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dimanche 28 octobre 2007

白い本/村上・加太

 たいてい図書館では、T社を通じて本を買う。先日いつものようにT社に、C社出版の、絵巻の全集を発注したところ、どういうわけか東京のC社から直接に電話がかかって来た。通常、版元から直接電話がかかるということはないのでいぶかしく思ったが、とりあえず話を聞いてみた。

 「T社からご注文いただいた絵巻の全集は、品切れで、全巻揃わないけれど、その親本となった全集なら1セットだけ倉庫にございますが、いかがいたしましょうか?」という話だった。その親本というのは、26巻からなる、豪華な全集でかなり値も張りそうなものだったので考えていなかったのだが、一応値段を聞いてみた。

 47万円。ひ~。やめ。やめだ。と思った瞬間、相手から「直販はできますか?」と聞かれる。できないこともありませんが・・。でも装備やらの都合もあるので、T社を通してもらった方がありがたいのですが・・・。と言うと、「実はね・・」と相手は種明しを始める。

 「現在出回っているこの全集の流通価格は47万円。しかし今弊社の倉庫に1セットだけあるのは初版本で、価格が28万円なんです」

 ・・・ずいぶん値上がりしたんですねぇ・・。

 「でもT社を通すと、こちらが28万円で納品しても、規定か何かがあるようで、現在の流通価格が適用されるらしく、47万になってしまうようなのです・・・」

 ええ!?その差額はどうなるのん??・・・とは思っただけで次の言葉を待つ。

 「直販ができると、28万でお売りできるのですが・・・」

 なぬ!?思わず色めき立ち、経理担当のサブボスと一瞬相談の上、即決。買い!だ。

 ・・・「直販でいただきます」

 「ありがとうございます。ではそこからさらに2割引させていただきます」

 ・・・きゃっほう~~!

 古い在庫をはけさせたい出版社と、一円でも安く買いたい図書館との利害がめでたく一致。かくして豪華な絵巻全集が納品されてきたのだが、請求額は24万円ほど。市価の半額で豪華本が手に入ってほくほくであるのだが、もし、T社を通じて買っていたら、その差額はT社の利益になっていたのだろうか。もしそうなら、なんとなくあこぎだな。Photo_2

 納品された全集の箱に入っていたのがこの何冊かの白い本。見かけは本だけれども、中はすべて白紙。でもしっかりした造りだ。どうやら製本のサンプルのようだ。ご丁寧に添えられた、「メモにお使いください」、との担当者の添え書きが笑えた。

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Photo_3  夕ご飯に、村上の塩引き鮭を食べる。塩鮭はふだんそんなに好んで食べるものでもないが、年に一回だけある、伊勢丹の「新潟・長野物産展」に来るこの塩引きだけは別だ。少々高いけれど、必ず買う。

 一般的な塩鮭と違って、これは強い塩をした上で寒風で乾かしてあるから、塩も強く、旨みが凝縮している。焼けば腹のところから塩が吹くほど。でもこの塩辛い、脂の乗った腹身がとてもおいしいのだ。かりっと焼いた皮もうまい。白御飯をついたくさん食べてしまう危険な鮭だ。

 父の故郷から山を越すと、そこは新潟。父の子どもの頃は、その山を越えて村上から塩引きの行商が来ていたらしい。塩引きは父の思い出の味なのだ。

 行ったことはないけれど、子どもの頃から何度も聞いた「村上」という地名。冬。灰色の荒れる海。雪の中、山を越えてたくさんの塩引きを運ぶ行商の人(イメージ上ではなぜか徒歩)・・・。そんな風景が、「村上」という土地の名を聞いただけで目の前に広がるのだけれど、ほんとはどんなところなのだろう。いつの日にか行ってみたいものだ。

 その対極にあるのが「加太」で、ここも行ったこともないのに、その名を聞くだけで、明るい太陽、青い海、穏やかな海岸線・・・などが目に浮かぶ。なぜかいろんな人の口から、「加太」という土地の名前を聞いたり、思いがけず本で読んだりすることが多いので、どんなところなのかとても気になる。ほんとはどんなところなのだろう。村上よりはずっと近いので、一度見に行ってみたいものだ。 

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Commentaires

加太は父方の一族の出身地なので一年に一回くらい墓参りに行きますが、今はほんとに何もない、さびれにさびれた所ですよ(笑)
おかげで海は綺麗ではありますが…

Rédigé par: kshara | le dimanche 28 octobre 2007 à 23:46

業界の 仕組みと言いますか…
いろいろ 有るんですな

Rédigé par: M.K | le dimanche 28 octobre 2007 à 23:56

加太といえば鯛ですね。
塩包みにし、カチッと火を通すと最高!


