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2007年8月31日

幽霊屋敷の女

 あっけなく8月も終わって、明日からは9月。夏の終わりのト短調・・・。

 明日からはしばらく研修だ会議だといろいろあるので、日々出勤する場所を間違えないようにしないと(笑)。中旬は、夏休みを二日取ったとは言え、今年は勤務ローテーションの都合で期せずしてヴァカンスめいてる。そして下旬はシステム入れ替えのため10日の臨時休館で、これまた大変だわ。それが終わると今度はいよいよ大詰めに向かって走り出すのね。先行き不透明。ため息出ちゃう・・・。

 閑話休題。

 わたしの寝ている部屋にはこの夏、一度もエアコンのスイッチを入れなかった。リモコンにもスイッチにも一切さわらなかった。

 それなのに夜中に2回もひとりでにスイッチが入った。

 一回目は8月23日午前5時。突然の「ごおおおおおお」という音に驚いて目が覚めた。何だろうと思って見回すとエアコンがついている。

 ???スイッチ入れてないし、タイマーもセットしてないしリモコンの上にも物が乗ったりしていない。もちろん誰もいない・・・。

 何だ何だと、エアコンのすぐ下に行って見てみると確かにインジケータも点滅している。

 かちっかちかちかち。がっがっがっ、ごご、ごご~~~。

 すごい。何か生きてるみたい・・・。しばらくすると止まったのでまたベッドに入った。するとまた、ごお~~~~。おかしい。

 「あ゛~~~~」とか思いつつ、また起きてエアコンを凝視してしばし観察していたが、何なのだこれは??

 霊がいると、しばしば電気製品に異常が起こると言うが、これがそれなのだろうか。もしそうならいつからこの家に住み始めたのだ。下ヨシ子師に来てもらわないといけないのだろうか。怖がりの人だったらきっともう泣いているぞ。かわたれ時の部屋の薄暗がりでエアコンを見詰めて考える。

 同じ異変が起こったのは今日(31日)の午前1時頃。隣の部屋で本を読んでいると、またまた、「かちかちかち、ごご~~」。またか!

 もう今度は無視しておいた。相手にしてはいけないのだ。隣の部屋に誰がいようが、エアコンに物の怪が憑いていようが。

 皆さんはこんな経験ありますか?なぜこんなことが起こるのでしょう?

 一回目のときは激しく雷が鳴っていたのでその影響?電磁波?とも思ったけれど、そうだったら家中のエアコンや電気製品のスイッチも入るはず・・。

 どなたか解明してください。わたしを納得させてください・・・。

 今日もスイッチ入るかも。いやだ。

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2007年8月30日

ブション・カイエンヌ

 絵を見た後は、ブション・カイエンヌでお昼ごはんを食べる。1600円だけれど、きちっと3皿構成で、前菜もメインも選べるというのはちょっと驚き。

 新しょうがの冷製スープ

 しょうがのスープなんてちょっと珍しいなと思って選んだ。ポタージュなのにぴりっとしたしょうがの風味と刺激がよく効いている。しょうが好きにお勧め。

 子羊のフレッシュトマト煮込み  麦 ししとう バジルのオイル

 そんなにトマトは目立たず。少しのカレー風味を付けて煮込まれた羊は中までしっかり味が染みていてとても柔らかくておいしい。

 ウフ・ア・ラ・ネージュ

 由緒正しきビストロのデザート(笑)?あまり好きではないお菓子ながら、メレンゲもかけられたキャラメルも、ソース・アングレーズの海も、しっかり甘いのがよかった。

 エスプレッソ

 バゲット バター

 ほかに前菜は本日のタルト(今日のはチーズとベーコン)、あじのマリネ、メインは鯛のブレゼ(?)、豚バラの何か(?)があったよう。

 1600円でこれだけ出せるなんてすごい。あんまりよくわからない言葉は使いたくないけど、こういうのをコストパフォーマンスと言うのでしょうかね?

 *ブション・カイエンヌ

  京都市左京区東大路通仁王門下ル北門前町499

  TEL 771-3340 月・第二日休 

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2007年8月29日

二つの展覧会、三つの朝顔

 今日はちょっと贅沢に・・・ではなく会期がもうそろそろ終わるので、二つの展覧会に行ってきた。ほんとの贅沢は、一日に一つのことしかしないこと。作家の角田光代さんが、こんな主旨のことを前に言っていた。「本当にきちんと何かをやろうとすれば、一日一つしか予定を入れてはだめなんです。」わたしもそのとおりだと思う。でもそうもできないのが現実ってやつで・・・(^^;。Photo_2

 「京都市美術館コレクション展 第二期  咲きそめる時

 ちらしに使われている青い地に美しい花と鳥の刺繍の模様は、皆川月華の「社交服 薫園遊禽之図」。ちらしの美しさにひかれてわたしはこの展覧会に行こうと思った。

 展覧会は「初める」と「染める」をキーワードに、「咲き初める花の描写と、染めによる表現を併せて展示」したもの。

 冒頭の解説文にはっとする。染色は多くの場合、防染、つまり染まらないようにマスキングすることが表現の基本を成している。「最終的な色とかたちを求めるために、周到に手順を整えながら、染まらないように、という否定を繰り返して表現は完成に向います。」「否定を繰り返す計画性」。

 染める部分と染めない部分を厳格に峻別し、計画的に否定を繰り返すことによって事物を明確に浮き上がらせるのが染めなのか。なるほど。否定を繰り返すこの手法、峻別が甘くなると、エッジがぼやける。ものの考え方にも当てはまりそう・・。わたしのエッジはぼやけてばっかりだ。

 おおよそ花と言えば何でも好きだけれど、その中でも特に好きな花に、朝顔がある。この展覧会には二つ並んで、清々しい朝顔の絵があった。

 一つは、登内微笑(とうちみしょう)の「安佐我保」 昭和18年。万葉仮名では「安佐我保」と書くのだそうだ。青い花がとても涼しげ。

 もう一つは西畑起佐子(にしはたきさこ)の「朝」 昭和9年。こちらは202cm×172cmの大きな絵。少し薄めの青い朝顔の下には実をつけた茄子、近景にはたぶん赤紫蘇の葉?夏の早朝の土の匂いを含んだ風が画面から吹いてくるような絵。

