみご奉仕する図書館。

 ・・・・『日出処の天子』と~、『摩利と新吾』と~。ほんまの古典も置くし。『雨月物語』、「菊花の契り」で決め。・・・

 暴走する妄想列車は誰にも止められない。

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mercredi 20 février 2008

シャブリと菊の井

 ワイングロッサリーのワイン会にちょっと久しぶりに参加する。今回は、真葛ヶ原は菊の井にて。もちろん未だ行ったことはございません・・・。敷居も高く、かなり緊張。こういう場所がさらっと似合うような人になりたいけれど、わたしにはたぶん一生無理・・・。今回は末席にて楽しませていただきまする。

 シャブリジェンヌのディナーなので、ワインはもちろん皆シャブリ。全部で4種類。

 Chablis 1er Cru Vaillon 2006     Chablis 1er Cru Mont Milieu 2006    Chablis Grand Cru Grenouille Château Grenouille 2004    Chablis 1er Cru Mont de Milieu 1999

 シャブリでありながら、それぞれが異なった味わいも持つ。どんなワインも決して一くくりにはできないものだとあらためて思った。どれもしっかりしたミネラルの味わいを持ちながらも、香りにはしっかりと個性があって、本当におもしろい。

 色の濃淡とワインの良し悪しはあまり関係がないという話や、テロワールからの色味は目で見てはっきりわかるほどではない、といったことなど、興味深いお話をたくさん聞く。

  Château Grenouille のGrenouille(グルヌイユ)は蛙のこと。名前を見たときからずっと変な名前だなあ、と気になっていた。そのことについて聞いてもらったところ、地名としてあるものだから、今となっては由来はわからないが、スラン川に注ぐ水たまりに今も蛙がたくさんいるから、そういったところから名前がついたのではないかとのことだった。

 最初にお薄とお菓子(しょうがとみかんの香りのあずきの棹物)をいただいてからお料理が始まる。お料理はどれも本当においしかった。ボリュームもかなりのものなので、さすがにおなかが苦しく・・・(笑)。001 

 八寸  手綱寿司 のし梅 白魚柚香煮 梅豆腐 ふきのとう味噌漬け 菜種辛子和え 助子落雁 葡萄豆 花山葵 梅の枝

 早春の素材を集めて。002

 先付  白子蒸し トリュフあん

 蓋を開けると濃厚なトリュフの香り。003

 向付  車海老 鯛 水前寺海苔 より独活・人参 山葵004 

 鮪 辛子 黄身醤油

 辛子を乗せて食べるのも、黄身醤油も今までに出会ったことのない食べ方。黄身醤油が鮪の脂とよく合っていて、濃厚+濃厚の相乗効果でもしつこくならず、とろけるようなおいしさになっていた。005 

 煮物椀  丸仕立て

 丸胡麻豆腐 草餅 焼き九条葱 絵馬慈姑 薄氷蕪 小梅柚子・人参 金箔

 ほう・・・というほど美しい・・・。おだしの香りもしゃきっとした半透明の乳白の光を含んだ蕪も、とろとろの胡麻豆腐も、よもぎの香りも、葱の甘さも。それぞれがおいしく、組み合わさってもまたおいしい 006_2 007_2 

 焼物  魴鰹南蛮焼き 網笠柚子

 上に乗っているのは葱やしょうが。身はあらかじめ漬け込まれ、中までほどよく味が染み込んでいてとてもおいしい。

008_2  中猪口  海老スープ 露生姜

 海老の頭で取ったスープ。こくはしっかりあるのに、当たりがすごく柔らかい。009 

 酢肴

 てっぱい  分葱 赤蒟蒻 うるい 針陳皮

 てっさ 浅月 てっぴ ポン酢ジュレ

 あん肝奈良漬け博多   帆立貝柱唐墨粉焼き   生子 辛味大根 あられ柚子   百合根茶巾

 また八寸が出てきたのかと思った。それぞれ味の変化に富んだお料理ばかり。お酒がすすむのもやむなしかも010   

強肴  京野菜鍋 蕪 大根 海老芋 金時人参 生湯葉 畑菜 蟹身 アラレ柚子

 野菜の甘味とたぶんミネラルと言ってもいいくらいの旨みがすばらしい。こんな野菜の料理が毎日食べられたら、わたしにとっては最高の贅沢だろうな。011 

 御飯  穴子飯蒸し 叩き木の芽

 香の物  茎大根 友菜刻み 柴漬け

 止椀  粕汁 大根 人参 揚げ せり 七味012 

 水物  金柑ソルベ 苺スープ ミント

 やはりデザートは別の場所に収まるようで・・・。苺の香りが甘く広がって、とてもおいしかった。

 贅沢な晩餐会でした・・・。

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mardi 19 février 2008

春咲小紅/トラットリ屋?

001_2  さあ、今日から7連勤。今日は本来なら休館日なのだけれど、館内作業のため出勤。移転に向けての作業が効率よく進んだのは非常によかった。フルメンバー揃って休憩も取れるので、おやつに苺のタルトを作って持って行った。もうこのメンバーでそろってお菓子を食べることもないのだなあと思うとなんとなく寂しい気がする。

 パート・シュクレにクレーム・ダマンド、さらにクレーム・パティシエールを重ねて、丸のままの苺を乗せた。クリームには両方ともキルシュを入れて風味付け。パーツは全て昨日作って、組み立ては朝に。苺のお菓子ってかわいいなあ・・。そこだけ春が来たみたいだ。

 夜は、ライブ王に書き込みを頼まれていたCDの受け渡し。きっとわたしが嫌いな音楽だから、と聞いてはいたが、試しに二曲ほど聞いてみたら、本当にわたしの大嫌いな感じの音楽だった。ライブ王のチョイスとも思えないので、問いたださんと思って尋ねてみたが、意外にもお気に入りのバンドであるということだった。オールマイティなのか、ライブ王?

