らん布袋/こわいこわい・・・
三条会商店街にはちょくちょく出没している。近頃は全国的に商店街からかつての活気がなくなってしまっているようだが、そんな中でもここはかなり元気がよいように思う。人通りも多く、新しい店もちょこちょことできている。
近頃コーヒーの飲みすぎで、そこはかとな~く胃が痛いのだけれど、今日は、その中の「らん布袋」(らんほてい)に寄り道。カナダ人茶人が開いたお店とか。ショーケースのケーキが気になっていたので、コーヒーといっしょに食べてみたのは、抹茶チョコレートケーキ。濃厚なニューヨークタイプのチーズケーキに抹茶の緑とたっぷり入った溶かしチョコレートのマーブル模様がきれい。チーズのこくに、抹茶のほろ苦さとチョコレートの甘さがなじんでおいしい。
ほかのも食べてみたくなって、基本のニューヨークチーズケーキと抹茶ファッジケーキを買って帰った。ニューヨークチーズケーキは思ったとおりのおいしさ。抹茶ファッジケーキは、小ぶりでしっかりとした甘さがあり、抹茶の苦味や香りもはっきり前面に出ている。ファッジと言うよりも、濃い茶のクレマ・カタラーナといった食感だった。
*らん布袋
京都市中京区三条通大宮西入ル南側
TEL 801-0790
『怖いこわい京都、教えます』 入江敦彦/著 新潮社 2007年
わたしが一番おもしろいと思っている、いわゆる「京都本」の書き手は、グレゴリ青山さんであるが、入江敦彦さんの本もけっこう好きで、「京都本」についてはすべて読んでいる。確かに、うちの弟が指摘するように、文章にも内容についてもとかく「過剰」なところがあるのだけれど、どれもおもしろく読める。と言っても、この両者の場合、この地で生まれ育った人には・・・という限りにおいておもしろいだけなのかもしれず、観光客や、京都に憧れめいたものを持っておられる「京都好き」の方がおもしろいと感じるかはわからない。
なぜ、「怖い京都」ではなく「怖いこわい」なのか。京都には、形容詞を二回繰り返して、「とても~である」ということを表す言葉の癖がある。たとえば、「今日は寒い寒い。」「難しい難しい問題」etc.。
題名どおりこの本は、そんな京都の怖い場所や伝説や、そんな類の話を集めた本である。図書館で借りて半分読んでおもしろかったので、自分で買ってしまった。
「京都人は霊や魔に立ち向かえるほど豪胆ではないが、霊や魔を無視できる強さを持っている」。と入江さんは書く。「京都人は」と、一般化してしまうところはまさに「過剰」ではあるものの、言わんとされていることはわかるし、正しいと思う。怪異にはまず近づかないことだ。怪異に出会っても無視すること。気にしないこと。「そんなこともあるわさ」とやり過ごすこと。これが一番の得策であり、唯一の対処法だとわたしも思っている。
ガイドブックに載るような神社仏閣だけではなく、本当に地元の人しか、場所も名前も知らないような小さなお寺や神社や、神社とも言えないような小さな祠やはたまた塚は、市内に無数に存在している。中にはすっかり寂れてしまって、どことな~く胡乱な気配漂う場所も多々あるのだが、この本にはそんな場所がよく拾い集めてある。家の近所のあのお寺、もしくは、常々怪しいと思っていたあの場所・・・。読んで思わず、「ああ・・・・。あそこ・・・・・・。あそこなあ・・・・・・・・・。」と永遠に、「・・・・・・」を続けてしまうような場所が満載で、思わず買ってしまったというわけである。
怖い京都と聞いて思い浮かぶ場所の一つに、貴船神社があるだろう。いまや、呪いのメッカになっているようだ。宮司さんが笑うに笑えぬエピソードを語っている。
いまや夜の間に木々に打ちつけられた呪いの釘を回収するのが毎朝の日課になっているのだとか。昼の日中に、釘を打ち付けている女を見つけて、そういうことはよくないですよと注意すると「ここはそういう場所なんでしょ?」としれっと返されたとか。「わら人形は置いてないんですか?」と社務所に買いに来る人々がけっこういるとか・・・。
生きていく上で理不尽なことはたくさんあって、腹が立ってくやしくて・・・ということはあるだろうし、そんなとき、意を決して相手をしばきに行ったり、モンテクリスト伯のように復讐計画を練るのも場合によっては、可、とも思えるけれど、呪いはなあ・・・。この世ならぬものの力を借りるのはとても恐ろしいことなのだ。人を呪わば穴二つ。
どなた様も、呪詛の式神などはゆめゆめ打たれませぬよう・・・。
怖いと言えば「願えばかなう」も怖い。「そもそも願望なるものは達成の規模に等しい代価を払わねばならない。どれほど努力を重ねても、その何分の一しか報われないのがこの世の倣い。なのに願っただけで叶っちゃったら、どれだけのお代が要求されるか想像するだに怖い怖い。」「願えば叶う」は〔呪い〕である。」、と入江さんは言う。「もし、そんなご利益を掲げる神社があるなら、それはきっと成就と引き換えに嘆願者へ課せられる不幸を目的としているに違いない。」
でもそんな「願えば叶う」伝説を持つ場所がある、らしい。「願えば叶う」霊験は非常にあらたか。でも願いは一番皮肉な形で叶えられるのだとか。たとえば、借金の返済に困った男が祈れば、最愛の妻を亡くして保険金が手に入る。ダイエットの成功を願えば、拒食症になって、骨と皮ばかりにやせ細る・・・etc.