Photo_3  「珠玉の日本美術 細見コレクション・リクエスト展07

  昨年に引き続いて今年も行ってきた。展示室は誰もいなくて、若冲も雪佳も春日の神様も独り占め(笑)。ゆっくり静かに見られるし、ここはほんとによい美術館だ。

Photo_4

 昨年の1位、わたしの大好きな、神坂雪佳の「金魚玉図」は今年は4位。何とも言えず遊び心のある作品で、いつ見てもいいな。Photo_5

 伊藤若冲の「糸瓜群虫図」は3位。虫が嫌いなくせに、この作品は好きで、いつも細部にわたって見てしまう。瓜が好きだからかな。病葉(わくらば)の表現が怖いと思いつつもひき付けられたり。

 11位の「金銅春日神鹿御正体」は5月の奈良博の「神仏習合」にも出張していたね。

 ここで出会った三つ目の朝顔は、中村芳中の「朝顔図」。大坂で活躍したという芳中の絵は、ちょっと線が丸くて、ほんわかした感じなのが特徴。朝顔の絵も、花の丸みがかわいらしい。

 番外ながら、おもしろくて気に入ったのが、住吉如慶の「きりぎりす絵巻」。どんな絵巻かと言うと・・・。

 「美しい玉虫の君は虫たちの憧れ。こおろぎが取り持って、蝉の右衛門守と婚礼という次第。大名の婚礼行列さながらのお輿入れに華燭の宴が続きます。一方失恋したきりぎりすの紀伊守とひぐらしの備中は出家する、という物語です。」(館内の説明文より)。

 そう、登場人物(?)はみんな虫!顔も人間に似ているけれどビミョーに違うし、背中に羽が生えてたりする。2巻のうち、1巻は婚礼の場面だと思う。慌しくご馳走の準備をする虫の家来たち。そのうちの一人(?)が生間流よろしく魚を造ってるのが笑える。やっぱり絵巻は細かく見れば見るほどおもしろい。これもっと見たいなあ。

 細見さん、リクエストします(笑)。

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2007年8月27日

ドルチェ・ヴィータ

 職場の周辺の学校も今日から学校が始まって、職場も急に静かになった。もう9月1日っていう日付は、子どもにとって何の意味も持たなくなったのだな。

 「入道雲にのって 夏休みはいってしまった 「サヨナラ」のかわりに 素晴らしい夕立をふりまいて」・・・・・。子どもの頃から愛してやまない、高田敏子さんの「夏休み」を思い出す。

 ・・・・・・「迷い子のセミ さびしそうな麦わら帽子 それから ぼくの耳に  くっついて離れない波の音」。ほんとに夏も終わりなんだな・・。

Photo  はっと気がつくと、またまた毎日お菓子を食べる生活に逆戻り。ちょっと油断するとすぐこれだ~(^^;。

 いつも甘~いブログを書かれている”マリー・アントワネット”、arinkoさんの、甘~いヨーロッパ旅行記(「アリンコ旅行社」営業中。)を読んでいると、お菓子がほんとに食べたくなって~って、これは言い訳(笑)。わたしもヨーロッパに行くと、ふつうのごはんは置いといて、パンとお菓子ばっかり食べてるから、このブログはほんとに共感&魅力的!

 それで、真夏ながら、ワッフル食べたいなあ、と思っていた矢先、お茶を飲みに入ったムレスナ・ティーハウスで、ワッフル見っけ!

 わたしの好みはリエージュ風。ここのはブリュッセル風?と思いきや、メニューにはオランダ風と書いてある。そう言えばオランダにもあったか。

 ムレスナのアイスロイヤルミルクティーが好き。フレーバーティーの甘い香りとミルクのこく、ちょっと甘めにしてもらって飲むとほんとにおいしい。8月の紅茶は、マンゴリッチ。マンゴーとパッションフルーツとバタードラムとブルーベリーの甘く濃い香りのお茶。

 ワッフルはやはりブリュッセル風と同じく、ほんとに軽くて、外はかりっ、さくっ。中はふわっ。クリームやアイスもいいけれど、シロップをたっぷりかけただけでもいいな。

 ベルギーに行って、三大菓子、メルヴェイユ、ジャヴァネ、ミゼラーブルの内、ミゼラーブルだけが食べられなかったのがなんとも心残りなのだ。必ずもう一回は行ってやる~(笑)!!ろくべえ、じゃなくてベルギー、まってろよ。

 *ムレスナティーハウス

 京都市中京区錦小路通烏丸西入ル占出山町315―3 日鴻ビル1F

 TEL 211―8750

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2007年8月26日

長新太展ナノヨ

Photo  27日まで大丸ミュージアムでやっている『ありがとう!チョーさん―長新太展ナノヨ』に滑り込み。大好き、とまではいかない作家さんなのだけれど、やっぱり絵本はおもしろかったりする。長新太と言えば、わたしにとっては「キャベツくんとブタヤマさん」のシリーズと『ゴムあたまポンたろう』。展覧会の会場にもポンたろうが飛んでいた。そして最晩年の、『だっこだっこねえだっこ』も好きな作品。00180083

 キャベツくんとブタヤマさんのシリーズのパターンが好き。『ブタヤマさんたらブタヤマさん』だけはちょっと違うのだけれど、ほかのは皆同じように始まって同じように終わるの。

 キャベツくんとブタヤマさんが出会う→ブタヤマさんはいつもおなかがすいていて・・・→キャベツくんに会うと必ずブタヤマさんは「キャベツおまえを食べる」って言う→なにがしかの事件が起こって・・・→ブタヤマさんは「ブキャ!」と驚き、ぶるぶる震えたりする→ラストは必ずキャベツくんがブタヤマさんに、おいしいものを食べさせてあげるよ、とか言って二人で去っていく。

 水戸黄門のような黄金のパターン。でもなんか愛を感じてしまうのが不思議。

 会場にはアトリエがちょこっと再現してあった。本棚の写真の前に机と愛用品。その使い込まれた品々も愛おしい感じがした。本棚にはいろいろな本が並べてあってこれもおもしろい。しげしげと眺める。「シュルレアリスム」とか「ダダ」といった本もあって、チョーさんの作風もそんなところがあるなあ、と思ったりする。

 帰りに松之助に行ってレモンタルトキャラメルチーズケーキを買って帰る。ここのレモンタルトは、きゅっとした酸味がとてもわたし好みの、夏だけのお菓子。チーズケーキも濃くておいしい。自転車だったのでこの暑さと振動で、家に帰って箱を開けたらタルトがくずれかけてたのが悲しかった。暑いときのケーキは、イートインに限る。