 場所はトラットリ屋es-エス-にて。なんか鶏料理多いですねぇ・・と言うと、お店の人が、一応鶏料理とイタリアンの店だから「トラットリ屋」なんです、と言った。そうだったのか。ライブ王の話では、とり清の出身の方とイタリアンのシェフがやっている店なのだそうだ。

 さすがに鶏がおいしかったし、イタリアンのメニューもどれも満足できるもの。しかも良心的な価格である。笹身のお造り、トリッパのトマト煮込み、焼き鳥(砂ずり・塩、つくね・たれ、ねぎま・たれ)、チキン南蛮、皮せんべい、鶏のタイカレー煮込み、ほたて貝柱と水菜のトマトソースのスパゲッティーニを食べる。お酒は軽く、自家製サングリア柚子酒のロック。メニューに鶏飯(けいはん)があったのが大いに気になる。今度は食べてみようっと。

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dimanche 17 février 2008

キッチュなキッシュ

003  キッシュは通常、パート・ブリゼ(甘くない生地)で作る。でも冷蔵庫には、先日、金柑のタルトを作ったときのパート・シュクレ(甘い生地。クッキーのようなもの)が少し残っていた。溶き卵も半個分くらい(?)余っている。珍しく生クリームもベーコンもある。

 残り物は無駄なく利用、ということで、また、どんな味になるのか興味もあったので、タルトレット型で、パート・シュクレを使ってキッシュを焼いてみた。ちょうど2個分取れた。

 中身はベーコンとゴーダチーズと、思いついてアパレイユにはタスマニアのスパイシーマスタードを混ぜてみた。

 ん~。なかなかにおいしそうな・・・?中身は異論なくおいしいと思われる。マスタードも相性がよいようだ。

 しか~し!!タルトが甘い(笑)。中身の塩気でさらに甘味が強調されて、なかなかキッチュな味わいになっていた。ひょっとしたら案外いけるのかも、と思っていたのだが、たとえ生地が余ろうとも、パート・シュクレでキッシュを作る手は封印した方がよさそうである。

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あなたが笑えば私も嬉しい

 職場の移転を前に、2月に入って急に身辺が慌しくなってきた。3月末で現図書館は閉館し、新しい図書館は6月中のオープン予定であるので、その間2~3ヶ月は区内に図書館がないことになる。利用者からの問い合わせも増えて、そのようなことを伝えると、「え!3ヶ月も図書館ないの?困るわ・・・」と、皆さん異口同音におっしゃる。ご不便をおかけして申し訳なく思うと同時に、そんなに言っていただけるほど親しんでもらえているのだな、とうれしくも思う。

 そんな中で、ここ数日間に3件ばかり所蔵調査絡みのレファレンスで、回答文書を送ったり、メールを書いたり。一件は、何を思われたのか、遠く久留米から、ピンポイントで当館に返信用の切手同封の手紙で送られてきたもの。こういう場合は、調査と回答をした上で、実際に資料を手に取って見ていただくための申込みには、最寄の公共図書館に行っていただくことになる。

 もう一件は、国立国会図書館の資料の取り寄せ。二件とも、明治・大正期の書籍のマイクロフィッシュが含まれていた。マイクロフィッシュは再生する機械のある館には貸出もしてくれる。

 IDを登録しておけば、NDLのホームページから、あるいはゆにかネットを通じて簡単に館間貸出の申込みもできてしまうので、今はとても便利になっている。また、NACCIS Webcatなどの各種の横断検索網の整備が進み、所蔵調査も格段に早く、便利になった。隔世の感がある。 

 三件目は、長年探しておられる本があって、ご自身でも十分に検索もされ、古書店・新刊書店を問わず探されたが見つからず、出版社にも問い合わせても絶版の返事・・・と万策果てて、何か方法はないかと相談を受けたもの。

 最終的に、意外にも近いところに所蔵があることがわかったのだが、これは、当該資料の著者名がちょっと変わった形のローマ字表記で入っており、おそらくは人名典拠も繋がっていないため、素直に著者名で検索しただけでは、他の著作は一覧できても肝心の、お探しの資料だけはヒットしなかったと思われる。おまけにご丁寧にも、タイトルが一つではなく、もう一つ英文タイトルが入っており、そのもう一つのタイトルでしかヒットしなかった可能性もあり、ちょっと検索に一手間、二手間かかるケースだった。

 これも調査結果をお知らせした上で、実際に資料を手にしていただくための方法などを提示し、最寄の公共図書館に出向いていただくようお伝えした。

 うれしかったのは、その方はすぐに手続きに行かれて、何年も探していた本が見られる、と大変喜ばれ、それをお知らせくださったことだ。こんなときは本当に仕事の喜びを感じるし、もっともっと精進しなくては、と思う。もっと迅速に、的確な回答が示せるように。

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jeudi 14 février 2008

金柑のタルト

009_2  何からの逃避かは知らないが、菓子製造マシーン(性能はあまりよろしくない)と化している今日この頃・・・。今日は、かねてより、ずっと作ってみたい!と思っていた、金柑のタルトを焼く。

 構想、などという大それたものは何もないが、考えとしては、1・金柑のコンポートを作る、これは桂花陳酒風味にしてみたい。2・台はパート・シュクレで作る。3・中身はアーモンドクリーム。

 水曜日、金柑のコンポートを作った。そのまま食べるのではなく、お菓子に仕立てることを考えて、砂糖は金柑の重さの4分の1にしておいた。一日置いて味はすっかり落ち着く。コンポートだけなら大成功とも言える?