Rédigé par: 丸義 | le lundi 29 octobre 2007 à 07:48

ksharaさん,
さびれにさびれた・・(笑)?
加太はksharaさんの父祖の地なのですね。
最近では、酒井順子さんの『甘党流れ旅』という紀行本の中に加太が出て来て、ますます行きたくなっています。陽光輝く、綺麗な海を見るには、春を待った方がよいでしょうかねぇ。

Rédigé par: はたこ | le lundi 29 octobre 2007 à 09:29

MKさん,
いろいろあるようですよ(笑)。今回のことも初めて聞いた話なので、ほかにももっともっとからくりがありそうです・・・。

Rédigé par: はたこ | le lundi 29 octobre 2007 à 09:33

丸義さん,
村上は鮭、加太は鯛?
塩包み焼き、想像しただけでおいしそうです。ますます加太に行きたくなりましたよ(笑)。

Rédigé par: はたこ | le lundi 29 octobre 2007 à 09:36

> 「でもT社を通すと、こちらが28万円で納品しても、規定か何かがあるようで、現在の流通価格が適用されるらしく、47万になってしまうようなのです・・・」
>もし、T社を通じて買っていたら、その差額はT社の利益になっていたのだろうか。もしそうなら、なんとなくあこぎだな。
 
 これはありえないはず。C社の卸値に沿って金額は決まると思いますよ、普通。まぁ、双方で利害が一致したということであれば、とやかく言うべきことではないかもしれませんが。

Rédigé par: への | le lundi 29 octobre 2007 à 12:40

へのさん,
確かにちょっと考えにくい話ではありますよね。
ニ割引で買えたのはよかったですが・・。

Rédigé par: はたこ | le lundi 29 octobre 2007 à 18:12

今回の 話題とは外れますが
テレビで 本を半額で売る ってのを観ました。
再販制度 って言うんですかね
出版業界の状態が 、出版数が増えて、販売数が減ってる…
在庫が、急速に増えてるらしいですね。
不良在庫をなんとかしたいらしく…
物理的に処理すると 古紙 になってしまいますからね。
ケド 本は 定価で買う物ってイメージがありますから 
もひとつ… 複雑な気持ちで 観てました。
 

Rédigé par: M.K | le lundi 29 octobre 2007 à 20:27

C社の絵巻全集というと「XXXX大成」ですか?
もしそれだったら、あれいいですねぇ!!
小松茂美さんのでしょう。解説がいいのです。
それが28万円の2割引!!
絶対お得ですよ。
図書館でも貸出不可となっている場合が多いんです。最後の1セットですか!!ほしいなぁ。(ため息)
いい買い物をされました。

Rédigé par: 好日 | le lundi 29 octobre 2007 à 22:14

会期終了間際(30分前)の超お買い得品、今日はカマの部分を焼いて一人さびしく食べました(かわいそうなヤツは冷えたのを後から食べることでしょう)。
塩がきいてるけれど塩っ辛くなく、はたこさんから教えてもらって以来私も必ず買ってます。
8切れも買ったので、半分はラップして冷凍庫にほりこみました。ゆっくり楽しも♪

今朝、『おは朝』で元近鉄の村上さんが「村上」訪問したはりました。鮭登場してましたよ☆

Rédigé par: かもめ | le lundi 29 octobre 2007 à 22:17

M.Kさん,
出版点数は、ますます増えているようですね。それに伴って本がなくなるスピードもどんどん早くなってきている気がします。いい本でも見つけたら買わないとすぐなくなっちゃう。出版の問題については、数年前に佐野眞一さんがおもしろいのを書いていましたよ。

Rédigé par: はたこ | le lundi 29 octobre 2007 à 23:01

好日さん,
ご明察、さすがです!ずばり、「大成」です。しかし残念ながら、「続」は揃わず、でした。
わたしもこれがこんな安くで手に入るとは思っておらず、驚いています。
これから装備をしつつ、ぼちぼち眺めます(^^)。

Rédigé par: はたこ | le lundi 29 octobre 2007 à 23:07

かもめさん,
塩引きファンになってもらえてうれしいです~♪これに慣れると、一般的な塩鮭(最近は特に塩の甘いのが多いし)がもの足りなくなります。
わたしが子どもの頃に食べたのは、もう少し乾燥していたような気もするのですが、旨みはどちらもしっかりありますね。

ヤツ様、大丈夫ですよ。塩引きは冷めてもおいしいですから!