 *松之助

 京都市中京区高倉通御池下ル

 TEL 253―1058

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2007年8月25日

さらにワインを

 試飲会の後はPICARLEさん、かもめさんと日出鮓におすしを食べに。

 最初はシャンパーニュ。ミッシェル・ピトワ ブラン・ド・ノワール。試飲で濃いボルドーを飲んだ後だからか、ブラン・ド・ノワールにしては軽いような感じが最初はしたけれど、飲み進めるうちにそんな感じはなくなって、決して重くはないけれど、ブラン・ド・ノワールらしいふっくらした果実味とこくを感じるようになった。シャンパーニュは、ブラン・ド・ノワールが好き。

 めかぶ

 あわび+肝 かき しゃこ

 あわびはほんとにちょうどいい歯ごたえ。かきにはふわっとゆずの香り。しゃこにはオレンジの子が入っている。初めて見た子持ちのしゃこ。

 鱧の炙り

 わさびだけで食べてもおいしい。梅肉はツンとくる酸っぱさがなくてまろやか。それだけで食べてもおいしかった。

 さざえのから揚げ

 これもこりこり。しっかりした貝の味に香ばしさが加わっておいしい。

 さておすし。ジャスト一口サイズの小ぶりのおすしはかわいいという感じとは違って、渋い。写真はPICARLE写真館で。

 剣先いか 鯛(皮目を炙ってある) しまあじ(薄く二枚重ねに)

 そうそうこんなお味だった~。またいただけてとてもうれしい。しまあじは特に好き。

 二本目は、ジョゼフ・ドルーアン ボーヌ・クロ・デ・ムーシュ 1987。20年前の、熟成させたシャルドネ。これはちょっと不思議なワインだった。ヨーグルトのような乳酸系の香りがする。色がとても濃くて、凍頂烏龍茶などの中国茶を思わせるような黄金色に近い色。甘そうな感じの色合いなのだけれど、飲んでみれば甘くない。シャルドネのすべてがそうなのかは知らないけれど、熟成による変化であることは確かなよう。

 鯛昆布じめ 煮ほたて たいらぎ貝(ごま) 生のとりがい(三重県の)

 口の中でほろっとほぐれるような煮ほたてに、ちょっと炙って香ばしさをプラスしたたいらぎ貝。今日は特に貝がおいしいな♪

 まぐろのづけ 三日寝かしたとろ

  感じの違う二つのまぐろ。

 かすご鯛 こはだ

 うに

  とろける~。おや、師匠がこの辺でギブアップ?

 煮はまぐり 焼き穴子 しまあじスモーク

 はまぐりにやさしく味が染みている。しまあじはスモークのよい香りが鼻に抜けて、思わずおいしぃ~~とうっとり。

 いか山椒巻き

  あっさりめの巻き物でほっこり

 なめことじゅんさいの赤だし

 最後のおすしは、かいわれの昆布じめ。お漬物代わりかな。デザートは玉子。下手なお菓子よりこの甘い玉子の方がずっとおいしいと思う。

 すっかりおなかもいっぱいでとても満足・・・。言うことありませんね・・。

 もう11時くらい?いやもっと?とにかく深夜。なのだけれどさらに新町六角です。エリック・ロデズルフレーヴ マコン・ヴェルゼ 2004ドメーヌ・サンフォリアン ブルゴーニュ オート・コート・ニュイ 1995。ルフレーヴ、ちょっとイメージと違っていたかなあ・・・。それにしても飲みすぎでは?ああやっぱり、師匠撃沈。いつもより激しく深海底に沈んでる。どうしましょうねぇ・・・。ともあれ何卒ご節制を・・・。 

 *日出鮓

  京都市左京区下鴨南茶ノ木町39-1

  TEL 711-5771 月休

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ボルドーvsブルゴーニュ

 いつもワインを買っているおしゃれなワイン屋さんが、お店の近くにこれまたおしゃれなテイスティングルームを作られて、ちょっと落成記念(?)みたいな試飲会に参加する。こちらこちらで写真など・・。

 テーマは、「ボルドーvsブルゴーニュ」という壮大なテーマ。どちらもワインの国だけれど、ぶどうの品種もワインの売り方も、二つはまったく異なっている。飲む人の好みも当然分かれる。市場的にはボルドーが大きく、ボルドーには大小合わせてシャトーが2万ぐらいあるとか。

 ボルドーはカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー、セミヨン。ブルゴーニュはもちろんピノノワールにシャルドネ。ボルドーはぶどうを混ぜるけれど、ブルゴーニュは単一品種でワインを作る。これはひとえに「伝統」なのだそう。その「シャトーのワイン」を重視するか、テロワールの体現を重視するか。

 デストゥネル・ブラン 2005

 最初の試飲はボルドーの白。少し甘い香りがおいしそうに鼻をくすぐるワイン。品種はソーヴィニヨンブランだけでなく、セミヨンやミュスカデルも。あまりボルドーの白はふだん飲まないのだけれど、よく冷やして一杯目に飲みたいような感じ。

 ジャン・フィリップ・フィシェ ブルゴーニュ・ブラン 2005

 ムルソー村のぶどう100%だそう。2005年のブルゴーニュは、赤も白もよい年とか。樽の香り。酸はわりとある感じ。

 パトリス・リオン サヴィニィ・レ・ボーヌ 2004

 ○澤頒布みたいな、かどうかは知らないけれど、兄弟間のお家騒動があって、ダニエル・リオンから分かれたドメーヌ。パトリスが出てしまってからのダニエル・リオンはそれまでとはまったく違ったワインを作るようになったとか。同じボトルに同じラベルだけれど、年によってまったく別ものなんだって。

 パトリス・リオンはけっこう飲む機会があって、おおよそどれを飲んでもおいしいなと思う。これももちろん。04年と、新しいのに枯れた感じの色。程よい甘み。すもも、酸味のあるチェリー、ヴァニラ・・とたとえが挙がるが、わたしが一番感じたのはチェリーで、飲み込んで、帰ってくる香りにふわっと。

 Ch.マノワール・ド・グラヴォー ラ・ヴィオレット 2004

 メルロ92%・カベルネ・フラン8%。マットな色合いで、見るからに濃そうな感じで、実際に濃く、ちょっと苦味も感じる。回りの方々を見れば、苦手な人は苦手みたい。ジビエにとても合いそう。特に血のソースなど。確かに夏向きではないような気もするけれど、わたしはおいしいと思った。隣でかもめさんが、きっとわたしが暑さに強いからって言ってる・・・。そうなのかも。暑さで食欲がなくなったことってないし。