 今日はパートシュクレを型に敷き込むところまでやって、明日の完成を予定していたのだけれど、最後まで仕上げてしまった。夜中である(笑)。

 パート・シュクレはボウルで材料を混ぜて、台でフラゼはせずにボウルの中でコルヌで押さえつけながら練る(この作業がフラゼと同様の効果になるようだ)ルセットのものを。

 アーモンドクリームは、基本的な同分割で、思いついてグランマルニエを入れた。

 見た目はそうきれいではないけれど、おいしかった。おいしかった・・・と思う・・のは、真冬の夜の夢かもしれないので、明日の朝、お菓子が落ち着いたらもう一回食べてみよう。

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mercredi 13 février 2008

SUVACO(スバコ)

Photo_2  東山もけむるほどの雪が降って、極寒。今年初めて「頭が凍える・・・」と思った。お昼ごはんには、こんな日にぴったりのオニオングラタンスープを食べた。東山仁王門のブション・カイエンヌにて。

 前菜三種類、主菜三種類から一皿づつ選んで、これにバゲットとバター、しっかりしたデザートと食後の飲み物がついてプリフィクス1600円ちょうどなんて、なんてリーズナブル。おいしいのに!

 主菜はブランケット・ド・ヴォー。付け合せはスナップエンドウ と麦。麦・・・。わたしはお米の方がよかったかなあ。麦の香りが強くて、ちょっとクリームの風味がわからなくなってたような。

 バゲットとバター バターは香りがよくておいしい発酵バター、バゲットはお代わりも聞いてくれる。

 デザートは、チョコレートのムースとフィナンシェ、アングレーズソース。ゼラチンを使わないでチョコレートの力で固まっているクラシックなチョコレートムースはとっても好み。フィナンシェは焼きたてで、表面のさっくり感とフィナンシェ生地の独特のむちっとした食感がいい。

 食後はエスプレッソで。

 外はまた大雪。晴れたり大雪だったりする。まだ用が終わってないのにこんなおいしいお昼ごはんは食べるべきではないかも。これ以上動きたくなくなる(笑)。用事の途中の食事は自転車のロード選手みたいに、走りつつ補給、くらいがちょうどいいのかもね。

 今日、伊勢丹の南側に、SUVACO(スバコ)という新しいコーナー(?)がオープンしたので、さっそく見に行ってきた。2階と3階の吹き抜けになっているスペースで、ターゲットはずばり「女子」!2階はアクセサリー、化粧品の売り場に、ロクシタン、カフェ、おにぎり屋さん、小さなスーパーマーケットかコンビニのような店など。

 カフェの一つは、ブルディガラ・エクスプレスで、へんじんもっこのパテを使ったバゲットサンドなども売っていた。たま~に通勤にJRを使う。ここは7時からやっているらしいので、パンなど、買って行けるかな。

 3階は、レストランとメイク&ネイル専門のサロンと、リラクゼーションのサロン。お仕事帰りの女子のための。レストラン街にはフィゲラスがあったけれど、これって祇園の店の支店?それとも別物?

 東京ほどではないけれど、最近京都もちょこちょこ新しいものができていますね。

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mardi 12 février 2008

初午

001_2  今日は初午。和銅4年の初午の日に、稲荷の神様が稲荷山に鎮座ましました日で、 お稲荷さんの大きな祭の日である。昨年同様、今年もお参りに行く。

 昨日とはうって変わった冷たい雨の降る悪天候だったが、午前中に出かけた。雨なのでお山はどうかなあ・・と思っていたのだが、ガッツだぜ~パワフルだましい~♪と、お山もしてきた。

 上の写真は、初午のお供えものの山。色とりどりの野菜や果物、魚、お酒、お菓子、中には食べ物でないものまでがきれいにうず高く積まれている。さすがに境内に人は多く、ご祈祷も既に順番待ちの列が長くなっている。お参りを済ませ、奥宮にも行く。おみくじを引けば、13番・大吉で(初詣のときにひいたのは「凶後吉」だったのでよく当たっている。既に吉になったようだ)、重軽石は軽かった。すばらしい!よい神意が告げられたときにこそ、気をひきしめて生活するべきことである。

 さてお山へ・・・。熊鷹社はいつ来てもろうそくの大きな炎が何本もゆらめき、神秘的な雰囲気がただよっており、並々ならぬ気配のようなものを感じるのだが、ここはいったいどのような神様が坐すのだろう。よほど神威が強いのか、今日も神前に座って一心不乱に祝詞(?)を唱える男性あり。

003_2  四つ辻からの眺め。どんよりと雲が垂れ込め、市街は雨で暗くかすんでいる。002_2 006 005

 この四つ辻にあるのが、荒神峰の田中社の御神蹟。わたしの住む地域はすべてこの田中社の氏子であるので、まずここをお参りしてから、一の峰、二の峰、三の峰へと、ぐるっと一巡する。004

 一の峰は、上ノ社の御神蹟。ここが稲荷山の頂上(239m)に当たる。次は二の峰、中ノ社の御神蹟。次は間の峰、荷田社の御神蹟。そして三の峰、下ノ社の御神蹟。

 すべての峰でお参り。稲荷の神様がこの地に鎮座ましまし、永きに渡って坐すこと、そして今年もこの初午の日に、ここまで自分の足で山を登って来られるほどの、体力、気力や元気といろんな意味での余裕があったことについて感謝を申し述べる。神仏にお参りする第一義は、決して祈願」ではない。間違えちゃいけない。まずあるのは、今、無事あることへの感謝だ。神仏の前は、他者によって支えられている自分を認識し、自らを戒める場でもあるとわたしは思う。

 ここで疑問。この五つの御神蹟の内、荷田社は少し系統が違う(?)と思うのだけれど、稲荷の神様五柱の内、四大神(しのおおかみ)の御神蹟はどこにあるのだろう。もっと下の方に、今は殿社はなく、周辺一体を祀る形であるらしいのだが、また今回もわからなかった。

 三の峰のお参りを済ますと、すぐにまた最初の四つ辻のところに、ぽん!と出る。コンプリート!

