祇園祭が好きだ。人込みはあまり好きではないけれど、コンコンチキチンが鳴る頃になると、心がさわさわして、毎年必ず出かけてしまう宵山や宵々山。これから大好きな夏が始まるのだといううれしさも手伝って、なおこの祭りは楽しいのかもしれない。
昨年と同じく、H嬢と宵々山に繰り出す前に、まさに鉾町にあるワインバーで、おいしいワインと食事でお腹を満たそう。
まずはテタンジェ。蒸し暑い夕暮れにしゅわしゅわの泡が心地よい。アミューズに出されたのは冷たくした冬瓜のブイヨン煮。夏野菜なのに冬の瓜と書くのが不思議だなあ。でも瓜はなんでも大好き。透き通った淡いグリーンと瓜の香りが涼しくてとても夏らしい。小さなアミューズだけれども、目にも心にも涼を感じさせてくれた。
次は白ワイン。シモン・ビーズ サヴィニー・レ・ボーヌ 1994。これはもう、びっくりするくらいおいしかった。ほのかなオレンジのような風味に、樽なのかもしれないけれど、包み込むようなクリーミーな香り。とても気に入ったので、続けて同じのを飲んだ。隣りではH嬢、すっきり系のサンセールを飲んでいる。
今日のキッシュは、牛と豚の挽肉とボーフォールチーズのキッシュ。アパレイユと具の塩味もジャスト。次はエスカルゴ。エスカルゴは、妙に固かったり、サザエ風味(?)が強すぎたりしておいしくないのにあたることもけっこうあるのだけれど、ここのはそんな心配はない。柔らかくて本当においしいと思う。ガーリックバターがまたたまらない。
ペンネのブルーチーズソース。赤が合いそうなので、プリティー・サリー シラーズ 2003。オーストラリアのワインなのだそう。オーストラリアだからなのかシラーズだからなのか、わたしにはちょっと濃すぎだったかも(>_<)。でも甘い濃さではなかったし、ブルーチーズの強さによく合っていたと思う。子牛の赤ワイン煮。さらっとしているのにワインの深いこくがあって、とてもおいしい。パンをいただいてソースもきれいにごちそうさまでした。H嬢が飲んでいたデザートワイン、名前は失念したけれど、おいしかったなあ。ランコムのトレゾアみたいな色と香りで。
今日のバーは、電話もひっきりなしで本当に皆さん忙しそう。祇園祭の中心地だから、お客さんは旅行の方も多かったみたい。さあ、わたしたちもそろそろ出発して、保昌山を目指さねば!この山は東洞院高辻下ル。バーからは遠くて、中心部を斜めに突っ切って行く方向なのだ。昨年受けた恋愛のお守り、「結び文」を返して新しいのを受けなければ!・・・要するに二人とも去年のは効力がなかったというわけだ(>_<)。
新町・室町は恐ろしい人出。でも四条を下ルと少しすく。保昌山はぽつんと離れたところにあるにもかかわらず、女性でいっぱい。みんな一所懸命なのだ。でもそれが報われるとは限らないのが恋・・・。
無事ミッションを完了し、クープ・ド・ワイングロッサリーに向かう。入れるかどうか心配したけれど、ほんとのギリギリでセーフ。
ワインカクテルをぜひ飲んでみたかったので、ベリーニを頼む。目の前で作ってくださる様子を見ているのも楽しい。小嶋さん、カクテルを作る一連の動作に様式美があって、なんとなくお茶のお手前を見ているよう。フレッシュな桃を一個使用。ぜいたくだなあ。桃をつぶして粉糖を少し、甲州ワインをシェイクしてグラスに注ぐ。そしてそっと満たすのは、わたしの好きなガティノワ・・・。これがおいしくないわけはない(^^)。H嬢はフレッシュオレンジの香り高いミモザを飲んでいる。
アミューズに、ルー・ペノルという南仏のシェーブルにオレゴン産のブルーベリージャムを添えたものとアメリカンチェリーを出していただいた。二杯目は黒板には書いてなかったのに、マンゴーのカクテルを作っていただいた。これもつぶしたマンゴーの果肉と、ベースは甲州。果物を食べているみたい。H嬢は、キールロワイヤル。カシスのリキュールで、ガティノワの果実味が強化されたような感じになっていた。
どうしてもカクテルに使われていた甲州 シャトー酒折ワイナリー 2004が飲んでみたくて、グラスでそのままいただいてみる。ミネラルと、後に残る少しの苦味。これはお刺身にとてもよく合いそうだ。精進料理にもいいかもしれない。「餃子と合うワインは?」の話題で盛り上がったけれど、精進料理というのも無理難題かも?
H嬢が、同じくシャトー酒折ワイナリーのマスカットベリーA ’04を飲み始めた。川上善兵衛(?)さんが作り始めた日本の品種。樽熟成させているめずらしいワインと聞いたと思うけれど、記憶があいまい。色もとても濃くて、シラーズか濃いボルドーワインのよう。味も濃くてとてもしっかり。香りは時間が経つにつれてチョコレート、いちご。おつまみはチョリソとハモンセラーノ。濃いワインとよく合う。
小さいお店で、周りのお客さんは皆、ワインにお詳しい。お話を聞いているとやはりおもしろく、門前の小僧、習わぬ経を読む。世も更けたのでそろそろおいとまをと思うと外は雷鳴、どしゃぶりのひどい雨でしばらく出られそうもない。デザートに、バーベイト マディラワイン 10年をサービスしていただいた。ありがとうございますm(__)m。甘酸っぱい、というか酸っぱ甘い。枝つきレーズンと好相性。
おいしいワインとおしゃべりで、宵々山の夜は更ける・・・。
*ワイングロッサリー・ワインバー
京都市中京区六角通新町西入ル
TEL 255―0117 日・第三月休
*クープ・ド・ワイングロッサリー
京都市東山区祇園花見小路通四条上ル 花見会館1F
TEL 561―6653 日休
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