 Ch.ラローズ・トラントドン 1999

 メドックからポイヤックにかけての180haもある大きな畑だそう(クリュ・ブリュジョワ)。香りに「お茶」があるそうなのだけれど、これがよくわからなくて・・・。う~ん、お茶???でもこちらのワインよりもさっきのラ・ヴィオレットの方が好きだな、と思った。

 新登場のホワイトボードを使って、畑のこと、格付けのこと、ぶどうのことなどについて図説してくださるのでわかりやすくておもしろい。ブルゴーニュの畑の分布はほんとに不思議。特級の隣がふつうの畑だったりするので。

 追加試飲。

 ジャン・グリヴォ ヴォーヌ・ロマネ オー・ショーム 1996

 かたいワインの様子・・・。かたいワインはいったん開いてまた閉じる。これは含まれる成分の酸化のスピードが違うためではないかと言われているそうだけれど、実は科学的にはっきりとは解明されていないのだそう。へえ・・・そうなんだ・・。

 飲んでいくうちに少し甘み。薔薇に、ちょっと皮(ゴスロリっぽいな)。まさきこさん曰く、合わせて、鹿が食べたい。賛成!

  ヴュー・シャトー・セルタン 1997 

 ペトリュスの隣の畑なのだそう。きれいなピンクのキャップシール。適度な酸があって、熟成しても柔らかい。なんとなく上品な感じも。

 全7種類。こんなにたくさんのワインを比べて一度に飲めるのが試飲会のありがたさ。皆そう思うので、最近では特に人気が高いよう。また参加できたらいいな。

 

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2007年8月24日

カルカッソンヌの月 2

 本を読んで、なんとなく頭に浮かんだもののそれが何であったのか思い出せなかったフレーズ、「カルカッソンヌの月」のこと、やっと思い出しました。日本語の表記の問題で、「カルカッソンヌ」か「カルカソンヌ」か。思い当たって「カルカソンヌ」として調べてみると、わかりました。

 最初はアンリ・カルティエ=ブレッソンの写真のタイトルだと思っていたのですがこれはざっと調べただけでも違っていました。

 わたしの記憶にあったフレーズの出所はこれです。『カルカソンヌの月―南西フランス・グルメ紀行』 岡野喜一郎/著 ダイアモンド社 1987年 という本のタイトルでした。

 たしかこの本が、昔アルバイトをしていた図書館の書架にあったのです。読んではいなかったものの、不思議と印象に残る美しい響きだったので、この題名だけをずっと覚えていたのだと思います。

 内容も今ぜひ読んでみたいと思うのですが、残念ながら絶版。図書館にあった本もすでに利用できなくなっていました。残念・・・。

 それをなぜ、ブレッソンの写真と思ったかというと、ちょうど同じ頃、わたしは写真が好きで、美術館などにも写真をよく見に行っていました。そのときに気に入っていた作品に、アンセル・アダムス「ニューメキシコの月」がありました。

 長い年月の間にその二つが混同されてしまっていたようです。同じ「月」、なぜかアンセル・アダムスがブレッソンに(カルカッソンヌがフランスだから?)。

 自分で納得がいったのでよかったのですが、記憶のいいかげんさがよくわかりました(^^;。わたしはときどきこういうことがあるので用心しなくては、と思います。

 似たような例では、『失われた時を求めて』に出てくる有名な部分、お茶にプティット・マドレーヌを浸して口に入れるくだり。このお茶は、ティユール(菩提樹)なのですが、わたしは長い年月の間に、すっかり、ヴェルヴェーヌ(くまつづら)のお茶だと思い込んでおり、この前再確認して驚いたということがありました。

 ささやかなブログにしても、書く前には十分な確認が必要だなあと思いました。

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2007年8月22日

カルカッソンヌの月

 休日。ゆっくりと8時45分に起きる。いつもの朝食に、昨日開けたジャムを入れたヨーグルトを食べたのは休日風か。午前中に祖母のところへ行く。好日さんがお盆に体験されたちょっとした怪異のあったところは、もしや祖母のいる病院では・・・?

 今日の祖母はいつもよりも機嫌がよい。毎朝通っていた近所の医院の帰りに、人にぶつかられて転び、腰を痛めて歩けなくなったのが10年前。それから介護が必要になった。自宅で看たり、入院したり。その間、肺に膿がたまって意識が朦朧としてしまったり、車椅子ごと階段から落ちて肩の骨を折り、あの年にして全身麻酔の手術をしたり、何度ももうだめだと覚悟したものの、不死鳥のごとく蘇り、96歳の今に至る。その間にわたしは誰に習ったわけでもないけれど、介護に必要な技術をおおまかに身につけたような気がする。いつかまたそれが誰かの役に立つかもしれないな・・・。などといったよしなしごとを、祖母にお昼ご飯を食べさせながら思ったりする。

 帰り際、祖母は「来られるときはいつでも来てや。もうそんなには長く生きひんにゃから。」などと言う。そんなこと言うなよおばあちゃん。これからも、何があっても、不死鳥のごとく蘇れ!

 帰りに市役所前で地下鉄を降り、ル・コントにて遅めのお昼ごはん。シェフは32歳、奥さんは29歳だそうだから、ほんとにお若いなあ。

 奥にテーブルが一つと、後はカウンター席の、こじんまりとしたお店。茶色が基調の落ち着いた感じ。おまかせのランチをいただく。仕事のある日は外食などほとんどありえないのでたまの外ランチはうれしいなあ。

 トマト冷製スープ 細かく切ったアボカド  酸味の効いたごくさっぱりしたスープ

 茄子とサーモンのマリネ  きれいにセルクルで形作られ、上には刻んだゆで卵と薄い輪切りのみょうが

 ヤリイカのソテー バジルのドレッシング  半生にうまく火が入ったいかの身は美しくておいしい

 フォアグラのプリン フォアグラのソテー・かぼちゃ・ズッキーニのムース

 小さなプリン型で作られたプリンと、小さなグラスの中に組み立てられた二つの前菜はまるでお菓子のよう。

 鴨のポアレ バルサミコのソース 賀茂茄子 甘長

 お野菜は、シェフの滋賀県のご実家で作られたものだそう。鴨の身はきれいにピンク。メインは3種類から選べる。

 アールグレイのアイスクリーム ミルクチョコレートのムース 桃のコンポート

 コーヒー

 小菓子 ココナッツマカロン ガナッシュ フルーツケーキ

 バゲット フリアンディーズのもの。いろいろなお店のを食べてみて、これが一番お料理に合ったそう。確かに軽いバゲットはこちらのお料理に合うと思う。

 バター しずく型に丸めてある

 一つ一つが小さく、手の込んだお料理で、やさしい味。シェフは、ナガタケさんの後輩で、おがわ出身だそうだから、共通したスタイルがやはりあるみたい。おがわ流かな?