Rédigé par: はたこ | le lundi 29 octobre 2007 à 23:14

村上。三面川上流で、生のイクラを家で漬けたものが忘れられません・・・

ついでに買った、塩引き鮭もめちゃくちゃうまかった!

あぁ、よだれが・・・(笑)

Rédigé par: Dydy | le mardi 30 octobre 2007 à 00:49

「だれが本…」 ですか?

Rédigé par: M.K | le mardi 30 octobre 2007 à 07:11

Dydyさん,
村上に行かれたことがあるんですね!
生のいくらのしょうゆ漬けは、市販のいくらとはぜんぜん違いますよねぇ・・・。生臭くなくて美味です。
村上はやはり鮭、のようですね。ほんとにどんなところなんだろう・・・?

Rédigé par: はたこ | le mardi 30 octobre 2007 à 09:36

MKさん,
それとその「延長戦」ですが、読まれましたか?いろいろな側面から「出版」を見ていて、おもしろかったです。

Rédigé par: はたこ | le mardi 30 octobre 2007 à 09:37

M.Kさん
 どのような番組をご覧になられたかはわかりませんが、半額で売ることと再販制度(再販売価格維持制度)とはちょっと違うかと思います。ややこしい話になるのでここでは避けますが、「本は定価で買うものっていうイメージ」の基になっている(?)のが再販制度といって良いかもしれません(かなり乱暴な言い方ですが)。
 本の価格はメーカーである「出版社」が決めて、小売である「書店」が、その価格で売っているのです(「T社」は書店にあたります。通常は出版社と書店の間に、「取次」という問屋が入ります)。こういう商品は他にもいくつかありますが、普通は小売店が仕入値に儲け分を載せて価格を決めます(だから、店によって同じ商品でも価格が違いますよね)。しかし、本は出版社が決めた価格で売ってよいという商品なのです。これは独占禁止法の例外規定ということになっています。
 かなり端折って書きましたので、正確を期していないところがあるかと思います。詳しくはご自分でお調べいただければ幸いですが、再販制度には賛否両論があり、公正取引委員会でも制度を続けるべきかどうか、時々議論になります。

Rédigé par: への | le mardi 30 octobre 2007 à 12:57

へのさん,
丁寧なご教示、ありがとうございます。
わたしも今一度、出版流通の仕組みなどを復習したいと思います。
今後ともよろしくお願いいたします。

Rédigé par: はたこ | le mardi 30 octobre 2007 à 23:56

はたこさん、
まだ 読んでおりません。取り寄せ中です。
この場を借りて へのさん へのお礼を 述べさせていただきます。

へのさん、
はたこさんからの御教授かと思いきや、
最後の お名前が違っておりました(笑。)
解りにくい乱文で申し訳ありませんでした。
再販制度うんぬんは、下の方の文章に掛けたつもりでした。
一行空白を、空けるべきでした。 

在庫を抱える原因のひとつが、再販制度である ってな内容だったかと…
制度があるので、簡単には 半額販売できないみたいですね。
努力されてる方の姿が 放送されていました。

御教授ありがとうございました。 

Rédigé par: M.K | le mercredi 31 octobre 2007 à 00:36

はたこさん、M.Kさん

 ものすごく端折った書き方をしたので、かえって誤解を招いてしまうかなと思いましたが、ご理解くださったようで幸いです。
 出版社が在庫を抱えることには、もう1つ「委託販売制度」というのも絡んでくると思いますので、再販制度とともにご確認いただければと思います。はたこさんが少し前のほうで、「いい本でも見つけたら買わないとすぐなくなっちゃう。」とおっしゃっていたことと委託販売制度は大いに関係があると思われます。

Rédigé par: への | le mercredi 31 octobre 2007 à 12:30

深く… してしまって 申し訳ないんですが、
コメント数の 事です…

はたこさんって 職場で、決済能力 ある方なんですね。 

Rédigé par: M.K | le mercredi 31 octobre 2007 à 18:01

MKさん,
新しく知ることも、再確認することも、いろいろ教えていただけるきっかけになれば、ありがたいことですよ。

決済能力?まさか。パシリに毛の生えた程度です(笑)。

Rédigé par: はたこ | le mercredi 31 octobre 2007 à 21:08

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