「本の辻占」
「本の辻占」。このタイトルいい!
残念ながら自分がつけたわけではない。しばしばここでも書いている、「自分の読む本を誰かにお任せしてしまう」企画の本家本元のルール(?)を再確認しておこうと、再びページを繰ってみた。
『三四郎はそれから門を出た』 三浦 しをん/著 ポプラ社 2006年
その企画が載っているのは114ページの「本の辻占」と題された一遍。
三浦しをんさんは、「電車の中で、人はなにを読んでいるのか。」が気になってたまらないという。他人の本を覗き込み、カバーがかかっていてタイトルがわからないときはそっと盗み読みまでしてなんの本なのか確認するらしい。
こうして、しをんさんはふとあることを思いつく。
「自分で選ぶ本は、どうしても自分の趣味や興味のある分野に偏ってしまいがちだ。ここはひとつ、車内で偶然隣り合った人が読んでいる本を、私も手にとって読んでみる、というのはどうだろう。そうすれば、これまで見落としていた面白い本を発見できるかもしれない。
自分が読む本を自分で選ばずに、見知らぬ他人に委ねるというのはなんだか楽しい賭けではないか。」
ブラヴォー!!この一文を読んだだけで、わたしもこの企画に心ひかれた。
そしてしをんさんは、それを決行する。
「十月某日。車内で乗客が読んでいる本のうち、タイトルが判明した最初の三冊を、私も問答無用で読んでみようと決め、わくわくしながら電車に乗りこむ。」
問答無用で(笑)!
この日のラインナップは、『京都祇園殺人事件』 山村美紗/著・40代男性、『クラッシュ』 太田哲也/著・50代女性、『白い巨塔 第二巻』 山崎豊子・20代・男性。
たとえ1巻読んでなくても問答無用。
「うーむ。三冊とも見事に、こういう機会がなければ、自分では読まなかったであろう本ばかりだ。私は満足し、さっそくこの三冊を購入して読書にふけった。」
『白い巨塔』がしをんさんの今までのチョイスになかったのは意外だったけれど、やはり、というかなんというかしをんさんは、財前君にはまって、続き、及び1巻が気になって眠れなくなってしまうのだ。
結びは、
「電車で人が読んでいる本を、自分も読んでみよう、という今回の企画。新しい発見と出会いに満ちていて、やってみると非常に心躍るものがある。読む本に迷ったときは、ぜひお試しいただきたい。」
ブラヴォ~~!!やってみると、明らかにこれはわたしにはかなりムリめな本にも会うけれど。多少のアレンジは加えたものの、わたしがこの企画を実践に移したのは言うまでもない。
この本の前書き、「三四郎はいかにして門を出ることを決意したか」の冒頭から、
「読書が好きだ。
いや、もはや好きとか嫌いとかいう範疇を超えて、読書は私の生活に密着している。私が一日のうちにすることといったら、「起きる。なにか読む。食べる。なにか読む。食べる。仕事をしてみる。食べる。なにか読む。食べる。何か読む。寝る」である。ちょっと食べすぎじゃないか。もちろん食べているときにも、なにかを読んでいる。本が手近にないときには、郵便受けに投げこまれたマンションのチラシを読みながら食べる。」
三度目のブラヴォ~!こんな人が書くブックガイドとエッセイなのだから、この本はとってもおもしろいのだ(^^)。
友人・甘木は、「書痴と呼ばれるのが本望」と言う。わたしの周りにも、抜きん出た本読みさんは何人かいるけれど、彼ら彼女らは、わたしの未だ知り得ぬ広大な宇宙をその内に持っているにちがいない。ブラヴォ~!と言うしかないのである。
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Commentaires
白い巨塔の二巻から読むってところが
とても素敵ですね(^-^)
図書館には帰ってきたばかりの
本がワゴンに置かれていますよね?
私はあの中を見るのも好きです
誰かが読んだばかりの本ってどんな本?
と思うから
知人のブログで紹介されている本を
読んでみるのも楽しいなぁと思います。
時々途中からイヤイヤ読んでいたりしますが
出会えた!!と思えることもあるので嬉しいです
はたこさんの文章 最近ますます冴えて
楽しませていただいています。
エッセイになりそうですよね(^-^)
Rédigé par: じゅぴ | le lundi 02 juillet 2007 à 23:29
じゅぴさん,お久しぶりです(^^)。
図書館のあの返却本のブックトラックは、職員からすると、配架前の返却本の一時置き、の意味合いで、早く配架しないと申し訳ない、みたいな感じなのですが、そうして楽しみに見てくださっている方もおられるんですね。ありがとうございます。
誰かに本を紹介してもらうのって、昔はあんなに嫌だったのに、今では大好きになりました。新しい本との出会いってうれしいものですよね。
つたないブログを楽しんでいただいて、ありがとうございます。最近ますます、好き勝手に趣味に走っておりますので、こんなんでよいのかと危ぶんでおります・・・。
Rédigé par: はたこ | le mardi 03 juillet 2007 à 10:09