 産湯を経由して本社に戻る方の道を行く。途中、毎日新聞社のお社である「毎日稲荷」があって、今年もまた新聞社の社員さんが大勢いて、その場の焚き火で炒ったごまめと、御神酒を配っていた。お隣は「広告稲荷」。うながされるまま、両社にお参り。お山をした後でのどが渇いていたので、つい御神酒を全部飲んだ。ほぼイッキ飲み・・・。

 途中、「足腰不動尊」が目に止まったので、腰を悪くしている父のためにお参りしてからケータイストラップのような、足腰のお守りを受ける。続いて荒木神社にもお参り。まるでお稲荷さんの末社のように並ぶ、新興宗教の施設には決して立ち入らず、本社に戻ってあいさつして帰る。

 さて。初午の日に食べるものは何でしょう?

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 それは畑菜の辛子和えです。香ばしく焼いて刻んだおあげも加えよう。お稲荷さんのお祭りだからね。器は祖母が結婚したときに買ったという、ざっと75年くらい前のもの。とても丈夫なのでまだ現役(笑)。畑菜もこの器も、子どもの頃からのわたしのお気に入り。 

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lundi 11 février 2008

僥倖

 今日から三連休。日差しも穏やかで明るく、暖かなよい日。ふだんどおりに起きて洗濯など、ふだんどおりに何だかんだと。朝ごはんを食べて、ショートブレッドを作ろうと思い立った。おやつの時間に、甘くて濃いミルクティーといっしょに食べたいな。さて・・・。作り始めるも、何だか生地のまとまりが悪い。う~ん。寝かせるとさらに悪化。ようやく成形し焼き始めた。胸騒ぎ・・・もしや・・?焼成。経過を見るべくオーブンを覗き込んでいる間に疑惑は確信に変わった。

 計量ミス!!

 し、しまった~!こんなことをしたのは実に18年ぶりぐらいである。003

 できたのはこれ。ショートブレッドなれのはて。できそこないのテュイール・ダンテルみたい・・・。

 ところがこれ、食べられぬことはあるまいと食べてみれば、かなりおいしい。生地は少々甘いながらも、かりかり、がりがり、とまさに食感はクロッカン。割って食べているとやめられない止まらない。父も、後で家に来た弟夫婦も、うまいと言って食べていた。不思議な人気(笑)。タルトタタンよろしく、この失敗計量を書き留めておいて、また作ってみよう。ちょっと成形を変えれば見栄えもよくなる。失敗からおいしいものができるというのはまさに僥倖であることよ。

 ワイングロッサリーのセールに行ってお買い物。ワインがほとんどすべて最低でも5%オフになっているのはうれしい。白2本とチーズ一種類、タスマニアのスパイシーマスタードを買った。買った日にすぐ飲む、というのはわたしとしては珍しいのだけれど、お休み初日だし、美しい日だし、飲みたい気分だったので冷やしておいて夜飲んだ。004_2

 エミリアン・ジレ ヴィレ-クレッセ カンテーヌ 2002

 「金木犀の香り」という説明文にひかれて買った。色は黄色。冷蔵庫から出したてなのに、もうふわっと華やかな香りが立ってきている。心地よい酸味と、ほんのりとした花の蜜のような甘味とこく・・・。わあ、これおいしいなあ・・・。とても気に入る。

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 お共は玉ねぎとベーコンの小さなキッシュを二切れ。優しい味だったので、赤よりも断然この白に合ったと思う。これも僥倖。

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 フライパンで塩をして焼いた鶏もも肉を生クリームをからめたのに、このタスマニアのスパイシーマスタードをつけて食べたら、これまた今日のワインによく合った。神様、今日はよい日です。005

 クーロンヌ ロッショワーズ、ロッシュの王冠、という名の、ロドルフ・ル・ムニエさんという人が熟成させた山羊のチーズ。表面は白と青のかびに覆われて、複雑なかび風味。中は真っ白で・・・。口に入れれば、わ~、なんでこんなにとろけてるのぉぉ?うたい文句通り「人生の甘美」?これが計算しつくされたように今日のワインに合ったのでちょっとうっとりしてしまったわ(笑)。

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samedi 09 février 2008

二九の日

001  よく降った一日。こんなに積もるくらいに降ったのは、もしかすると今日がこの冬初めてかも。

 子どもの頃はうれしかった雪も、今はあんまり好きではなくなったな。すごく田舎の風景とか、積もった雪とかは妙に気持ちを不安にさせる。自分がもう、どこにも帰れなくなってしまうような、そんな感覚。

004  さて、今日は何の日でしょう?二月九日。じゃ~ん!ニクの日です(笑)!

 ということで(?)、弟夫婦に誘われて、はやし四条店へ。本店も含めて、初めて来る店。

 まずは生ビールを飲みながら、何を食べるか相談。寒い寒い日だけれど、のどは渇いているようで、冷たいビールがおいしい。

 最初は生レバー。「あんた生レバーって食べたっけ?」と弟。「好きやけど?何年きょうだいやってんのん?」結婚して彼は過去を捨て去ったようだ。

 レバーそのものがとてもおいしいし、胡麻油に入れられた塩が甘くておいしい塩だった。焼き物の最初はタン塩。そしてたれ焼きは、カルビ、天肉、ホソ、上ホルモン(赤身)、上ミノを注文。ウスターソースをかけたザク切りのキャベツと、ドレッシングをかけた玉ねぎのスライスがサービスで出てきた。

 ここの焼肉は特徴があって、頼んだものはすべてミックスされ、たれをもみ込まれて一皿で出てくる。このたれは意外にもかなり甘めで、ちょっとおどろいた。帽子みたいな鉄板で、混ぜながらじゅうじゅう焼くスタイル。

 箸休めに白菜キムチもやしのナムル。包んで食べるのにチシャ菜も。第二弾は、ロース、アギ、赤センマイ

 マッコリのビール割とともにどんどん食べる。第三弾は、ハツと赤センマイ、ホソをリピート。皆、脂のついたホルモンが好き。味付けがけっこう甘いので、あっさり系の焼肉よりは早く苦しくなるかも。006

 締めは、ごまの葉おにぎりピビンバ肉のおつゆ。肉のおつゆは塩の効いた牛肉のスープにくたくたに煮た青菜、糸こんにゃく、お肉が入っていた。デザートにマンゴープリン。最後にコーン茶が出て来たのは韓国風。

 ニクの日を堪能。久々のホルモンに、おなかがちょっとびっくりしているかも(笑)? 