 家に帰ってのんびり読書。読んでいるうちについ昼寝もまた一興?でも子どもの頃は読み出すと途中で寝るなんてなかったなあ・・。三度の飯は最優先事項だったので忘れることはなかったが、そのほかのことは知らん顔。「あんたは読み出すとてこでも動かん」と祖母からよく苦情が出ていたが、そんな集中力があった頃が懐かしい。

 『聖灰の暗号』 上・下 帚木蓬生/著 新潮社 2007年

 職場で新着図書の受け入れをやってたときに手に取って、うかうかと読み始めてしまった本。

 「またこんなん出てる~。今度は何の暗号~?」ぱらぱらと見るに「カタリ派・・・。え~、日本人が主人公やのにカタリ派って、かなり無理があるような・・」。で、カタリ派とは何ぞやという話になって、「異端の一派で、アルビジョワ派十字軍とか出されて根絶やしにされたはず。」と言ってしまって思った。「根絶やし」ってさらっと言ったけれど怖い言葉だなあ。言霊の国日本では絶対口にしたくない言葉だ。

 確かにこの本、設定とか登場人物の出会いとかにはけっこう無理がある(^^;。でもけっこうおもしろいのだ。日本人がカタリ派攻撃についての古文書を見つけて謎を追っていくと、それにかかわった人が殺されて・・・ミステリーだというのがメインのストーリーなわけだが、わたしはそんなことはどうでもよく(笑)、ディテイルでもないのだが、カタリ派についてのあれやこれやが興味深いのだ。

 物語に出てくる古文書の「手稿」はまったくの作者による創作だと言うが、下巻の冒頭の一章が割かれる「マルティの手稿 Ⅱ」に描かれる、カタリ派の火あぶりやローマカトリック側の異端審問の描写などは鬼気迫るものがあり、本当にこういった文書があったのではないかと思ってしまうほどだ。

  舞台がフランスなのでそこここにおいしそうなものの記述多し。でも生きたまま火あぶりとか拷問とかとの対比が怖い・・・。それから、本を読んでいて「カルカッソンヌの月」っていうフレーズを思い出して頭から離れなくなったんですが、これって何でしたっけ??ブレッソンの写真だったような気がしたのだけれど、どうも違うよう。このフレーズにお心当たりの方はご教授を・・・。

 夕方になって激しい雷雨。久しぶりにピラティスに行く。8月に入ってから膝や腰を傷めていてほとんど行けていなかったのだ。家を出るときには雨が止んでいたので自転車で出掛けるが、途中でまた急に降り出し、豪雨に。稲妻が空に光るのを見るのも、あんなに近くで鳴る雷を聞くのも本当に久しぶりだ。途中で雨宿りをし、行くに行けず、帰るに帰れず。濡れるは寒いはで、ああ、ついていない。小止みになるのを待って濡れて帰る。今日も行けなかった。そろそろビリーのキャンプに入隊するよりほかはないかもしれない。

 *ル・コント

  京都市中京区寺町二条下ル東側

  TEL 241-9642 火休

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2007年8月21日

すべて世はこともなし。今日のわたしにとっては。

 休日。今日こそは家事も、どうしても今日しなくてはならないことと、気が向いたことしかしない!と思う。しないったらしないのだ。父親も放置だ。知らないったら知らないよ。

 家の中が騒がしく、8時ごろ起きた。休日だからと言って、素晴らしい朝食を食べるでもなく、桃とトーストとコーヒーのいつもと同じ朝食。マーガリンでなく、バターを塗って、フェルベールの新しいジャム(パッションフルーツと金柑)を開けて、コーヒーもアイスカフェオレにして甘くしたのは休日風?牛乳の賞味期限は8月12日。そろそろやばいんじゃないかと思ったが、まあ今の時点でおなかがなんともないのだからどうってことないのだろう。しかし腐敗疑惑牛乳カフェオレなんかではなくて、休日らしい素晴らしい朝食が食べたいものだ。でも自分で用意するのはいやだな。

 午前中は、長野にお野菜のお礼状をしたため、それから3ヶ月ぶりに散髪に行く。わたしの髪型は放置が基本なれど、たまにはね。

 お昼前、散髪が終わって帰ろうと思ったら、ぱらぱら雨が・・・。ざっと一雨くるのかなと思ったらぜんぜんだった。手紙を出しに寄った近所の郵便局で、かれこれ10年以上会っていなかった人と再会してびっくりする。いったんは気付かずに別れたのに、外まで追いかけてきてくれるなんて、これも有り難いことと思う。

 何の占いかは忘れてしまったけれど、今年のわたしは、再会と再開の運なのだそうだ。確かに、今年再開させたこともあるし、今日みたいに思いもかけないところで、またタイミングで、人と再会することも今年はけっこうある。不思議なものだ。

 お昼ごはんにサンドイッチとギネス。クリーミーな泡とこくがおいしいなあ・・。わたしの友だちにはギネス好きが多いけど、弟夫婦はそろってあまり好きではないらしい。まあ、好みが分かれる味ではあるような気はする。

 昼からはまた、友人宛に一通手紙をしたため、キーボードで遊んだり本を読んだりしてだらだらと好きに過ごす。父はクーラーを効かせた部屋に引きこもっているので家の中はとても静かだ。後にちょっとお出かけ。今日はお野菜をどうやって食べようかなあ・・?