怖い怖い!しかし、言い古された言説だけれども、そういう人の心が一番怖い、というのは真理だろう。
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Voici les sites qui parlent de らん布袋/こわいこわい・・・:

Commentaires
らん布袋、近い近い。家から近過ぎてまだ行ってません。たしかにあそこのケーキおいしいと近所で評判です。また、時々ここでお茶会なんかも開かれており結構人気有ります。
隣にも同じ様な喫茶店ができており、共倒れにならへんかなと心配してたのですが、案外両方共お客さんが入っているみたいです。うまいこと客層が分かれてます。
三条も大分変わって来ました。
Rédigé par: 好日 | le mardi 27 novembre 2007 à 01:16
好日さん,
らん布袋、好日さんのところからならほんまに近い近いですね。なるほど、ケーキは評判ですか。さすが皆よう知ったはりますねぇ。
お隣はコーヒー屋さんですね。こちらにも入ったことあります。中でつながっているのかなあ、と思いましたが、そうではありませんでした。
三条にはちょくちょく仕事の帰りに寄って買い物したり、お茶飲んだりしています。
今度、武信稲荷にもお参りしようと思います。紹介した本にも載っていましたが、よくお世話が行き届いた神社のようですね。神さんが喜んだはりそうです。
Rédigé par: はたこ | le mardi 27 novembre 2007 à 09:18
らん布袋、この前は寄席の看板が立っていたような・・・。三条会は朝は爆走、夕方は腑抜け、で通り過ぎるので、どうも注意が散漫で・・・(笑)
チーズケーキは家族が好まないので、家で焼くことがありませんので、今度食べに行ってみます。
Rédigé par: ごうやん | le mercredi 28 novembre 2007 à 09:31
ごうやんさん,
定期的に寄席もやっておられるようですね。
朝は爆走って・・・。わたしは三条会より西の三条通を爆走です(笑)。
あの商店街はいいですよ~。
そうそう、西友近くのDENNEN?だったか、小さいパン屋さんのパネトーネ食パンがおいしかったです。
Rédigé par: はたこ | le mercredi 28 novembre 2007 à 22:02
ブログ掲載ありがとうございます。
らん布袋の店長でございます。
今週の金曜日は、第1回らん布袋寄席を開催致しますが
おかげさまで、満席となりました。
店内には、3mのクリスマスツリーが登場しましたので
お気軽にご覧下さい。
また、クリスマスケーキもお作りしておりますので
今後とも宜しくお願い致します。
Rédigé par: ゆき | le jeudi 13 décembre 2007 à 00:23
ゆきさん,
ようこそお越しいただきました。店長さんからコメントをいただけるとは思っておりませんでしたので恐縮しております。
お店でいただいたチーズケーキはわたしの好みに合って、とてもおいしかったです。また仕事の帰りに寄せていただきますね。
ますますのご発展をお祈り申し上げます。
Rédigé par: はたこ | le jeudi 13 décembre 2007 à 21:54
らん布袋さんのケーキって東京方面で提携などで売っている場所とかあります・・?こちらのブログを拝見しておいしそうだなーと思ったので。自分で問い合わせればいいんですかね。今週末、京都の方に行こうと思っていたのですが、都合が悪くなってしまい残念です。お土産に買えると思っていたんですが。話は変わりますが、願いが叶う伝説の場所って
どこですか?教えては、いただけませんか?ちょっと個人的なことになるのですが、困っている事があって願いを叶えたいのです。お願いします、教えてください。「怖いこわい京都、教えます」入江敦彦さんの本に載っているんでしょうか?自分勝手に思われてしまうかも知れませんがお願いします。
Rédigé par: 鈴 | le jeudi 14 février 2008 à 20:30
鈴さん,
ようこそお越しくださいました。
らん布袋のケーキを他で買えるかどうかはわたしもわかりませんので、一度お店の方に問い合わせてみてください。それが一番確実です(^^)。
願いが叶う伝説(あくまで伝説です)の場所は、入江さんの本に載っています。でも鈴さん、あまり思い詰めないでくださいね・・・。
Rédigé par: はたこ | le vendredi 15 février 2008 à 00:27