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jeudi 07 février 2008

竜眼

004  奈良から帰って、昨日下準備をしておいた、玉ねぎのタルトを焼く。卵と生クリームと牛乳のアパレイユと、バターでよく炒めて甘味を出した玉ねぎ。中身はそれだけなのだけれど、玉ねぎの甘味と旨みがよく出ていて、ベーコンとかチーズなどを入れなくても十分おいしかった。今回はシンプルに、こしょうだけにしたけれど、ナツメグを入れてもよく合いそう。

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  ミュゼ・デュ・ヴァン 善光寺竜眼 2004

 ワインはマダムUからおみやげにいただいた、塩尻の白ワイン。「竜眼」という日本固有のぶどう100パーセントで作られている。初めて聞いたぶどうの名前。想像するに、甲州っぽいのかな?

 色はやはり非常に薄い。香りに少しくせがあるような感じ。樽熟成もさせているそうだが、やはりこれも甲州と同じく、クリーム系料理よりは和食に合いそうだ。005

 モメサン ボジョレ プティ フリュイ ルージュ 2005

 年末に田舎から二箱送られてきたりんごがそろそろ限界なので、くさらせないうちに消費!と昨日またコンポートを作った。そのとき使ったワインが少しだけ残っていたので飲んでみた。

 名前の、「プティ フリュイ ルージュ」は、「小さな赤いフルーツ」の意。ラベルの絵は、こぼれ落ちんばかりの赤いベリーの絵で、とてもかわいい。飲んでみて納得。ガメイらしく、まさにvery berry!

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奈良出張

 文科省主催の図書館地区別研修(近畿地区)の3日目に参加。この研修は4日間連続で行われ、毎年1、2日はワークショップがあるので、気になるテーマのときは出来る限りワークショップある日に参加するようにしている。今年の会場は、奈良県立図書情報館。2年前に新大宮の現在地に移り、「情報」の名を冠するようになった。果たしてこんなところに図書館があるのかと思えるような住宅街の中の立地。

 午前中は講義が二つ。

 「図書館を核とした連携サービス」 乾聰一郎氏 (奈良県立図書館情報館)

 開館2周年記念事業として図書館を会場にして開催した、地元デザイナーによるファッションショーと地元イタリアンレストラン、日本バーテンダー協会奈良支部などと連携して設けられたカフェレストランを始めとして、河瀬直美ワールド展と記者会見などの、民間企業、外国機関、教育機関との連携事業が紹介された。図書館を人と情報の交流拠点として位置付け、奈良の過去、現在、未来を表現し、発信する場としてのあり方をアピール。「図書館は直接の収益は産まないが、人、情報の交流によって間接的に収益を産み出しているのではないか?」

 路線としては、愛知川図書館のそれをさらに県立らしく大規模にしたような感じ。図書館の「攻め」の一形態と思う。

 「ブロガーのためのプレス・リリース」 中西洋一氏(京都造形芸術大学准教授)

 最初に言われたように、お話の内容と演題が少し違って、主に「As we may think」(バネバー・ブッシュ)、Project xanaduから現在のGoogle、Wikipedia、さらにはMahalo、Knol、WikiaSearchなどの新しいウェブ検索の試みについてのお話が主。ウェブの本質は検索機能にあるのだ、ということ。

 午後は資料の保存についての講義が一つとワークショップが一つ。

 「資料保存―コンサベーションとプリザベーション」 安江明夫氏(国立国会図書館)

 資料保存とは何か。公共図書館の保存課題は何か。資料保存にどう取り組むか。の三つについて。忘れてはならないのは、「利用のための保存」であるということ。

 資料の間違った修復の例として見せられた、18世紀の『百科全書』が衝撃的だった。

 まるで例規集のような色気も何もない本になっている。表紙は表裏ともまったく別のもの(しかも巻によって色まで違う!)。彩色された天地は削られ、蔵書票は剥ぎ取られ残っていないし、見開きのマーブルの影もない。まったく別の本になってしまっている。いつ、誰が、何を思ってやったのか(←いや、犯罪じゃないんだから何もそこまで・・(笑))わからないらしいのだが、謎である。友人と「いったい何だって言うんでこんなことに・・・?」と議論する。考えられたのは、「利用のための保存」が暴走したのではないかと・・・。

 「図書館資料の修理実習」 板倉正子氏(NPO法人 書物の歴史と保存修復に関する研究会)

 モニターを使って背の外れた上製本の修理の実演を見る。資料の修理はどこの館でも難儀なことであるので、皆食い入るようにモニターを見詰める。一般の司書で、修復の高い技術を持つ人は少ないので、一人一人が実習できれば一番なのだが、実演を間近で見るだけでもこのワークショップはよかった。

 昼休みと終了後の時間を使って、図書館内を見て回る。県立レベルとは言え、ここまで開架の一般書の冊数が少ないところも珍しいような気がする。一段の三分の一ほどしか入れていない書架が多数。県立なので、蔵書数が少ないわけはないのだが、ほとんどが書庫なのだろうか。やたらと書庫出納が増えて大変じゃないのかなあ、などといらぬ心配を友人としたりする(笑)。

 利用者登録をし、メールアドレスを登録すると、パソコンも使える。ウェブ閲覧だけでなく、文書作成などもでき、プリントアウトもできるようだ。試しに使ってみたが、たいていは使えなくしてあるウェブメールも使えたのには驚いた。

 持ち込みパソコンが使える席と合わせると200もの、パソコンが使える席があり、ビジネスマンが仕事をしにくることも多いそうだ。「そこまでさせるのか」という意見も内部ではあったらしいが、ここは、ニューヨーク公共図書館を目指しているのかもしれない。