 夕食は昨日の枝豆に、とうもろこしをまたゆでて、プチトマトときゅうり(ほんとのきゅうりの香りと味がはっきりとするので、瓜好きにはたまらない)。マダムUに教えてもらったとおり、丸茄子を蒸して、芥子醤油で食べる。半枚残っていた鶏もも肉を塩焼きにして、青ゆずで食べる。また、残りご飯でねぎと卵のチャーハン。おお、野菜以外は全部食材使いきりぢゃないか!すばらしい。

 またまたヒューガールテンのグランクリュに、デザートは梅乃宿の鶯宿をロックで。少し酔って気が大きくなって、お地蔵さんのお下がりのお菓子をけっこう食べてしまった。いけないなあ・・・。

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2007年8月20日

野菜祭

 夕方6時半頃、外に出て空を見上げて、ずいぶん日が短くなったことに気付く。夏の終わりの秋の気配をはっきりと感じると、いつもわたしはなんとなく不安になる。そうして季節はめぐっていくのだということをわかってはいても、来年また夏の太陽がわたしを照らしてくれるかどうかなんて誰にもわからない。夏の終わりは嫌い。寂しくて、人恋しい。

 

 今日はどういうわけか頂き物の多い一日だった。Photo_2

 マダムUの長野のご実家から、どっさり届いた夏野菜たち。写真はほんの一部。じゃがいも、丸茄子、きゅうり、プチトマト、ピーマン、オクラ、とうもろこしに枝豆!全部自家栽培の元気なお野菜。新鮮で、とってもおいしそう(^^)!

 新鮮な間にたっぷりいただこう、と、さっそくとうもろこしと枝豆をゆでる。思ったとおり、塩ゆでのとうもろこしの実の甘いこと!実がぷくっと詰まって、しゃきしゃきしている。

 シンプルに塩茹でしただけなのに、枝豆のおいしいこと!ふだんあまり枝豆を食べないのだけれど、これはほんとにおいしいのでたくさん食べた。あまり食べると枝豆はおなかを壊す!と父に脅されるくらい、ひたすら枝豆を味わう。

 プチトマトも小さいのにトマトの旨みの濃いこと!ものすごく野菜に力がある。体が求めるようにただただ食べる。明日は何をいただこうかな?

 インターフォンが鳴り、今は名古屋に住む友”ひとん”のお母さん来訪。ひとんからの預かりものを持ってきた、とおっしゃる。誕生日のプレゼントとして、ディーン&デルーカのデコレーションクッキーと、薔薇のお茶。そしてなんと、Photo_3

 ひとんが、勤め先の小学校で児童といっしょに育てたというゴーヤー(笑)。今日は野菜祭りか~?

 それにしてもうまく育つものだと思う。でもどうやって食べようか・・。なるべく苦味を消す方向で・・・(^^;。

Photo_4  秋田嬢の帰省みやげは、いぶりがっこ。くせになる味。Photo_5

 「ばばへらキティ」ボールペン。

 豆しぼりの手ぬぐいをかぶったキティちゃんがばばへらアイスとアイスの缶を持っているの。ばばへらも全国区になったようだ(笑)。

 ありがとうございました(^^)。わたしは果報者です・・・。

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2007年8月19日

地蔵盆

 地蔵盆は、8月24日の地蔵菩薩の縁日にちなんだ行事であるから、本来は23日と24日の両日にわたって行われるのだけれど、最近では世話役の大人の都合で、直前の土・日に行われることも多い。また子どもの数の減少などによって、規模が縮小され、1日しかやらないところもある。子どもの健やかな成長を願って行われる、子どものためのお祭りだ。

 京都で生まれ育った人ならば、子どもの頃の夏の思い出に地蔵盆がたぶん入っているはず。京都を中心に、滋賀県、北摂地域、遠くは北陸、長野にもあるという。京都市内にはざっと5000体ものお地蔵さんがあるそうだ。たいていは各町内に一体あるのだから、地蔵盆というのは全市一斉行事のようなものだ。詳しい記録は、伝統行事保存に尽力されている、好日さんのところで

 町内のお地蔵さんばかりではなく、うちのように個人でお地蔵さんの掛け軸を持つ家というのもある。うちの町内でもかつては三軒、個人所蔵のお地蔵さんを持つ家があったが、事情で一軒(確か、軸ではなく石仏だった)は、手放され、今ではうちともう一軒になった。そんな家でも毎年地蔵盆には掛け軸を飾り、お寺さんに来てもらって、地蔵盆を行うのだ。うちも、町内の地蔵盆に合わせて、23日を待たずにお祭りをする。0708

 これはうちのお地蔵さん。去年表装を新しくしてもらった。住職はしていなかったが、在家の僧(?)であった祖父が若い頃、同じ町内の、既にその頃には没落していた元お金持ちのお婆さんから、どうしても、ということで預かったものらしい。由来はもはや誰にもわからないが、江戸時代のもののようだ。写真ではわからないけれど、柔和なとてもよいお顔をされている。一年に一回、ご尊顔を拝すると、なんだかうれしくなってしまうのだ。

0708_3  お飾りはこんな感じで。蓮の花入りのお花、紅白の小餅、紅白の卍型のお菓子や、いろいろな果物。子どもが喜ぶお菓子やジュースなどがお供えの定番。このお供えは、後で、お供えをしてくださった方々に配る。天井には、子どもの名前を書いて奉納された提灯がかけられる。0708_4

 数珠回し用の長い数珠。お経を読んでもらっている間、皆で輪になって、この長いお数珠を回す。大きな珠(仏さんを表す)が来たら、頭に押し頂く。

 今年は久しぶりにうちでも数珠回しを復活させてみた。

 来てもらうお寺さんは、うちの町内及び、うちでは「あんじゅさん」と呼ぶ。たぶん「庵主さん」の意ではないかと思われるが、庵というよりもずっと大きい、浄土宗の尼寺の尼さんが来てくださる。たぶん「お寺さん」の言い方は、「おじゅっさん」とか、「おっさん」とか、お町内によってさまざまなのだろうと思う。

0708_5  もちろん、お地蔵さんのお膳も作る。今日は7時10分に起きて乾物戻しから初めて、お飾りと同時進行。0708_6

 白飯

 美しく丸く盛るのにはちょっとしたテクがいる。0708_7

 蓬麩の白味噌汁 溶き芥子0708_8

 切干大根のたいたん おあげ 干し椎茸 にんじん0708_9

揚げ出し豆腐 ねぎ しょうが0708_10   

 三度豆の胡麻よごし070819_2

 弟夫婦も遊びに来ていたので、お昼は皆でお地蔵さんと同じものをいただく。これも一種の直会(なおらい)なのかもしれない。

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 こちらはうちのお町内のお地蔵さん。やはり掛け軸で、江戸時代のものらしい。こういう掛け軸のお地蔵さんではなくて、石のお地蔵さんの場合は、お体を洗って、お化粧をして、よだれかけをかけて・・・といった準備をするらしいけれど、わたしはする機会がなかったのでやり方などを知らない。