 館の特徴となっているコレクションは、約5万点の「戦争体験文庫コーナー」だろう。広いスペースに、独自の細かい分類を付けられた資料が並んでいる。

 「なんで戦争なん?」というのが率直な感想。レファレンスカウンターに行き、尋ねてみる。奈良は戦争被害が少なかったところだからこそ、戦争を記憶にとどめておこう、ということで、開館準備の段階から県民に広く関連資料の寄贈を呼びかけ、移転と同時に、それまで小さいコーナーであったものを拡大したとのことだった。

 ついつい書き始めると長くなってしまうが、こういうときって自分、仕事好きなんやなあ、と思う(笑)。

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mardi 05 février 2008

Dariole chocolat

 公休日がかたまっている今日この頃。でも三週目には七連勤があるしなあ・・・。半月くらい休みだったらいいのに・・・。とか、だらけたことを考えている。最近はお休みも家にいることが多いので、なんやかんやと「太る薬」を製造してたりする。cake004_2

 チョコレートの季節なので、今日はダリオールショコラ(Dariole chocolat)を作った。ダリオールというのは、プリン型のような円錐台の型のこと。

 フォンダンショコラ(とろけるチョコレート)とも呼ばれているこのお菓子は、焼きたての熱々にナイフを入れると、中からとろ~っと温かいチョコレートが流れ出すというもので、作り方はとても簡単でほとんど失敗することもないにも関わらず、ちょっとしたサプライズがあって楽しいし、何よりもとってもおいしいのである。ナイフを入れてうまい具合にチョコレートが出てきたら、してやったりgoodって思う(笑)。

 今回はグランマルニエで風味をつけた。別のお酒に替えてもいいし、スパイス風味にしたっていい。チョコレートが主体のお菓子なので、上質なものを使った方がやはりおいしいと思う。小さいし非常に短時間で焼き上がるので、上火にさえ注意すれば、オーブントースターでだって焼ける。何で焼くにせよ、焼き加減には注意!わざと焼き時間を長くして、中まで火を入れるとふつうのガトーショコラになってそちらもなかなかおいしいものだ。

 このとろ~っとしたチョコレートを苺やオレンジにつけてもおいしいし、ヴァニラアイスクリームといっしょに食べても美味。

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dimanche 03 février 2008

節分

 「月も朧に白魚の、篝もかすむ春の空。冷たい風もほろ酔ひに、心持ちよくうかうかと、浮かれ烏のただ一羽。塒(ねぐら)へ帰る川端で、棹の滴(しずく)か濡れ手で泡。思ひがけなく手に入る百両。

 ほんに今夜は節分(としこし)か。西の海より川の中、落ちた夜鷹は厄落とし。豆沢山に一文の、銭と違つた金包み。こいつァ春から、縁起がいいわへ。」~三人吉三廓初買 by河竹黙阿弥

 声に出して読んでこそ真価がわかる河竹黙阿弥。気持ちいい~(笑)。いいゼ、黙阿弥!

 早いもので、もう節分。梅はまだかと、嫌いな冬にも先が見えてきてちょっとほっとする時分である。020_2

  節分に壬生さん(壬生寺)に、古い御札類と豆と炮烙(ほうらく)を納めに行くのはわが家のマストな行事。朝、神さんと仏さんに豆を上げて、壬生さんに持っていく豆を数える。今年の満年齢+1個。祖母の分98個を数えたら、ちょうど豆がなくなった。

 昼食後、散歩がてら歩いて行く。日曜日ともあって、かなりの人出。最近は観光客の姿もちらほら。まず古い御札を納めてから炮烙を書く。いつも上手に筆を使えなくて、小学生の習字みたいになってしまう。書けたら奉納。お線香を上げて、煙を体に擦り付ける。そしてお参り。お賽銭と持ってきた豆をお賽銭箱に入れる。真言、「オンカカカ ビサンマエイ ソワカ」と書いてあるので唱える。べつに「南無地蔵菩薩」でもいいと思う。019_2

 これが炮烙。裏に、○○家 家内安全(などの願い事) 家族構成(性別と年齢)、たとえば、「女 98歳」とかを炮烙の店に張ってある便利な表を見て墨で記入する。これが壬生狂言の「炮烙割り」で派手に割られる。

 水掛け地蔵、弁財天など、一通りお参りしておしまい。いつものことながら、マストな行事を終えると、大げさだけれど、肩の荷を降ろした気分になるものだ。やれやれと思ってまた歩いて帰る。

 盧山寺の鬼の法楽を見たことがなかったので、今年は行ってみようかと思っていたが、天候が悪いので断念。壬生さんは、マストなので雨が降ろうが槍が降ろうが行かなくてはならないが、蘆山寺や吉田は言わばオプションというかむしろ観光であるので行かなくても特に問題はなし。もちろん、こちらがマストなおうちもたくさんあることは言うまでもない。

 家に着いて玄関をあけたその瞬間、あああ~~~!!!新しい御札を受けてくるのを忘れたあ~~!そのまま今度は自転車で壬生さんへ逆戻り。止んでいた雨もまたぽつぽつ降り出して、ああ、なんてこったい。マストな行事はかくも厳しい。021

 御札を無事受けてきました。最近どうもぼけているような気がするので心配だ。

 夕方は、横浜からのお客様に会う。証券ビルのイノダコーヒにて。わたしのブログを読んでいてくださるそうで、お話がはずんで楽しかった。なんとその方も、わたしと同じ時間帯に、壬生さんに行っていたということがわかっておもしろかった。厚かましくもおみやげまでいただいてしまった。ありがとうございました。引き続き楽しい京都滞在を・・・。022

 夕食はひさご寿司の巻き寿司。かんぴょう、厚焼き、しいたけ、ほぐした焼き穴子、おこうこ。シンプルな具の巻き寿司はおいしいと思う。今年の恵方、南南東に向かって丸かぶり。子どもの頃はこんなことしなかったけど、こんなふうに、忘れられていたらしい大昔の習慣が復活することもあるのだからおもしろいものだ。

 そしてお約束のいわし。子どもの頃はこのいわしを食べるのが苦行だったが、食べないと怒られるのでいやいや食べた。もともと好きではない上に、この骨の多さが大嫌いなので、ぜんぜんうれしくない。でも食べねばならない。マストな行事は、かくも厳しい。

 食後は焙じ茶といっしょに、年の数だけ豆を食べる。わたしのお気に入りは、柳桜園の「光悦」もしくはその上の。雁がねの焙じ茶でとても香りがよく、ごはんの後に飲むとほっこりする。

 豆まきは、もうしなくなった。だんだんと行事も簡略化されてしまって寂しいような気がするけれど。余談だが、我が後輩の出身地秋田県では、節分の豆は炒り大豆ではなく殻付きの落花生。狭い日本だけど習慣もさまざまだ。

 明日は立春。早く暖かくならないかなあ・・・。

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samedi 02 février 2008

t.v.b

 Ti Voglio Bene.....ちょっとどぎまぎしてしまうような名前のリストランテで、節分前夜、冬~春のPF会。広く、ゆったりとして落ち着いた店内は祇園という場所の空気によくなじんでいるなあ、と思う。

 最初はグラスのシャンパーニュ、ユリス・コラン ブラン・ド・ブランで乾杯。ボトルは開けたてだったのだけれど、一口目から丸いこくがあって、しばらく置いておけばもっとおいしくなることが一口目からわかるような、樽の香るよいブラン・ド・ブランだった。ワインについての詳しいこととおいしそうな料理の写真はいつものようにPICARLEさんのところで。

 さよりとホワイトアスパラガスの冷製 キャビア添え

 ああ、もうさよりやアスパラガスが・・・。アスパラガスはしゃきしゃきとしてとても香りがよかった。004_2  

 甘海老とバチコのサラダ仕立て 干し甘海老

 大きくカットされた赤かぶ、紅芯大根、菊菜など、こんもり盛られたさまざまな野菜の下には、卵を抱いた生の甘海老。干し甘海老とバチコの風味で、和食のようなニュアンス。樽の効いたまったりした白にぴったり合いそうな感じ。

 白ワインは、クリュ・シャーレ 2006。時間の経ったブラン・ド・ブランを飲んだ後だからか、一口目に感じたのは苦味。ちょっとどよん、とした感じに思えたのはたぶん温度のせい。冷えると、ぐんとおいしくなった。ちょっと重く感じたのは、アルコール度数が高いためでもあるようだ。

 空豆の温かいスープ 蛤と黒トリュフ

 空豆と蛤も春を感じさせる食材。季節の先取りも、和食のよう。立ち上るトリュフの香り。スープの中に忍ばされたぷっくりとした大粒の蛤は、とてもジューシーで旨みのジュースが口の中に広がる。006_3

 生うにとやりいかの冷製カッペリーニ フルーツトマトのソース 芽ねぎ 粉末にしたうに

 真っ赤な長方形のプレートに盛られた アーティスティックなパスタ。フルーツトマトのソースがさわやか。011

 赤ワインは、ジャン・グリヴォ ヴォーヌ・ロマネ 1982

 1982年なんてまだ子どもだったなあ、とか、年月を経たワインを飲むときにはあれやこれやと考える。

 美しいガーネット色。干しプラムの香りに、トリュフのような香りも。香りに反して甘みはそんなに前面には出ていなくて、ミネラルをよく感じる。時間が経てば少し黒糖のような香りも出て来て、とてもおいしいと思った。上手に年月を過ごしてきたピノ・ノワールは、なんだかどきどきするような味がする。008

 ガルガネッリ ブルターニュ産 ホロホロ鳥とポルチーニ、百合根のラグー

 百合根のほっくりした甘みがラグーとよく合っていた。茶碗蒸しくらいしか思いつかない百合根だけれど、こんな食べ方もあるのだなあ、と思った。009   

 甘鯛と山菜のヴァプール フォンドボー仕立て

 メニューには「甘鯛と初春の苦味を蒸し煮にしました」と書いてあった。蒸し煮にしたんですね!これも和食の盛り付けのような、春を感じる美しいお皿だった。こごみ、わらび、香りのよいうど、のびる。子どもの頃から山菜好きなのでうれしかった。010

 和牛イチボ肉の炭火焼 焼いた芽キャベツ 黒トリュフ トランペット茸のソース

 メニューには「二年目もかみしめて・・・」と表記。イチボ肉を赤ワインでマリネしてから炭火で焼いたもの。お皿が運ばれると、焦げた芽キャベツの香ばしい香りがまずぱっと立つ。肉は適度に脂があって、とてもジューシー。焼加減もちょうどよくておいしかった。今日のわたしのベストの一皿かな。二年目をしっかりとかみしめさせていただきました・・・。

 チャバッタ バゲット オリーブオイル013

 白ワインのジュレと日向夏

 すっきりさっぱりとしたお口直し

 この後、デザートがそれぞれ違う種類のものが出てくるのはカノヴィアーノ流?「三人で仲良くお召し上がりください」とサーヴィスの方がおっしゃる。「けんかするかも。」と言うと、すかさず「外でやってください」。サーヴィスの方は、いわゆる関西で言うところの「しゅっとしたはる」かっこいい方なのだけれど、かなりおもしろい。

014  フォンダン・ショコラと紅玉のソルベ ざくろ

 わたしのところに来たお皿。温かいチョコレートの生地が中からとろ~っと出て来て思わず顔がゆるむ。

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015_3 パンナコッタ きんかんのコンポート オレンジのソルベ

 PICARLEさんのところに来たお皿。ヴァニラの粒が入ったパンナコッタの濃厚さ、ソルベの香りのよさ、きんかんのコンポートもとてもおいしい。一番気に入ったデザート。

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  マスカルポーネクリームを包んだクレープ いちご 蜂蜜のジェラート