070819_3  妹・トモちゃんがインド料理が好きだと言うので、夜はサーガルでカレーなどをテイクアウト。ナンに、タンドリーチキンに、カレーが4種類(サーガルバターチキン、マトンドピアザ、ベイガン(茄子)、プラウンチリー)。Photo

 ベルギービール、ヒューガールテン・グランクリュや、リンデマン・クリークなどと共に。

 皆でにぎやかにしてこそ地蔵盆だしね。近い将来、甥っ子や姪っ子が生まれたら、ちょうちんも作って・・・などと考えて、楽しみ♪

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2007年8月18日

ピンチヒッター

 チーム地蔵盆メンバー、かもめさんご夫妻、無念のリタイアにつき、PICARLEさんと共にピンチヒッターとして晩夏のさゝ木にて夕食。あの力強く、パワーのある料理を楽しむには受け手にもパワーがいると思うから、お盆休みで連日飲み疲れ(?)気味で、暑さに弱そうなご様子のPICARLEさんがちょっと心配・・・(^^;。

 席は、大将のまさに正面。華麗なパフォーマンスが間近に見られる特等席だ。まずは冷たい梅ジュースが出されて、一息。

 最初は生ビールで。いつもは最初から冷酒をいただくのだけれど、とても喉がかわいていたので、ビールがおいしく感じられる。

 三重県安乗の車海老 南京の寒天寄せ 枝豆 穂紫蘇 すだちのジュレ

  アンティーク風の器の中で輝く金色のジュレがとても涼しげ。

 北海道の毛蟹 きゅうり 芥子風味の蟹味噌

  今が旬の毛蟹は身がとっても甘い。少し芥子を混ぜた蟹味噌がアクセントの効いたソースのようになっている。

 二杯目は冷酒で。茨城県の山桜桃(ゆすら)。香りがよくて、柔らかいお酒。いつもおまかせだけれど、おいしいのを出して来られるなあ、と思う。PICARLEさんはいろいろなお酒を試しておられた。和歌山の黒牛とか・・・。詳しくは写真と共にこちらで。

 鱧のお椀 オクラのすり流し 梅肉

 渋い銀のお椀の中には、美しい翡翠色のオクラのすり流し。目に涼しく、祖母に譲られた翡翠の指輪を思い出す。大きめの鱧はふんわり柔らか。夏の香りに夏の色。

 お造り すずき(ちり酢で) 岡山の蛸(シークワーサー果汁と塩で) 熊本の馬刺し(しょうが醤油で) 大とろの握り

 中とろのヅケの握り

 ついもう一個・・と思ってしまう(^^;。大将のおすしを握る手さばきのアーティスティックなこと・・。

 炙りさんまの握り(しょうがで)

 今日は握りがもう一つ♪一つの季節の終わりには既に次の季節の気をはらんで・・・。少しの秋の気配を感じさせるひとしな。旬は少し先で、お彼岸の頃とおっしゃるけれど、なんのなんの。バーナーでさっと身を炙ると脂がじゅわっと溶けていい匂いがする。これがわたしの今日のベスト。

 PICARLEさんが隣でバーナーがほしいとか言っているけれど、家で使うのはやめてくださいね。火事いきますし。

 鮑とわかめの焼き物 肝のソース

 大きな鮑の貝殻の器で焼かれている。厚くて柔らかな鮑。混ぜて食べれば、肝のソースがからんだ焼きわかめの磯の香が強くなる。これもやはり、子どもの頃に見た夏の海の風景を思い出させる。今日はいつもより「何か」、を喚起させる料理が多いような気がする。わたしが往く夏に特別な思いを抱いているせいだろうか。0708_3 

 冷たいビーフン 赤と黄色のパプリカ 澄んだトマトの果汁 ズッキーニ

 イタリアンのような一皿。彩りが鮮やか。口の中を直すために、とおっしゃった。大事なことです、と。

 ふかひれのステーキ 子芋 青菜 すっぽんスープのあん

 再びこれがいただけるとは~(^^)。身の厚いふかひれを三日三晩、すっぽんのスープで煮込んで味をしみこませて、さらにフライパンで香ばしく焼いたもの。美味!

 大将おっしゃるには、「ふかひれはプラスチックのようなもんですから、ちょっとやそっとでは味が入りません。また、鰹や昆布のだしでは負けてしまいます」。

 鱧と梅肉の混ぜご飯 刻んだ大葉

 新作のご飯です、とオートクチュールみたいなことをおっしゃる(笑)。鱧のご飯と言うと、蒲焼にしたものが多いけれど、これは違いますよ、と。真っ白な鱧に梅肉のペースト。あらかじめだしで梅を煮て、梅の風味を十分に移してあるとか。

 メロン 桃 桃のピュレをかけて、皮をむいたデラウェアを散らして

 以上、おいしいお料理にパワーをもらいました。

 一旦は、では帰りましょう、となったものの、復活を遂げたPICARLEさん、次はコート・デ・ブラン!とおっしゃる。あれ?初めてのパターンですね?と思っていると着いてみてわかったその真の意図(笑)。

 コート・デ・ブランでは、吉志部さんからいろいろなお話を伺い、「自由研究」(笑)の「職業アンケート」など。

 ポール・バラを一杯。そうこうしているうちにPICARLEさんがゾンビのように・・・。濃くておいしいフォンダン・ショコラとヴァニラアイスクリームを食べ、さらにパトリス・リオン サヴィニィ=レ=ボーヌ 2004。美しく澄んだ色、香りが広がる。パトリス・リオンはおおよそ何を飲んでもおいしいなあと思う。

 明日早いのでそろそろ、ということになるが、「そういうことで二人」とワインバーの席が予約され、わたしもあのバーが大好きなので断るわけもなくご同行。

 最後の締めに、シャルル・コーリー ゲビュルツトラミネール ヴァンダンジュ・タルディフ 1996を。ちょっと珍しい、遅摘みのゲビュルツトラミネールのデザートワインだ。

 ソムリエOさん、「はたこさんはゲビュラー(笑)でしたよね?これは気に入る味だと・・・」だって。ゲビュラー??う~ん、たしかにそうかもしれない・・。

 さらに飲まれるPICARLEさんを残してお先に失礼する。だって明日は朝からお地蔵さんのお飾りなんだも~ん。そう、わたしも町内の役はやってないけど、チーム地蔵盆のメンバーなのだ。師匠は無事帰れたのかなあ・・。心配・・。