 かもめさんのところに来たお皿。ジェラートの蜂蜜の香りが印象的。デザートがとても充実していてよかった。

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 プチシュー フィナンシェ メレンゲ

 プチシューはこんなに小さいのにたっぷりクリームが詰まっている。小さなフィナンシェが香ばしくて特においしかった。

 エスプレッソ

 最後までゆっくりと楽しませていただきました。PF会の楽しいところは、わいわいとワインのことや料理のことを話せること。PICARLE師匠はさすがにできておられるので、わたしのワインについての稚拙な表現をがっちりと受け止めて、いや、聞き流してかも(笑)、くださる。楽しむことが上手な人たちなので、本当にいつも楽しい会になる。いつもありがとうございます(^^)。

 おなかはいっぱいだけれど・・・。次はやはりWGWBへ。フェルトンロードの白やシャトーリューセック、テタンジェなどを。途中、ブルードーヴェルニュとハンジを少しいただく。ちょくちょくお会いする方がお隣の席におられたのでその方ともお話できて、楽しかった。遅くまでゆっくりさせていただきました。ありがとうございました。

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おやつとまんが

Photo  おつかいものを買ったついでに自分の分も(笑)。予約しないと買えないので。松屋長崎マドレーヌって、やっぱりおいしいと思うなあ・・・。フランス菓子のマドレーヌとは一味違う、カステラ屋さんのマドレーヌ。敷き紙がなんとも懐かしい感じ。

 たぶん水飴とか練乳とか入っているのかなあ?生地が白っぽくて、しっとり、ねっとりもっちり。

 できてすぐのを食べれば、表面の端っこがちょっとキャラメリゼされたようになっていて、この部分がまたおいしいことを発見した。Photo_2

 『聖(セイント)☆おにいさん』 中村光/著 講談社 2008年

 ちょっとおもしろいまんがを発見したので。イエスとブッダが長期休暇を取って、立川のアパートで共同生活しながら、まったりと休暇を楽しんでいる・・・というだけの話(笑)。日常さかげんと、ゆるさが笑える。聖人の休日です。

 これはDMCとは違って(笑)、人前で読んでも大丈夫ですね♪

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vendredi 01 février 2008

『現場からの製菓フランス語』

Photo_2   『現場からの製菓フランス語』 塩川由美·藤原智子/著 調理栄養教育公社 2008年

 製菓を学んでいる人やフランス菓子に興味があって、作ってみたりもする人の、まさにかゆいところに手が届くといった感じの本である。

 お菓子やデザートの名前の付け方やルセットの読み方を実践的に教えてくれる本というのは、ありそうでなかなかないものだ。

 先行するものとして、『お菓子作りのフランス語』 大阪あべの辻製菓専門学校/編1990年 という本があるが、これはいささか文法に重きが置かれすぎのような気がして、とっつきにくい。製菓の歴史についての文献を読むことを視野に入れるならそれも必要だが、ルセットを読むだけの目的に、単純過去はいらないんじゃないかと思う。

 『現場からの製菓フランス語』は、書き込み式の練習帳になっているので、わたしも1冊やってみた。「基礎編 菓子·デザート名の書き方」と「ルセット編」「「会話編」の三つに分かれている。

 フランスのお菓子の名前。例えば、Tartelettes aux fraises、いちごのタルトレット。書いてあるのを読めば、タルト·オ·フレーズ、いちごのタルトか~、と特に何を思うこともなく納得してはいるけれど、これを一から自分で書こうと思うと、つまり例えば自分で作ったお菓子の名前を書こうと思ったら、さて?

 タルトレットは複数(Tartelettes)なのか単数(Tartelette)でよいのか、いちごは複数(fraises)で合っているのか、auxではなくてほんとはdeとかdesとかじゃないんだろうか?いやいやその前に、どこを大文字にすればよいのだ?とか、際限なく頭を悩ませることになるのだ。

 かゆいところに手が届く、というのはまさにそこで、こういった疑問にダイレクトに解答が示され、複雑な、何層にもなった構造のお菓子の名前の構造も、構文で示されているので大変わかりやすい。例えば、

 Galette de sarrasin aux pommes 口 la bretonne  りんご入り蕎麦のガレット、ブルターニュ風、といった長いものも、構文の表に従って書けば迷わずに書けるし、意味もわかる。

 文法的に考えるなら、この練習は、ひたすら過去分詞や形容詞と修飾される名詞の性と数を間違いなく一致させるということがほとんどだと思う。それだけと言えばそうなのだけれど、これはよほど注意して書かないとすぐに複数のsを落としたり、女性のeを落としたりしてしまいがちなのだ。

 何回も失敗すると、自分がとても不注意な人に思えてくる(笑)。しかし、小さなこととあなどるなかれ。この性と数の一致の問題は、フランス語の明晰性に大きく関わってくるのだ、と学生時分のとても怖い先生にさんざん言われ続けたものだった。···ということをやっていて思い出した。怖かったな···。

 「ルセット編」は、材料と分量の書き方を覚え、ひたすら実際にフランス語で書かれたルセットを訳す。マドレーヌのような簡単なルセットから、だんだんと高度なものへ、新しい表現を加えながら進んでいく。先にも少し書いたが、ルセットには単純過去が出るわけもなく、ただ不定形と命令形を覚えればこと足りる。辞書をひくときのために、命令形から不定形を思い浮かべられるようにはしておいた方がいいかもしれない。

 訳していると、なかなか楽しくて、一度このルセットで実際にお菓子を作ってみようかなという気になってきた。

 お菓子好きさんにはぜひやってみることをおすすめしたい。テストではないのだから、わかっているようなことでもこまめに辞書を引くのがよいと思う。この本の内容を覚えておけば、パリでも楽々お菓子のお買い物ができるようになるかも♪

 姉妹編に『現場からの調理フランス語』というのもあるようなので、そのうちこちらもやってみたいと思う。とてもおもしろそうだ。

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