 かもめさん、代打、立派に勤め上げました!!おいしいお料理を堪能させていただきました。ありがとうございました。PICARLEさん、さゝ木はいかがでしたか?お付き合いありがとうございました(^^)。

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2007年8月17日

職業教育/鉄板28号

 いつもはお盆の間は来館者数も貸出冊数も新規登録も少し落ち着くのに、お盆の間も忙しく、お盆明けの今日はさらに忙しかった。今年の職場はどうしちゃったんだろう?このままラストまで突っ走るんだろうか。

 ケーキが食べたくなって、お昼休みに炎天下ツカサに走る。今日のミルフィーユはいちじじくと黄桃。一日のうちで気温がピークに達する午後2時。外は素晴らしく暑い。寒い職場に帰るのがいやになるなあ・・。ただ自分一人の益のため、わたしは職場のクーラーが壊れればいいとマジで思っている。ジュ・スイ・エゴイスト?

 一昨日より、一枚のアンケートを前にずっと考えていた。今は学校の職業教育がとても盛んで、中学校だけでなく、最近では小学校まで取り組み出したようだ。常連さんの6年生の女の子が、自由研究の課題として持ってきたのが以下のアンケート。さまざまな職業の人を調べるのだそう。

 (1)今の職業には、いつ(何才)どのようにして就こうと思いましたか。

 (2)なるためにしたこと、学校、試験、努力などはありますか。

 (3)なるためにはどのような苦労をしましたか。

 (4)この職業に就いてから、苦労したことや、楽しいことなどはありますか。

 (5)この職業は、どのような人に向いていますか。

 (6)その他に、何かアドバイスなどあれば、書いていただけるとうれしいです。

 依頼を受けたはいいものの、これはなかなか厳しいアンケートだ。あなたはいかほどの者なのか?と問われているような。そして回答するのに自分をじっと見詰めて、いかほどの者でもないことを何十回目か忘れるくらいにまた発見して、落ち込んだりするんだろうな・・・と思いつつ。

 適当には書きたくなかった。あのかわいい女の子の未来に、何か自分でも伝えられることがあるんじゃないかと思って。何があっても、子どもの意欲だけはそいではいけない。それがオトナの了見ってもんだ。二日考えて回答。

 このアンケート、そのままバトンにしたい内容。わたしもいろんな人の答えを聞いてみたいな。

 今日も遅番。いつも帰りに前を通る鉄板28号に今日は珍しく誰もお客さんがいなかった。初めてふらっと、ワインを飲みに入ってみる。グラスワインは300円から。なんて激安。

 自家製サングリアにひかれたのでそれを一杯。不自然に甘くなくておいしい。その時々で入れるフルーツは変わるそうで、今日のはバナナが入っているとか。バナナを入れると自然な甘みが出て、砂糖を入れなくてすむのだそうだ。作ってから3日目で、味がなじんでまとまっておいしくなっているのだそう。

 SSサイズの前菜盛り合わせは500円。一人で食べるには量も十分だし、味もいい。骨付きうずらのもも肉のバルサミコ味は、ソースみたいに干しぶどう入りのラタトゥイユがからませてある。干しぶどう入りのラタトゥイユなんて食べたことないけど、少し甘くておいしい。今度作ってみよう。

 「白いんげんのディップ WITH 枝豆とパンケーキみたいなの」という名前の一品。たこと季節のサラダなすのマリネ アンチョビのせ

 それから、ミニサイズのねぎ焼き ブルーチーズのせ。ちょっと意外だけどおいしい変わりお好み焼き。なるほどワインが飲みたくなる。

 仕事帰りの道草。ゆる~く。

 *鉄板28号

  京都市中京区壬生坊城町4

  TEL 822-1688 土日祝以外の8のつく日

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2007年8月16日

お盆 その4

 今日は最終日。送りだんごをお供えして、朝、できるだけ早くにおしょらいさんを送っていく。

 送っていくのが遅くなってはいけないのだと、いつも祖母は言っていた。なぜかは知らない。だから祖母はまず、おしょらいさんを近くの粟嶋堂に送って行ってから、朝食を食べていた。もちろんわたしもいっしょ。夏休みだったのでいつにも増して祖母に朝からくっついていたわたしは、そのとき祖母が朝ごはんに食べていた、しょうがをかけたきゅうりの古漬けの匂いと、毎年ほとんど同じような景色で繰り返された、16日の朝の様子を、今朝のことのように思い出せる。

 もう、家に糠床はない。薄く切っておろししょうがとしょうゆをかけたきゅうりの古漬けは今もわたしの好物であるのに、それももう失われた味になってしまった。

 6時20分に起き、送りだんごを買いに行って、最後のお光を上げ、おしょらいさんにあいさつをする。朝食を食べてから、お花や槙も含めて、お盆のお供えをすべて下げて、ひとまとめにして粟嶋堂に急ぐ。

 粟嶋堂では、お供物を納め、六道さんでお迎えしたときと同じように塔婆を書いてもらって納めるが、ここでは水回向はしない。お線香を上げて、仏さんを拝んでおしまい。送るときの方がシンプルだ。帰りに花屋さんで、新しいお仏花を買って帰る。

 昔はお供物を本当に川に流していたらしい。今でも大量のお供物が納められているというのに、きっとあれ以上のものを流したなら、16日の堀川はごみ捨て場みたいになっていたに違いない。

 そのあとのあれこれを父に任せて、出勤。朝から暑いが、がらがらの道路はすっきりして走りやすい。

 夜には、弟夫婦と送り火を拝みに行く。船岡山に行くか、松尾橋で鳥居を見るか、西大路を北上して左大文字のすぐそばまで火を見ながら車で動くか。家で軽く夕ごはんをたべながら検討し、左大文字コースに決定。これは移動しながらなので、タイミングがなかなか難しいが、ベストなタイミングで行ければ、煙が見えるほどの場所から、迫力の火を見ることができるのだ。今回はちょっとだけ遅かったかな。

 車の中から、送り火にそっと手を合わす。今年もお迎えできてよかった。寂しいけれど、肩の荷を下ろしたような気分でもある。また来年・・・。

 あの世に帰っていくおしょらいさんと、往く夏、弱まり行く火・・・。いろいろなことを思い出し、少し泣きたくなる。一年で一番、あの世の誘惑に負けそうになる日。

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